【珍しい楽器!! チャップマンスティック】
今回は、チャップマンスティックについてご紹介します。
画像がチャップマンティック(スティックとも言います)です。
アメリカのエメット・チャップマンによって1970年代初頭に発明された楽器です。
弦楽器ではありますが、ギターやベースは左手で弦を抑えて右手でつま弾く弾き方なのに対し、チャップマンスティックは、弦を抑えるのではなく両手でタッピングして演奏するもので、さまざまなメロディを一度に弾くことが可能で、低音、コード、メロディーラインを同時に弾くことが出来ます。
演奏しているひとの数は少なく、日本には100人もいないのではないかと言われています。
チャップマンスティック奏者、Rodrigo Serraoさん
筆者がチャップマンスティックを知ったのは、バッハを聴こうとApple MusicでRodrigo Serraoさんというポルトガル人の奏者の演奏をたまたま聴いたことがきっかけです。
名前が「ロドリーゴ」なので、ギター協奏曲で有名なスペインの作曲家のロドリーゴを連想してしまい、最初はギターの演奏かな?と思いました。でもよく聴くと、音色が少し違うので不思議に思い調べると、RodrigoSerraoさんのYoutubeチャンネルを発見し、チャンネルのコメント欄で質問し、直接Rodrigoさんに教えていただきました。今どきは翻訳アプリがあるので外国の方とも気軽にお話ができて便利です。
ここで、Rodrigo Serroさんの演奏を聴いてみましょう。
ギターにも似た音色だけど少し違っていて、なんとも変わった音色ですがよく聴くととても美しいです。
有名なのはトニー・レヴィン
バッハの演奏ももちろん良いですが、他の音楽ではどういう用いられ方をしているのか気になりました。
そこで調べたところ、チャップマンスティックの奏者で特に有名なのは、プログレバンド、キング・クリムゾンのベース奏者であるトニー・レヴィンとのことで、ベースの代用として、あるいは「第三のギター」としてバンドのサウンドの根幹を担っていたということでした。
こちらの動画で、トニー・レヴィンがバンドでチャップマンスティックを演奏している様子が見られます。
この記事を書くにあたって調べなおして初めて聴きましたが、かなり面白い演奏で、ハマってしまいそうです。
タッピングでの奏法をうまく利用して細かい音の動きの連続がギターともベースともつかない独特な演奏になっているように思います。先ほどのRodrigoさんの演奏は本来チェロで弾く曲を演奏しているので、二つの演奏を比べるとだいぶ違った印象を持ちます。
チャップマンスティックの奏者が少ない分、この楽器はこうやって弾くんだというルールがまだあまり定まっていない楽器だということで、奏者によってだいぶ色が変わるようです。
(まとめ)
いかがでしたか?
あまり知られていない楽器って結構あるようなんですが、今まで聴いたことのないような音色だったり、あの楽器に似てるところがあるな!と感じたり、知らなかった楽器を知るのって面白いですよね。
今後も、一般にあまり知られていない楽器についてご紹介できたらと思っています。
〈参考資料〉
【日本で100人も奏者がいない多弦楽器?】「チャップマンスティック」をメルカリで買って約一年が経ちました!弾いてみてのレビュー!! English subs