碧い栞と王子様#1

次は、この本にしようかな・・・

上の棚から本を取り女の子は図書館の席について本を開く
表紙を愛で、本を開くとある一定のページまで読み飛ばす

あった・・・ここ!

呟くと、自身の頭に付けている碧いリボンを本に挟む
すると彼女の姿は本の中に惹きこまれてカバンだけを残し消える

碧い栞と王子様

お帰り~!詩織!!今日、詩織が読む作品は
『そして少女は全てを悟り、運命を決めた』だよ!!
詩織がなるキャラクターはこの3人のうちランダムで選ばれるよ~

詩織と呼ばれる女の子の目の前に現れたのは
羽根のついた妖精。その子はボードとペンを出して作品説明をする。

あぁ~遂に!遂に!!
少命のなかにキャラとして入れるのね~~~~
どんなキャラが出てるかは知ってるから、ばっちこいだわ!!

それじゃあ、今日も良きストーリーライフを!!ヴァーミリオン♪

妖精は、魔法を唱えると詩織を本の世界へ召喚させる。
そして始まる詩織のストーリーライフ!!
【そして少女は全てを悟り、運命を決めた】

あらすじ
あるところに、男の子と女の子がいました。
男の子はバビロン・・・女の子はジュリア・・・
バビロンはお調子者だがジュリアが好きな男の子
ジュリアは病弱で優しい女の子
ジュリアは、あることをきっかけに運命を決める。
そんなお話


1話

ジュリア~はやくこっちこいよ~~

まってよ~~はぁはぁ・・・・バビロン・・・早い・・・・

そう、そうなの・・・ジュリアは病弱なの!
もっと労わってあげなよ!!!

お前ずっと、家ん中にいるからさ
たまには太陽の光浴びたほうがいいぜ~!!

そんなこと言われても・・・・お医者さんに止められてるんだもん

ジュリアは病弱なのよ~~?そんな子に外に出ろっていうの??
バビロン・・・っどうかしてるわ!!

あんなやつのいう事、無視しとけばいーじゃん!!
どうせ闇医者だろ???

そんなこと言わないで!!センセーは、ジュリアのこと大切に思ってるもん

お、俺だって・・・

なんか言った?

なんでもねーーよ、ばーかばーか!もう遊んであげねーからな?

なんなの?こいつ・・・・病弱な子を連れだしておいて放置なの?信じられない!!

あっ・・・・バビロ・・・えっほえっほ・・・

ジュリア?どこなの・・・?ジュリア!!!

おかーさっ・・・・げほっげほっ

早く、アドラーセンセーを呼ばなきゃ!待ってなさい

バビロンに置いてかれ一人になったジュリアは、発作が出て寝込んでしまう
心配した母親がセンセーを呼ぶ

センセー、ジュリアは!ジュリアは!!

お母さん、残念ですがジュリアちゃんはもって一ヶ月かと・・・

そんなっ・・!

私、余命1ヶ月なの・・・・??

どうにかできませんか、あの子はまだ7歳なのよ?

私たちも全身全霊をかけて最善を尽くします・・・

お金ならありますから・・・・ジュリアを救ってください

できることなら・・・・・。この症状は初めてですので長くもつかどうか・・・

ジュリア、なんて可哀想なの!!
守りたいわ、私はこの子を守りたい!

本当にジュリアを救ってくれるのかしら?

帰り際、アドラーセンセーが帰る様子を見送る母は
服がはだけていた。

バカな女だぜ!!娘のために自分を差し出すとはな!!
俺は、人妻より未成熟のカワイイ女の子のほうが好みなんだよ!!
あぁ~早く・・・・モノにしたいぜ!!ジュリアちゃ~ん、はぁはぁ・・・

アドラーセンセーは、ジュリアの匂いがついた服を握りしめて
嗅いでいた・・・・。

やっぱり、お前・・・・闇医者だったんだな

そのアドラーセンセーの後ろから・・・
聞き覚えのある声・・

彼は一体?!

つづく


『時間だよ~戻ってこ~い』

妖精が時間を告げると詩織は強制的にスタート画面に戻る
戻ってきた詩織は、興奮を抑えきれず饒舌に作品を語る。

なんなの、あの医者は?!いや、あれは医者と呼んでいいのか?
違うな・・・あれはもう、人間失格だな。太宰治ではないが・・
あんなところで終わるの??1話!!ハートも溜まらないし
読み進めていかないとイベント発生できないじゃない!!
絶対あれよね?最後の言葉・・・・あのこよね
もしかしたら、推しになっちゃうかも~~

今日も絶好調だね、詩織♪
イベントは今後次第だけど早くて3話あたりかな?

どうしてこのマンガが、図書館にあるの??
漫画コーナーはもともとあったけど・・・これ買わなきゃいけないじゃない!
最終話まで読んだら・・・大人買いしよ・・・

1日1話しか読み進められないからね~
明日以降かな!違う作品なら読めるけど

いや、明日2話必ず読むわ!!

その詩織の心意気かうよ~♪
さぁ~ワタシはこれから妖精会議に出席しなきゃだから
また明日ね~詩織!

あ、うん!またね、頁次!!

ブルーカードなくすなよ~

わかってる!

碧い栞を抜き取ると、詩織は本の世界から現実世界へ戻る。
借りていた本を棚に戻し図書館を後にした

それにしても、このリボンだけ栞の役目を果たしているのって
どうしてなんだろう・・・・・?

つづく

  • 0
  • 0
  • 0

水樹

最初に絵を描き始めたのは小学生の頃でした。 それから、自分の世界観を文字におこしたり、絵にするのが趣味になっています!!

作者のページを見る

寄付について

「novalue」は、‟一人ひとりが自分らしく働ける社会”の実現を目指す、
就労継続支援B型事業所manabyCREATORSが運営するWebメディアです。

当メディアの運営は、活動に賛同してくださる寄付者様の協賛によって成り立っており、
広告記事の掲載先をお探しの企業様や寄付者様を随時、募集しております。

寄付についてのご案内