ハレー彗星

彗星とは?

我々の太陽系は、恒星である太陽や惑星、準惑星、小惑星、彗星、太陽系外縁天体などから構成されています。

彗星は、本体の大きさが数キロメートルから数十キロメートルのとても小さな天体です。八割が水(氷の状態)で、二酸化炭素、一酸化炭素、その他のガス、微量の塵からなります。我々が見ると夜空に長い尾を引いている様に見えます。日本では、その姿がほうきに似ていることから「ほうき星」とも言われます。

筆者の体験

筆者にとって一番なじみが深い彗星は「ハレー彗星」です。前回地球から観測できたのは1986年のことです。筆者はその時高校生でテレビでハレー彗星のことを知った時どうしても見たくなり、望遠鏡は高価なので双眼鏡を買ってもらいました。

そしてハレー彗星が観測できる時期になったときやや空が暗くなったころ外にでて小高い丘のような所に行き双眼鏡を覗きハレー彗星を探しました。かなり長い時間探しましたが、札幌周辺の山の少し上の方に尾を引いた白い飛行するものを見つけました。観測したのは短い時間でしたが、その感動と共に寒い時期だったので北海道の空気の冷たさを覚えています。

その後、望遠鏡を持っている友人とハレー彗星のことを話したとき、友人は望遠鏡では彗星の「核」しか見えなかったということで、彗星の全体を見るには双眼鏡のほうが良かったようです。「核」とは彗星の本体のことで雪玉や塵からできています。

ハレー彗星は細長い楕円軌道を動いており、公転周期は75.3年です。ということで、次回地球から観測できるのは2061年ということになります。これは、もう一度筆者がハレー彗星を観測するには90歳以上生きねばならず、高校の時見ておいて良かった、ということになります。

ハレー彗星以外の彗星

ただ、彗星に関して、ハレー彗星以外でも2024年内に観測できるものがあって、オルバース彗星、紫金山・アトラス彗星、LINEAR彗星などがあります。特に紫金山・アトラス彗星はかなり明るく見えるようで9月と10月は裸眼でもみえるそうです。

筆者は彗星はそんなに多くはないだろうと思っていましたが、検索すると未発見も含めると数千万個の彗星がある、ということで再び双眼鏡でも買って観測してみるのもいいか、と思うようになりました。そして、病気を患って夜空を眺める余裕もなくなって何十年も経つな、と感慨深くなりました。

  • 0
  • 0
  • 0

Jack

他の人より遅れて某大学に入学しました。物理学を専攻し修了までこぎつけました。それだけが取り柄です。サイエンスについて書かせていただきます。

作者のページを見る

寄付について

「novalue」は、‟一人ひとりが自分らしく働ける社会”の実現を目指す、
就労継続支援B型事業所manabyCREATORSが運営するWebメディアです。

当メディアの運営は、活動に賛同してくださる寄付者様の協賛によって成り立っており、
広告記事の掲載先をお探しの企業様や寄付者様を随時、募集しております。

寄付についてのご案内