つぶやき~動物園体験談第一弾~

はい、どーも!❀沙彩❀です

皆さん、私の最大の秘密って何かわかりますか?

はい、えー最大の秘密ってわけではありませんが、
実は私、この作業所に来る前は動物園で働いていました
はい、本当です
有名な某動物園です

プロローグ 高卒から動物園に就職しちゃったんだ

正確に言うと、高校卒業してすぐに動物園で働き始めました
なんと幸せ者なのでしょう
本来動物園は専門学校を経由していないと入れません
しかも、自分の希望の動物園に入れるとは限らないので、生徒は全国どこにでも飛んでいけるように準備しておかなければいけません
ではなぜ、私は高卒で入社できたのか
そのエピソードについてお話していこうと思います

私は本来大学進学を希望してました
進路は高校2年生の段階で決めておかなければならず
私は進学を希望していました
しかし、その年の冬休みに母親が亡くなり、
そして、大学進学できるくらいのお金がないことも発覚しました
私は目の前が真っ暗になりました
大学進学してバイオセラピー学科に進学して、アニマルセラピストになりたかったのに…
私の将来の夢への道が閉ざされた気持ちになりました
高校3年生になり、本格的に進学や就職の準備が始まります
私は心が真っ白になりながら、やりたくもない学校の求人票を眺めます

進学のために選択していた授業の生物も今となっては意味がありません
隣を見れば友達が韓国語や食品など楽しそうな授業を受けています
私だってこうなるんだったらそっちがよかったよ!
ふざけんじゃねぇよ!
そんな気持ちを抑えて歯を食いしばりながら過ごしていました

さらに求人票は絶望的なものでした
ここは畜産化学科も他にもたくさんの特殊クラスがあるのに
求人票がスーパーの正社員しかないの!
びっくりしたよほんとに!

大学進学はあんなに推薦枠がいっぱいあるのに
就職となったらないがしろかよ!
当時の私はそう思いました
どうりで、畜産に行きたい子は夏休みのインターンシップで行った先の人にコネで入れてもらってるんだわ

いや、養豚場の求人票もないことはなかった
だけど、鹿児島県や他の県外や、どこに飛ばされるのかわからなかった
そんなの…グループホーム住みの私には難しいことだった…
しかも、就職担当の先生は私たちにこう言う
「その求人票の会社は学校と長年の付き合いですからね。なのでこれからもいい印象をつけてもらうために、最低でも3年以上は働いてくださいね。3年以内に辞めてしまうと、次の世代に響きますからね」

はぁ?長年の付き合い?最低3年は働け?こっちは進学したくてもできなくて、仕方なく就職にしたのに、ただでさえ嫌なのに、そんなのそっちの都合じゃねぇか!ふざけんじゃねぇ!

本当に、あの時は心が乾ききっていましたね
やりたくないことをやらされる気持ちがこんなにもつらいことだと初めて知りました

そんなこともあって、私は一時期もう養豚場しか行くとこないと思って
職員室の先生に「私、養豚場に行きます」
と言った事もあった
でも先生は「本当に行けるの?(耐えられるの?)」
と言ってきました
私は「だって…もうそこに行くしかないじゃないですか…」
といつの間にか涙を流していた
悔しかった
だって、私の行きたいところなんてないんだもん
インターンシップでお世話になった養豚場先に行って、雇用について聞いたこともあったっけ

そして私は行けそうなスーパーの求人票片っ端から集めて、
グループホームの職員さんにこのスーパーとあのスーパーとどこがどう違うのか説明してもらったり
実際に行ってみて観察したりもした
もう完全にスーパー就職モードになっていた
もう、自分にはここしか残されていないんだ
完全に洗脳にかかっていた

でも心の中では「嫌…嫌…」
とつぶやいていました
そんな中、私は他のこともやっていました
私は動物以外の仕事がとにかく嫌で
知っている大人全員に片っ端からバーッと「動物関係に就職したいんですけど、どこかないですか?」
と聞いて回りました
そして、うちのグループホームの理事長さんに当たりました
そしたら、「僕が知ってる就労支援センター行く?」と言われて
私はその就労支援センターに行きました
入って早速、どこのオフィスでも通用するように、オフィスカジュアルの服装を学んだり、朝の朝礼に出たり、技能テストをしたりして職業訓練を受けながら過ごしました

そんなある日、突然センター長さんに呼ばれて
個室に入りました
するとそこには知らないおじさんがいて、後から聞くと、
その人は動物園も加盟している協会の福祉の方だったらしく、私は前に用意してくださいと言われていた、履歴書と三枚の自分の絵を見せました
すると
「こんなに素晴らしい絵が描けるんだったら、△△動物園もいいかもしれない。でも○○動物園もいいかもしれない」
と言い出しました
そして、センター長さんは私に向かって言いました
「沙彩さん、○○動物園とかどう?」

ええええええええええええええええええ!!!!!

○○動物園って、あの○○動物園ですよね!?

テレビにも取り上げられているし、なんなら私は小学生の時に毎年家族と行っていたので
知らないわけがありません

しかも私は小学生の時、別の動物園で動物園裏側体験をやっていて
その時飼育員さんが言っていたんです
「飼育員に休みはない!休日出勤当たり前だし、下手したら人工飼育になったら、24時間泊まり込みだよ」と
なので、私はこの瞬間から、
「あ、私飼育員さん無理だわ( ̄▽ ̄)」
と思っていたので、まさか、自分が動物園の飼育員になれるとは思わなかったのです

なぜこの話が入ってきたかというと、今会社は障がい者を1~2人雇わないといけない法律があるので、飼育員部署初の試みで雇うことになったんだそう

ラッキーすぎる

普通なりたい人でも専門学校を経由してそれでも難しいところを
高卒でしれっと入っちゃったよ。私。

マジで、人生何があるかわからない

それから、やりたいことがあるとき、叶えたい夢がある時、周りの人達に言っていくことが効果的だと実証された

そんなこんなで、私は晴れて、動物園に就職することとなりました
さあ、ここからです!濃い日常が始まったのは
たしかに一番濃い日常は農業高校の3年間ですが、動物園も負けずを取らず、刺激的な毎日でした
(匂いもな!)
ずいぶんと前置きが長くなってしまいましたが、ここから動物園エピソードを話していきたいと思います

ここでしか聞けない話とくとご覧あれ!

【動物園ライフスターティング!!】

飼料班で狙われた話

私はバイトで飼料班というところに配属になった
飼料=エサのことで
飼料班とは、動物園でいう台所のようなところであり、肉、魚、野菜、ペレットなど全部そろってる
そこで私たちは動物ごとにエサを仕分けて、担当飼育員さんに渡していく
とある日、飼料班で仕事をしていると、
動物園と契約している八百屋さんが到着した
動物園と契約していると言っても、私達が買っている八百屋さんと何ら変わりない。
むしろ私達が買って食べている八百屋さんと同じ
違いがあるとすれば、私達が食べている野菜はAランクというもので、
動物園の動物たちが食べている野菜はBランクということだけだ。
腐っているの?と思われがちだが、そうゆうことではなく、
一個150gのファンタジー映画にでも出てきそうなちーっちゃなリンゴが来たり、
一個400g500gのバケモノみたいにデカいリンゴが届くこともある
そう、規格外などの野菜が入ってくるのだ

飼料の話はこの後詳しく話していこう。

すると、早速野菜をそれぞれの動物のバケツに入れ始めようとした私の背後に、八百屋さんのおばちゃんが近づいてきた

おばちゃん「あら初めて見る顔ね、あなた今何歳?」

私「18です~」

おばちゃん「あらまだ若いわねぇ」

おばちゃん「私の息子、いい年してまだ結婚していなくてねぇ」

私「そうなんですかぁ~」

おばちゃん「いい人いないかしらねぇ~チラッ」

私「あはは~そうですねぇ~」

おばちゃん「息子医者やってるんだけどね、いい人いないかしらねぇ~チラッ」

私「へぇ~そうなんですかぁ~」

おばちゃん「まぁうちの息子40なんだけどね」

私「へぇ~」

おばちゃん「いい人いないかしらねぇ~ジー」

私「(いや、行かねぇよ!?)」

私が動物園に入社した時、高卒で18歳やねん
そう、私は八百屋のおばちゃんに医者の息子の嫁になってくれないか?とワンチャン狙われていたのだ
しかもその息子40代やで。ワンチャン親の歳やで。結婚してたまるか
(俺モテモテ卍)
まぁあの時園内でも最年少だったからなぁ

飼料班

先程言った飼料についてなのだが、
みんなは動物園には、動物園専用の特別なエサがあって、動物それぞれに合ったその種専門のエサをあげていると思っていない?
実は違うんだなぁ~
エサは実は一般に流通しているエサと一緒
野菜は私達と同じ八百屋さんから買っているし、魚も魚屋さんから、肉も肉屋さんから買っている。
この中で唯一違うとするならば、使っている”お肉”に関しては、主食が「馬肉」だった
ただ、動物園内の動物は見た通り「狩りをしない」ので自然と運動不足になる
なのであまりカロリーの高いものを与えてしまうとあっという間に太ってしまうので
低脂肪は動物園での基本ルールなのである(牛乳も低脂肪)
よって、私達が食べている普通の馬肉を与えてしまうと、あっという間にブクブク太ってしまうので、動物園の動物用に育てた(肥育させた)赤身の多い馬肉を使っている
(地域によっては”鹿肉”を使う動物園もいる。地域によって馬肉より流通的に安いところもあるからだ)

そして、動物好きならわかるかもしれないが、動物園でもペレットを使う
そのペレットもドッグフードだったりキャットフードだったり、一般的に流通しているものを使う
(もちろん、中にはその動物専門のペレットもあるけどね)
ちなみに大型の鳥や、アリクイ(私の動物園にはいなかったけど)にもドックフードを水でふやかして与えている。
それはなぜだと思う?

そう、ミミズやアリなどの昆虫を食べるからだ
昆虫も肉類に入るので、ドッグフードで代用して与えている
中にはどの動物のためか知らないけど、もっと高級なドッグフードも用意されていた
結局あの高級なドッグフード、誰用だったんだろう…
未だに謎のままである

ここでこそっと裏話をすると、
私がエサを作った事のある鳥類はみんなご飯は完食しなかった
なぜかというと、鳥は私達みたいに3食に分けて一気に食べていくのではなく、
エサをいつでも食べられるように常備しておいて、必要になったらツンツンとついばむ感じなので
古くなったら取り換えるといった具合だった
このように鳥も象もライオンもみんな食のスタイルが全然違うのでその種に合ったタイミングと量で出す
(さらに言うと、展示場でも動物のライフスタイルによって違うので1頭で展示したり、複数で展示したりする。それについては動物園内でも看板で解説されているので、実際にチェックしてみてネ☆)
もっと細かく言うと、その個体によって、一口の大きさを変えたり肉の筋を取ったりしている

例えば、おばあちゃんライオンだと嚙み切れないからね。一口サイズに切って筋を切ってあげる
でも逆に一口だからと言って、小さすぎてしまうと丸のみにしてしまうのでちょうどいい大きさに切ってあげる。
これが、担当飼育員の個体を見る技術というものだ(私担当飼育員じゃないけど)
逆に若い雄ライオンは肉を塊でドン!とあげる
おばあちゃんライオンのように一口サイズに切ってしまうと、噛まずに丸吞みしてしまうのでちゃんと噛むように塊であげる

そして配合飼料!!ここで畜産科の経験が生かされてくる
配合飼料とは、みんなは酪農や養豚場、養鶏場で豚や鶏が粉状のエサをつついているのをみたことはないだろうか
あれです。
配合飼料はその名の通りトウモロコシなどを配合した粉状のエサのことである
詳しいことはググってみてほしい
大前提として、”畜産は全動物分野の基盤”なんだ。

例えば、
ブラックバック
はみなさんご存じだろうか。
わからない方はググっていただきたい。
要はインパラやガゼルの仲間だ
その動物園のブラックバックが妊娠したとする
そうすると、出産した後にお乳が必要になってくる
なので、その母ブラックバックが出産後にお乳を出せるように
「乳牛用」の配合飼料を与えるのだ。
!?
えっ!?ブラックバック用のエサがあるんじゃなくて!?
そうなのだ。ブラックバック用のエサは存在しない。
私の見解なのだが、そんなブラックバック用のエサ、インパラ用のエサ、ガゼル用のエサと用意していたらきりがない
なので、ウシ科の乳牛用のエサを与えて代用する

私が働いていた時の体感でも、
専門学校や農業高校で畜産の道を通って動物園の専門学校を通って動物園に就職した人と、
普通の高校を通って動物園の専門学校を通って動物園に就職した人とでは雲泥の差が出てくる
そもそもの全体的な認識が違うのだ

あくまで!私個人の見解だけどね

ちなみに
あんなに強そうなチーター、実はお肉はひき肉にして与えてるんだよ
お口小っちゃいからね
「普通にでっかい肉の塊で食いちぎれるでしょうが」と思ったけどびっくりした

でも、そう思ったのは私だけではないらしく、
「ん~別にチーターひき肉にしなくても食べると思うんだけどねぇ…」
と上司も首を傾げながらひき肉を作っていた。

そう、
実は普通の会社と一緒で
担当部署が人によって仕事内容が変わるように
動物園でも担当飼育員さんによってエサのあげ方、大きさも違ってくる
もっと言うと内容まで変わってしまうことがある。
みんなそれぞれの考え方で、それぞれのやり方を持っているので
このチーターひき肉の件についても賛否両論分かれる。

なのでみんな、動物園をどこか憧れているところがあるかもしれないけど、
やはり、どこに行っても会社であることには変わりはない。

動物園業界用語

動物園には動物園でしか通じない専門用語がある
入社して最初の頃、青いバケツのところに「ドゥク」と書いてあった

ドゥクってなに?
そう思い、上司の方に聞いてみた
「あーそれアカアシドゥクラングールのことよ」
と言われた
びっくりした
幸い私はアカアシドゥクラングールを知っていたので一発で通じていたが
まさか園内ではそうやって省略されていたとは!初耳!
まあ、たしかにアカアシドゥクラングールって長いもんね
私ならずっとフルネームで呼び続けてもいいけど
「アカアシドゥクラングール」は「ドゥク」
「オランウータン」は「オラン」
そして「チンパンジー」は「チンプ」
なんでやねん
チンパ…じゃないのかい?
てか、チンパンジーは省略しなくてよくね?

台所ツアー

私達は飼料班なので、台所ツアーというお客さん向けのツアーイベントがあるのだ
園内のレストランで待ち合わせして、点呼を取る。
そして、普段飼育員しか入れない「関係者以外立ち入り禁止ドア」通称「秘密のドア」からお客様をご案内する
(「秘密のドア」と言った方がお客さんがワクワクすると思い、上司がずっと言い続けていた言葉だ)
なにを紹介するのかというと、だいたいはどの動物にどのエサをあげているのかと、
私達が普段どんな仕事をしているのかを話す。
蒸し芋(さつまいも)や蒸しにんじん
クマソーセージや基本的な野菜や肉。
そして、最後には
夏には嬉しいマイナス20の冷凍庫に入ってみるというアトラクションもある
(マイナス20だったはず。たしか。だいぶ時間が経っているのでうる覚えである)

遊園地でいうところの「南極の世界」といったところだろうか。
なので、私は遊園地では「南極の世界」が好きで、ここに入ると
「ふふっ私の職場と一緒だな。こんなの、余裕だぜキリッ」
とドヤ顔をかませる。
詳しいことはつぶやき~リンゴ~を見るといい。
この記事には私が飼料班で育てあげた”手の感覚でリンゴの重さを当てる事が出来る”という能力について書いてあるぞ
まあ、アトラクションと言っても、私達にとっては毎日あたりまえにやっている作業なんだけどね
私達はそのまま入って作業することもあるけど、基本コートを着て入る
中でなにをするのかというと、冷凍肉を解凍庫と呼ばれる普通温度の部屋に運ぶのだ
そして、2日間かけて肉を解凍していく。
なので2日間を見越して用意しなければならない
ちなみに私はあまりそうゆうミスはしなかったけど、よく表を読み間違えて間違った肉の量を解凍してしまった、もしくは肉が足りなかったというミスはよくあった
解凍室のある肉の中にはつぶやき~農業高校生の日常②1年生 鶏~でも紹介した鶏頭がある。しかも、一袋5キロもだ。
冷凍庫にいるとき、そいつと目が合うんだよね~( ̄▽ ̄)
私は慣れっこだけど、動物園に入って初めて鶏頭を目にした飼育員さんにとっては恐怖もの

ある日、
台所ツアーを予約していたお客様が一組、集合していなかった。
園内回っている間にツアーの時間に間に合わなくなっちゃったかな?
台所ツアーではよくあること。
上司とそんな話をしながら、ツアーの時間になってしまったので仕方なく、先にツアーを始めることになった。
いつも通りご案内していると、私のところにひとつ無線が入った
「台所ツアーに集合できなかったお客様が今集合場所にいらっしゃいまして、どなたか迎えに来ていただけませんか?」
上司はツアー案内中で手が離せない。
「沙彩さん!わるいけど、そのお客様一組お迎えしに行って!」
と上司はジェスチャー交じりで私にそう指示した
「わかりました」とひとこと返すと、私は先ほどの集合場所に戻ってそのお客様を迎えに行った。
初めてのひとりで案内したツアーだった。
私はわからないながらも、お客さんと雑談しながら無事合流させることが出来た。

動物園を辞めてから数年たった頃、ある日突然
「沙彩さんってリーダーシップあるよね」
と言われた。
「ええっ!?」
と私はびっくりした。
今までそんなこと言われたことなかったし、自分でもそう思ったことはなかった。
そう言ってくれた人と、どこでリーダーシップが育ったのか話し合った
そしたら、もしかしたらそこでリーダーシップを築いてきたのかもしれないねと
話した午後だった。

さて、先程紹介した蒸し芋(さつまいも)や蒸しにんじん、クマソーセージとはなんぞや?と思った人もいたのではなかろうか。
これらは動物園ではお馴染みのものである
まず蒸し芋(さつまいも)、蒸しにんじんは何かというと、
その名の通り、蒸した芋とにんじんである
デカい蒸し器にさつまいもとにんじんを詰め込んで蒸すのも私たちの仕事だ。
これらは誰にあげるのかというと全般的にいろんな動物にあげているが、わかりやすく言うとすれば、高齢の、硬いものを食べるのが難しい動物にあげている
中には「僕は甘いさつまいもしか食べないもんっ!」っていうわがままちゃんな個体もいるので、そうゆう子にもあげている
他には象に蒸しさつまいも団子にしてあげていて、
それはいざ体調不良などになった時のために中にサプリを入れて食べてもらえるようにetc…etc…etc…

まぁ、話が長くなってしまうのでここまでにしておこう。

私も蒸し芋と蒸しにんじんを試食したことがあるけど、蒸し芋はぶっちゃけ焼き芋🍠の味がして、蒸しにんじんはマジで蒸したにんじん。なんの味付けもしていない。でも甘くてどちらも美味しい
クマソーセージは何かというと、これもその名の通り、クマにあげる専用のソーセージで、前に誰かが試食してみたことがあったらしいが、軟骨かなんか入っているのか、ジャリジャリしていてあまりおいしくないらしい。
私も他の人も入っている成分が気になって調べたこともあったが、ネットにもエサ専門のサイトにもなにも書いておらず、今だ謎に満ちた飼料となった

チンパンジーやオランウータンに至っては人間と同じようなものを食っている
例えば、普通動物にはダメなネギとかね。
ヨーグルトも食べている
なるべく砂糖なしの酸っぱくないやつを食べさせているんだけど、ある日ない時があって
その時は上司がすぐさまコンビニまでダッシュしていって
ブルガリアのヨーグルト買ってきて与えていたっけなぁ…(結局酸っぱいやつだけど)

オランのドンゴロス洗いって知ってるぅ?

ちなみにドンゴロスってみんな何か知ってる?

👆こんな感じ麻袋のことを指すんだ
もともとは飼料庫に入ってくるエサを運んできた袋で
その残った麻袋をオランの道具として活用しているんだ


袋状になっているドンゴロスを紐解いて
(なぜか、ドンゴロスの種類によって紐がスルスル~っと抜ける物もあれば、ムカつくほど絡んで抜けない物もある それに当たった時、いつもキィー!😡ってなりながらほどいてた(笑))
布状にして洗う
洗うと言っても、洗剤を使うわけではない。
そもそもの知識として、
動物園では相当不衛生なものでもない限り、
滅菌殺菌しないといけないものでない限り、
洗剤で洗うことはない。

なぜかというと、
動物たちは鼻が利きすぎて洗剤で洗ってしまうと、
その洗剤の匂いが気になってそのエサ皿や道具を使わなくなってしまうのだ

なので、
私達は基本動物が直接触れるものは水洗いでやっている

なので
例にならって
ドンゴロスも地面にベッ!とひいて
デッキブラシでザッザッとドンゴロスについた湿った乾草を取っていく

このドンゴロス、
なにに使うのかというと、
オランの毛布に使うのだ
ハンモックみたいに檻の中につるされた縄の上でゆらゆらしてリラックスしているオランが毛布を羽織っている姿、可愛いぞ。
ちなみに他の動物園では、ドンゴロスのような大きな布を柵にうまく括りつけて
本当にハンモックを自分で作っている子もいるもんだから驚きだ
さすが。人間に一番DNAが似ている生き物だ。

⇧そうそう、こんな感じ

DNAといえば、
話は脱線するが、人間とチンパンジーって何%DNAが違うと思う?

実は1%しか変わらないんだ
たった1%しか変わらないのにこの見た目の変わりよう
たかが1%されど1%
DNAってすごい。
たった1%の違いの確率で人間に生まれてきた私達ってすごいね!

そういえばオラン舎によく垂れさがっているアレ

そういえば、
オランのドンゴロスで思い出したけど、
オラウータンの檻に縄のようなものがよく垂れ下がっているのを見たことがないかい?

⇧この写真はおそらく外国のものだから若干違うけど、だいたいこんな感じ。
これ、みんな今まで何なのか、何で出来ているのか考えたことある?
ではシンキングタイム⌚














正解は
使わなくなった消防車のホース!!

え!?って思ったでしょ?
実はそうなんだ。
私も動物園に入ってから知った話なんだけど、あの消防車のホースって永久に使っているわけじゃないんだって。
あのホースの寿命って5年なんだって。
だから、お役目が終わったホースは捨てられてしまうんだって
「こんな丈夫なホースがそのまま捨てられちゃうなんてもったいない!」
ということで、オラウータンのぶら下がる用の道具になったんだって
私も動物番組を見ていて、オラウータンがよく消防車のホースくらいの太さの木のつるを使って遊んだり樹上で生活したりしているのを見ているから、
オラウータンにとってもこのホースがぴったりなのかもしれないね。

※あくまで私が勤務していた動物園ではの話だよ。

っとここで話が長くなったので、
次はつぶやき~動物園体験談第二弾~にて語りたいと思います

  • 0
  • 0
  • 0

沙彩

絵を描くこと 動物 小説を書くこと 和太鼓 三味線 琴 獅子舞 水泳 けん玉 子供とふれあうこと 大好き❀沙彩❀です いつもワクワクするブログや深い内容のブログを書いています いつもたくさんの人たちに読んでもらえて嬉しいです(*^^*)

作者のページを見る

寄付について

「novalue」は、‟一人ひとりが自分らしく働ける社会”の実現を目指す、
就労継続支援B型事業所manabyCREATORSが運営するWebメディアです。

当メディアの運営は、活動に賛同してくださる寄付者様の協賛によって成り立っており、
広告記事の掲載先をお探しの企業様や寄付者様を随時、募集しております。

寄付についてのご案内