suddenly52

いくつ羊を数えるよりも、あなたの言葉を確かめて

[回想]黒田家・リビング

哲「こんにちは」

紡「こんにちは」

哲「どうしたの?」

哲、自分のパーカーを触る。

紡「この格好?運動会の練習してて」

哲「今日、俺の家の近く寒いよ」

紡「そうなんだ、暑くて」

哲「そっか」

紡、手で仰ぐ。

紡「今日ソーラン節でさあ」

哲「やらなくていいんじゃない?」

紡「7月から先輩に混ざって練習してて」

哲「え!すごいね!ごめんさっき」

紡「いいよ全然、休めるなら休みたい」

哲「(心に思ってなさそうな顔で)楽しそう~」

紡「ぜっんぜん!ぜっっんぜん!」

哲「(そっけなく)そう?」

紡「しゃがむ振りがあるんだけど」

哲「やって!」

紡「待って、麦茶飲んでから」

哲「どこにある?注ぐよ!」

紡「大丈夫、冷蔵庫にあるから、ピンクと緑のコップと青とオレンジのコップ取って」

哲「どこ?」

紡「白いふきんの下」

哲「は~い、これ?」

紡、冷蔵庫から麦茶を取り出して、コップを貰って注ぐ。

紡「はい!って、え?」

哲、既に麦茶を飲んでいる。

紡「すごい喉乾いてたんだね」

哲「っああ~~」

紡「美味しそ~」

哲「のみなよ!」

紡「うん」

自分で注いで飲む。

哲のコップの横にボトルを置く。

哲「あれやって」

紡「ああ、うん。エアコンつけようかな」

哲「…」

紡「窓開けよう~」

窓を開けると強い風。

哲「うわ」

紡「すご」

哲「じゃあ」

紡「分かった、じゃあ最初から」

紡、ソーラン節を最後まで踊る。

紡「(最後まで踊りきって)ヤー!!」

哲「いまいちだな…」

紡「アイス食べよ~」

紡、冷蔵庫を開けてイラついて1人でアイスを食べる。

哲「俺のは?」

紡「ないよ、最後の1個だったもん」

哲「じゃあ買ってくる」

紡「え、うん」

哲「行ってきます」

紡「…」

哲「…」

ドアを開けて出て行く。

20分後、哲が帰ってくる。

哲「ただいま」

紡「アイス食べてる~」

哲「はい、紡の」

哲、紡にアイスを渡す。

紡「ありがとう、おなかいっぱいだから後で食べる!」

哲「さっき食べてたもんね」

紡「時間かかったね、道迷った?」

哲「どんなのが好きか分からなかったから」

紡「え!選んでくれ…!?」

哲「新商品にした」

紡「ありがとう、お風呂上りにでも食べようかな」

哲「なんでだよ!」

紡「え!?」

哲「(大きい声で)後で!食べて!」

紡「(押されて)う、うん」

哲「よし、アイスうま~」

紡「(かっこいいと思いながら)…」

哲「さ、寝よっか」

紡「え!?」

哲「お昼寝しよ」

紡「最近してないな」

哲「そうなの?」

紡「友達と遊んでる」

哲「今日は?」

紡「哲来るからキャンセル」

哲「そうなんだ…!え、来てよかった?」

紡「2、3日前に連絡貰えると嬉しいかな」

哲「分かった、昨日でごめん」

紡「いいよ!」

[回想]黒田家・紡の部屋

哲「こっち来て」

紡、哲の横に行く。

哲「これ何?」

紡「委員会の冊子」

哲「なんでここに?」

紡「ごめんね、片付けるから」

哲「や、別に謝んなくても」

紡「別に…(エリカ様風)」

哲「え、なにそれ」

紡「この前、ドラマの後のニュースでやってて!」

哲「知らない」

紡「その場で録ったんだけど見る?」

哲「見る」

紡「こっち!」

[回想]黒田家・リビング

紡「これ、見て!!!」

TVにエリカ様のニュースが流れる。

紡「(モノマネをしながら)別に…」

哲、大爆笑して頭をぶつけて、ひっくり返って笑っている。

哲「ぎゃははははは」

紡「大丈夫?」

哲「ぎゃはははははは」

哲、笑うトーンが高くなり、止まらなくなっている。

紡「死ぬんじゃないかな」

哲「もっかい!もっかい!」

紡「別に…」

哲、笑いすぎて声が出なくなっている。

紡、TVをつけて再生している。

哲、横に来る。

紡、TVを消す。

哲、横になっている。

紡「ちょっとあっち行ってようっと」

哲、起き上がって紡のところに来る。

[回想]黒田家・紡の部屋

哲「さっきごめんね」

紡「え。別に」

哲「じゃなくて、やっぱごめん、ぎゃはははははは」

紡「(内心ガッツポーズで笑う)わははは」

哲「明日からネタにする、エリカ様教えて」

紡「えっと、まず手を…肘たてて、そうそう」

哲、紡のポーズを真似する。

哲「そしてどうするんだっけ」

紡「で、斜め下を向いて、真顔でぼそっと別に…って」

哲「別に…。こう!?」

紡「ああ、上手上手」

哲「明日からやろ~。んじゃ帰る!」

紡「じゃあね!」

哲「アイス食べて!」

紡「分かった!」

哲「帰りたくなくなった」

紡「え」

哲「今日泊まってこうかな」

紡「(窓の外を見て)そういや…。暗!!!」

哲「電話貸して」

紡「いいよ」

[回想]黒田家・リビング

哲「楽しかった」

紡「お風呂入っていい?」

哲「え?」

紡「明日学校なんだよね~」

哲「そっか~、え?」

紡「今日、お風呂遅い方で」

哲「一緒に入る?」

紡「え…」

哲「うそうそ」

紡「お母さん帰ってこないかな」

哲「どこ?パート?」

紡「パート、やめたはずだけど…」

哲「どこ行ったんだろう、探しに外出ちゃだめだからね」

紡「なんで!?みんなで探したりとかするよ」

哲「とりあえずそこにいろ」

紡「うん」

哲「トイレ~」

哲、トイレに行く。

哲「(紡を見て)何やってんの?」

紡「…」

魔界・廃墟前

サタン「時間が経つのは早いですね」

チュール「ケケケケ」

サタン「この家も取り壊しです」

チュール「ケケケケ」

サタン「これから新しい建物の設計図を書こうと思っています」

チュール「あの2人にですか?」

サタン「それはどうかな…」

噂をしていると、2人が通りがかる。

グザノヴァ「最近、俺らの小さい頃に飛んでるじゃん」

ゾマ=リフィ「小さい頃、楽しかったね」

グザノヴァ「そうだね、良かったなあの頃」

ゾマ=リフィ「分かる、まあ私はゾマ=リフィになったわけだけど」

グザノヴァ「何か問題あった?」

ゾマ=リフィ「うーん。ある。大いにある」

グザノヴァ「例えば?」

ゾマ=リフィ「もっと子どもらしいことをしたかったとか」

グザノヴァ「そっかあ」

ゾマ=リフィ「あとは、やっぱり…後悔しかないなあ」

グザノヴァ「そうなんだ、俺は隣にいれて嬉しいよ」

ゾマ=リフィ「結局、私は使われてた」

グザノヴァ「女だし、しょうがない」

ゾマ=リフィ「もっと良い人がいいって思った結果なんだと思う」

グザノヴァ「運命に逆らって生きようぜ」

ゾマ=リフィ「死んでるよ!!!」

ゾマ=リフィの歩いてきたところだけに足跡が残っている。

チュールが見つけ、一瞬で消す。

サタン「(ゾマ=リフィを見ながら)可愛い子…」

サタン、呟いて見る。

グザノヴァ、何かを考えながらサタンを見ている。

  • 0
  • 0
  • 0

ゆり子

SnowManのファンです。よろしくお願いします。

作者のページを見る

寄付について

「novalue」は、‟一人ひとりが自分らしく働ける社会”の実現を目指す、
就労継続支援B型事業所manabyCREATORSが運営するWebメディアです。

当メディアの運営は、活動に賛同してくださる寄付者様の協賛によって成り立っており、
広告記事の掲載先をお探しの企業様や寄付者様を随時、募集しております。

寄付についてのご案内