碧い栞と王子様#4

妖精会議にて………………
議論の途中、サイレンが鳴り響いた。

どうしたの~?

頁次ちゃん、落ち着いて聞いて!ブルーカードが!!

詩織・・・・

モニターに、詩織の世界を映し出し
妖精たちは議題を変更して話すが
その声はブルーカードの持ち主・本城詩織には届かない・・・。

現世____

ちょっと、キミ・・・・・

行ってしまった。これ、どうするんだ??
あの子の大切なものなんだよな・・きっと・・・
届けに行かなくちゃ!!

ある少年は、詩織が落とした栞を拾い詩織の捜索を始める。
その姿を見ていた妖精達は少年の応援をしていた。

わたしたちの声が詩織に届いてればいいのに!!

それは不可能よ・・・。ブルーカードの持ち主と私たちは生きる世界が違うのよ

精霊界では、ある少年に望みを託し詩織の行く末を見守り続けていた。
その少年を見ていた頁次は何かに気づく

この子、どこかで見たことあるわね・・・?

どこだったかしら・・・・?と首を傾げてた。

見失った・・・・。これ、どうしよう・・・

少年は、詩織を見失いリボンを手にしたまま立ち尽くしていた。

なにしてんの、早く追いなさいよー

頁次ちゃん、落ち着いて!

もーーー!

少年の行動を見ていた頁次は立ち上がって興奮した。
それは、いつも本界にて詩織が戻ってストーリーの世界観を
饒舌に語るときの勢いに似ていた。


このリボンどうしよう・・・・・
警察に届けたほうがいいだろうか・・・?
たまに、あの子のこと図書館で見かけるし
その時見かけたら返そうかな・・・?

帰るか・・・

少年は、詩織を追ったが見つけることが出来ず諦めて
家に帰る決意をした。

追いなさいよおおおお

だーかーら、頁次ちゃん、おちついてよお

今にでも、現世に飛んでいきたい気持ちの頁次は暴走しかけたが
仲間に止められた。

いぇぇぇっいいい!!!家に着いたーーー!

家に着いた詩織は鍵をかけると鞄の中にある最新刊を
引っ張り出して収納する。

やったたたぁ!さーー、よむぞ!頑張ってよむぞーー!
今日は10話かな?早速この栞を本に挟んで・・・あれ?

本を入れてから気づく鞄の中に入れていたはずの栞がないことに。
その様子を見ていた頁次達は全員で「やっと、気づいたか!」と
全員でツッコミをいれた。

どーーーーしよう、おばぁちゃんが貰っただいじな形見なのに!
あれがないと本界にいけないよ、ジュリアになれないよおおおお

慌てまくった詩織は、鍵だけを持って落としたであろう
本屋などを駆け巡った。

ここにもない・・・

帰り道、トボトボと落ち込みながら歩いていた詩織は
公園で一息ついた。

どうしよう・・・・

家に帰る前に、コンビニに寄った少年は公園にて
詩織の姿を見つける。

あ、あれは・・・!

気づいて話しかけとするが特に接点もない自分が
どうやって話しかければいいのか迷い
それでもリボンがなければ困るだろうと・・
カチカチな状態で公園に行こうとすると
既に詩織の姿はなかった・・・。

つづく

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水樹

最初に絵を描き始めたのは小学生の頃でした。 それから、自分の世界観を文字におこしたり、絵にするのが趣味になっています!!

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