カーテンの隙間から差し込む朝日は、昨日までの雨を忘れさせるほどに明るい。
キッチンには香ばしいトーストの匂いと、少し深めに淹れたコーヒーの香りが満ちていた。
「……ん、いい匂い……」
背後から聞こえた掠れた声に振り返ると、そこには目をこすりながら立つ紅蓮がいた。
寝癖で少し跳ねた髪が、普段のクールな彼からは想像もできないほど無防備で、瑠夏の胸を微かに震わせる。
「あ、紅蓮。おはよう。よく眠れた?」
瑠夏が微笑むと、紅蓮はふらふらと足元を覚束かせながら歩み寄り、
そのまま瑠夏の肩にコテリと頭を預けてきた。 ずしりと伝わる重みが、不思議と心地よい。
「……おはよ。瑠夏、早ぇな」
「紅蓮が起きるまで待ってようと思ったんだけど、お腹空いちゃうかなって思って」
「……空いた。けど、もうちょっとこうしてたい」
昨夜のホラー映画の時とは違う、純粋に甘えるような声。
瑠夏はフライパンを火から下ろすと、空いた手で紅蓮の背中を優しくポンポンと叩いた。
「もう、昨日の夜より甘えん坊だね?」
「うるせぇ……雨のせいで、調子狂ってるだけだ」
紅蓮は顔を赤くしながらも、離れようとはしなかった。
瑠夏の肩越しに伝わる体温が、昨夜彼が言った『心が暖かい人』という言葉を証明しているようで、
瑠夏はたまらなく嬉しい気持ちになる。
「ねぇ、紅蓮。外、見てみて」
瑠夏に促され、紅蓮はようやく顔を上げて窓の外に目を向けた。
雨上がりの街並みは、昨日よりもずっと鮮やかだ。
庭の隅に見える桜の木も、雨に洗われてそのピンク色をより一層濃くしている。
「……綺麗だな」
「うん。昨日、お家に戻ってきて正解だったね」
瑠夏がコーヒーをカップに注ぐと、紅蓮はそれを手伝おうと皿を運び始めた。 並んで食卓につくと、昨夜のホラー映画の恐怖や、大雨の冷たさは、もう遠い昔のことのように感じられた。
「瑠夏」 「ん?」
トーストを口に運ぼうとした紅蓮が、ふと手を止めて瑠夏を見つめる。
「……お前の淹れたコーヒー、やっぱり一番落ち着くわ」
さらりと言われた言葉に、今度は瑠夏のほうが顔を赤くする番だった。
特別なご馳走があるわけでもない。ただ二人で朝食を食べているだけ。
けれど、昨夜『心の暖かさ』を分かち合った二人にとって、この何気ない時間は何よりも贅沢で、
愛おしいものに変わっていた。
「……おかわり、あるからね」
瑠夏は照れ隠しにそう言って、自分のコーヒーを一口飲んだ。
外からは、止んだ雨を喜ぶように鳥のさえずりが聞こえてくる。
今日は互いに休みなので、まったりした
加無は涙とデートなのか、出かけて行った
「カナちゃんデートなんだね」
「そうだな。」
また部屋に戻ると、瑠夏は紅蓮の頭を撫でた。
紅蓮は瑠夏撫でれると擦り寄る
「俺、卒業したら瑠夏と同居するよ」
「ほんと?」
「うん」
紅蓮は瑠夏の隣にずっといることにした。
「俺のところに居てくれるの?ずっと…」
「いいよ。居ても、むしろ居て」
そう言うと紅蓮は再びすり寄った
「ありがと。紅蓮」
瑠夏は、そう言って頭を撫でて甘やかす
撫でる手は優しかった。
「どういたしまして」
そう言うと紅蓮は微笑む
「じゃ、ゆっくり住む場所探さないとね…」
瑠夏がそう言いながら、頭を撫でる
「そうだな。」
紅蓮は頭撫でてもらい嬉しそうだった
「嬉しそうな紅蓮可愛い」
「そう?」
離すと紀鵺に卒業したらどうするか。メールで打った。
しばらくして紀鵺から返事が来た
理解した返事だった
「紅蓮。卒業まで待ってるね」
「うん、今から部屋探しとく?」
「まだ早いよ」
「じゃぁ、どんなところがいいか決める?」
「そうだな。」
「紅蓮はどんな家に住みたい?」
「瑠夏となら何処でもいいよ」
紅蓮は瑠夏に任せた
「拘りないの?」
「あると言えば、将来バンドしたいから自前の
スタジオができる家かな」
「紅蓮はちゃんと将来は決めてるんだね。」
「瑠夏は決めてねぇの?」
「俺は紅蓮を支えたいからプロデューサーになろうかな」
「いいじゃん、瑠夏がプロデューサーなら安心かも」
紅蓮はそう言って微笑んだ。
「紅蓮の役にも立つでしょ。それなりに大変だけど」
そう二人で将来のことを話した
そんなことを話してたら、夕方になり加無が帰ってきた
「加無ちゃん帰ってきたじゃん。いつも瑠夏に挨拶しに来ないの?」
「来ないよ。加無は俺の事好きじゃないし?兄貴でも」
「あー言ってたな、挨拶すらしねぇのな?」
「うん、相当きらいなんだね。なんかあった嫌いとか?」
「いや。なんか俺がただ単に気に入らないらしい」
「妹ってそうなの?」
紅蓮は蓮馬が逆に忠実な子なので瑠夏が言ってることがわからなかった
「蓮馬君が紅蓮のこと好きすぎるんだよ」
そう瑠夏はいいもって
紅蓮の頭を撫でた。
「そう言いうことか。」
紅蓮は納得した
そして夜になり、お風呂入って夕飯を食べて寝た
翌日になると普通の朝練に紅蓮は学校へ行った
校門には紅蓮を待つ紀鵺の姿があった
「おはよ。紀鵺…」
「おはよ、紅蓮行くか?」
紀鵺は紅蓮の手を掴んで校内に行く
「うん」
紅蓮はちゃんと紀鵺との思いでを作りたいって許可もらってた
