今回は、トルコの民族楽器についてご紹介します。
トルコでは、デフ(タンバリンの一種)を除くすべての楽器は伝統的に男性が演奏するものであるそうです。
・様々なトルコの民族楽器
①バーラマ
まずは、撥弦楽器、バーラマをご紹介します。
バーラマは、日本の三味線と同じ系統の楽器で、棹の部分は19〜24コのガットかビニール糸を結びつけて動かして、トルコ音楽によく用いられる微小音程(微分音)を調節できるようにしてあります。
右手で桜の樹皮か、しなやかなプラスチックでできたバチを持って弦を弾きます。
左手で棹を軽く握るようにして、親指も使って弦を押さえるのが特徴的です。
バーラマという名前はトルコ語で”結ぶ”を意味しています。前回ご紹介した長い歌の民謡は、本来独唱で歌われる無伴奏のものでしたが、徐々にバーラマで伴奏されるようになり、歌の旋律をなぞったり、ドローン(*1)で支えたりするということです。
バーラマの演奏を聴いてみましょう!
Themis Saz – Baglama Solo | Turkish music
②ズルナ
次に、オーボエ属の吹奏楽器、ズルナをご紹介します。
朝顔型に開いた木の管にリードをつけて吹く楽器です。とても大きな音の楽器で主に野外で演奏されます。
頬を膨らませて空気を溜め、息継ぎの間も音を途切れさせないようにする特別な呼吸法で演奏されることが多いようです。太鼓と一緒に結婚式やお祭りには欠かせない楽器だということです。地方によっては音色の近いクラリネットで代用されているところもあるようです。
また、伝統的軍楽にも用いられることがあるようです。
トルコが発祥の楽器ですが、西アジアのさまざまな地域で愛用されているようです。
ここでズルナの演奏を聴いてみてください!
・まとめ
いかがでしたか?
世界にはたくさんの楽器があり、私たち日本人にはあまり知られていないものでも、他地域に行くととても馴染みのある楽器というのはいっぱいあるようです。
音色も様々で、その地域ならではのものがあったりして面白いです。
トルコに限らず、世界のいろいろな楽器を今後もご紹介させて頂きたいと思います。
*1
(音楽におけるドローンとは、一般に楽器の音について楽曲の中でおなじ音高のまま長く持続される音であり、持続音とも訳する。)