人間は連続運転に最も弱い臓器である大脳に頼って生きています。その大脳を管理するための機能が睡眠です。睡眠の役割の一つは、大脳を守り、修復し、よりよく活動させることです。大脳は、迅速な情報処理と身体の機能を調節するための器官です。
もちろん、睡眠の役割は大脳のためだけではなく記憶の整理、定着や身体の疲労回復のためでもあります。
睡眠は、レム睡眠とノンレム睡眠に分けられています。レム睡眠とは目が高速に動いて、見ていた夢を覚えている睡眠で、ノンレム睡眠とは脳細胞の活動が低下し、脳を休ませるための睡眠です。ノンレム睡眠では、筋肉も弛緩するので身体を休める機能もあります。
脳は睡眠中完全に活動せずに機能が停止しているわけではありません。むしろメンテナンスのために眠っている間にも覚醒中と同じくらいのエネルギーを消費しています。脳の老廃物の除去を行っていると考えられています。
眠らずにいると、体調不良や幻覚をおこし、心身に変調をきたします。血糖値や血圧に悪影響を及ぼし糖尿病や高血圧などの発症リスクを高めます。
睡眠を調節する部位は、脳幹にあり約1日周期の眠気リズムを作り出し、睡眠の過不足から眠りの質と量を決定する役割があります。
結局のところ、人間は起きている間の活動の疲労や老廃物の蓄積を、睡眠によって取り除くことを昔から繰り返し、それが体内時計として機能している、と筆者は考えました。
現在、MLBで大活躍中の大谷翔平選手も睡眠の重要性を言っており、人間にとって睡眠は不可欠なものなのでしょう。