性格
サモエドは優しく温和で辛抱強くて、他人にも他犬フレンドリーな犬です。訓練性能が高くて、人間を信頼し、飼い主のそばにいたがります。ボール遊びやおもちゃの引っ張りっこなども大好きで、落ち着いて辛抱強いため、子供の遊び相手としても理想的な犬なのです。サモエドは社交的で人見知りをしないので、番犬としては役に立たないです。
特徴
サモエドは体高より体長がやや長くて、全身を白い長毛に覆われた、たち耳で小さめの大型犬なのです。尻尾は長い飾り毛があって、緩やかに巻いています。潤んだ黒い目と鼻・長めのマズルに上向きに切り込んだ広角から、まるで笑っているかのように見えます。この表情はサモエド・スマイルと呼ばれていて、イギリスのサモエドクラブでは「TheHappyBreed」と呼ばれています。
歴史
サモエドという名前は、中央シベリアのツンドラ地帯で暮らすサモエド族が由来だそうです。1889年にイギリスの動物学者でもあるアーネスト・キルバーン・スコット氏（以下スコット氏）がサモエド族の中で3カ月過ごして、イギリスに戻る際に一頭の茶色い犬を連れ帰りました。サモエド族の犬は、そり犬・トナカイの牧畜などで活躍していたようです。そのためにイギリス・ケネルクラブではサモエドを牧羊犬のグループなどに分類しています。サモエド族の犬はサモエドを犬種として作る際に貢献した犬の一頭にすぎません。スコット氏が連れ帰った後には、北極探検家たちによって連れて来られた多くの犬がサモエドのベースとなっています。これらの多くの犬はスコット氏が訪れた場所より東に住むオスチャーク族の犬なのです。1900年当初のノルウェー・ケネルクラブでは、サモエド・オスチャークという名で記録されています。サモエド・オスチャークの犬は白以外に灰色・赤・黒などのカラーついた犬も存在していたのですが、ヨーロッパの人々が選択的に白を選んだことで、現在の真っ白なサモエドになりました。1909年に初めてサモエドのスタンダードが作成されていました。1912年にイギリス・ケネルクラブでサモエドを正式に犬種として公認になりました。
