牛乳は「田舎」の飲み物?
この表題を見て、意外に思われるお方も多いと思います。

牛乳の画像
しかし、実際中世の頃のヨーロッパでは、上流階級の人は「牛乳を飲む」という事はなかったようです。
牛乳というのは、乳牛を飼っている田舎の人の飲み物、もしくは、病人の飲み物、という観点があったとされております。
昔は冷蔵して牛乳を運ぶ技術がなかった為、牛を飼っている農家の人しか、新鮮な「牛乳」を飲む事は出来ませんでした。
それ以外の人は、乳製品といえば「チーズを食べていた」のです。
「牛乳」は、今の日本人の感覚に例えると、「イナゴの佃煮」のような感じに受け取られていたのかもしれません。
意識も身分も高い人たちの「ブランマンジェ」
白い見かけの貴族の料理には、牛乳という「下賤な」食品を使うのを嫌って、舶来の「アーモンド」を使って作った「アーモンドミルク」を多く使っていたそうです。
確かに、当時の再現レシピを見てみると、アーモンドミルクで肉を煮込んだ料理などが出てまいります。
筆者は、どちらかと言えばアーモンドミルクで作るブランマンジェよりも、乳製品で作る同じようなお菓子であるパンナコッタの方がコクがあって好みなのですが、中世と当時の意識の高い貴族の方々は、ブランマンジェをハイソサエティのお味だと思って賞味していたものと推測されます。
欧州の飲み物事情から花開いた喫茶文化
また、昔の欧州は水道事情もあまり宜しくなく、水は安全に飲めるもの、という認識がありませんでした。
そこで、沸かした水に何かを入れて飲む紅茶やコーヒーを嗜む文化が花開いた、とも言えます。
弱点やトラブルは時にチャンスになる、と何かの本に書いてありましたが、欧州の飲み物に関する事情は、その良い例といえるのかもしれません。
もちろん、冷蔵輸送技術が発達してからは、牛乳は一般的な飲み物になり、現在に続いています。18世紀ごろから、牛乳は西洋で一般的な飲み物になったそうです。
昔、森永太一郎というお人が、体格の大きな西洋人を見て、牛乳や卵を使った洋菓子を食べれば日本人の体格もよくなるかもしれない、と洋菓子店を始めたそうなのですが、半分正解で半分間違いだったのかもしれないと思う今日この頃です。
牛乳の話
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