一時期流行した「エッグタルト」
香港銘菓として知られ、日本に入ってきて一時ブームになった「エッグタルト」を覚えておられますか。

エッグタルトの画像
このお菓子は、もともとはポルトガルの植民地に「パステル・デ・ナタ」というお菓子が香港に伝わって生まれたものになります。
香港風、マカオ風、ポルトガル風で、同じカスタードの小さいお菓子でも作り方が微妙に違います。
もともとのポルトガルの「パステル・デ・ナタ」というお菓子は、修道院で考案されたものになります。
なんでも、卵白を服やシーツの糊付けに使い、余った卵黄を活用するために生まれたお菓子なのだそうです。
違う国のレシピを合わせた「最新鋭」のお菓子
当時、パイ生地もカスタードクリームも、この世に生まれたばかり、という状況でした。パイ生地はフランスで、カスタードクリームは英国で作られたものですが、当時の修道院には、貴族のご息女様が行儀見習いで預けられていたという事情があるため、宮廷菓子のレシピも伝わり、違う国のレシピが融合して生まれたのが「パステル・デ・ナタ」というわけなのです。
歴史の大きな動きでレシピが拡散
修道院の秘伝のレシピが世界各地に散らばって各国の銘菓になっているかというと、ポルトガルですべての修道院が時の政府によって閉鎖され、修道士や修道女たちが路頭に迷う寸前になり、持っていたお菓子作りの技術を利用して生計を立てざるを得なかった為、民間にこのお菓子が出回るようになり、レシピも流通するようになったという事情があります。
今となっては昔懐かしい感がある素朴な組み合わせのお菓子ですが、昔は最新鋭のトレンドで、門外不出のレシピでした。出来上がった頃に食していた貴顕の方々は、珍しく貴重なお菓子として賞味していた事でしょう。
このお菓子を食される際にはこんな事を思い出すと楽しいかもしれません。
エッグタルトについて
パステル・デ・ナタについて
