白身のトロとも呼ばれる北陸地方や山陰地方でとれる高級魚「のどぐろ」だが、昔は食卓に何の変哲もない煮つけとして出ていたらしい。私の小さい頃は嫌というほど毎日魚の煮つけが出ていたので、何の魚なのか知るとことも聞くこともないまま食べていた。大半がカレイだったと思っているがカレイだと思っている中にはのどぐろが紛れていたかもしれない。形が違うので流石にそんなことはないとは思いたいが、煮つけにされてしまうとよくわからないので何とも言えないところである。
のどぐろってどんな魚?
のどぐろの正式名称は「アカムツ」と言い、背や腹部が赤い魚である。分類を硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系スズキ目スズキ亜目ホタルジャコ科アカムツ属という。のどぐろの由来は赤い見た目に反して口腔膜や腹腔膜(いわゆる喉あたり)が黒いので喉黒→のどぐろというようになったのだそう。この言い方は日本海側の北陸、山陰地方で呼ばれていた通称であったが、現在では全国的にアカムツよりものどぐろという言い方が広まっている。
のどぐろを一躍有名にしたきっかけ
そんなのどぐろを有名にしたのがプロテニスプレイヤーの錦織圭選手である。2014年9月にテニスの全米オープンで準優勝を決めた錦織圭選手が帰国後に「のどぐろとかあったら食べたい」と語ったことでのどぐろへの注目度が高まった。島根県出身の錦織圭選手にとっては島根県でなじみののどぐろという事だったと思う。が、2015年3月に北陸新幹線が開業し、東京から北陸に乗り換えなしでアクセスが可能になった。その影響で山陰地方だけでなく北陸地方でも高級魚「のどぐろ」を食べることができると併せて注目されるようになった。
おわりに
煮つけや炊き込みご飯の具材として日常にいたはずの魚が、有名人の一言で一躍大出世した。のどぐろはもう昔のように気軽に食べることはできないが、美味しさに皆が気付いたことは喜ばしい出来事である。こんなことはのどぐろだけではなく他の食材にもあるのだろうな。他の食材の大出世劇を見られるといいなと思うばかりである。
