そして!会場で合流した友人と楽しみにしていた「伊達武将隊」の演武!
伊達武将隊とは伊達家の頭目、伊達政宗をはじめとした伊達家の家臣団や宮城に縁の深い偉人が現代に甦り(というコンセプトで)仙台・宮城の魅力を県内外問わずPRしていく「奥州・仙台おもてなし集団」であり、青葉城を中心に演舞や様々なイベントを企画・運営している観光促進団体なのです!
息の合った剣さばき、それぞれの名乗り、片倉家にまつわる謡曲の演舞をカメラに収めつつ、久しぶりに見る武将隊に「おぉ~」と感動していたら、最後になんと朝方、門前で挨拶された黒漆五枚胴具足の方にマイクが渡されるという事態に!
実はこの方、2017年まで白井市に存在した「白石戦國武将隊 奥州片倉組」という武将隊に所属されていた伊達政宗公を務めていた方で、現在は「甲冑戦士左馬之助」という名義で活動を続けていらっしゃる方だったのです。
つまり「超・公式の方」です。本当にびっくりした…というかそんな団体あったの知らなかった…伊達武将隊の方の政宗公は本日不在とのことで、急遽「大殿様」として演舞の最後を締めることに(笑)最後は会場全員で「えいえいおー!」の掛け声と共に終幕となりました。
お昼はいったん休憩時間を挟み、イベント後半戦の前に白石市市長山田裕一氏・実行委員長森健人氏・そして!
白石市観光アンバサダーを務める声優・ナレーターの森川智之さんがステージに登壇し挨拶と相成りました。市長が洋画の吹替でトム・クルーズ氏を演じる森川さんに対してオリンピックで同氏がワイヤーアクションで会場に登場した事を突っ込みつつ、来年もアンバサダーを務めてくださいますか?の問いに対し、森川さん「え~、どうしよっかな~?」と一旦渋りつつも(笑)快諾し、来年も森川さんが白石市を盛り上げてくださることが決定し、会場中が大きな拍手に包まれました。
そして、いよいよ鬼小十郎まつりのメインイベントである「大坂夏の陣~道明寺の戦い~」がスタート。
と、その前に。観劇前の注意事項がアナウンスされ、白石PRキャラクター「ポチ武者こじゅーろう」が登場。アナウンスのお姉さんに連れられてぽてぽて歩いてました。白石…手広くいろいろやってんな…かわいいけどさ…
道明寺の戦いは、1615年(慶長20年)5月6日に後藤基次率いる2800の軍勢が小松山に陣を構えたことを発端に始まりました。後藤隊は最初から勢力分布が瓦解しているにも関わらず徳川軍の軍勢に抗い、迎撃を繰り返しましたが、長くはもたず打ち取られてしまいます。今回の主人公である真田幸村・片倉重長の戦いは、後藤軍が敗れた後の戦いになります。
道明寺に陣を構えた真田幸村。広場の左手から真田隊が進軍してきます。赤い具足に六文銭の旗印のエキストラ…もとい、兵たちが堂々と入場してくる様は圧巻でした。
続いて広場右手から、片倉隊の進軍が。片倉隊は鉄砲隊(片倉鉄砲隊の皆さん)・弓兵(地元高校の弓道部の皆さん)と武力に富んだ軍勢でした…近くで見るとすごく圧倒されちゃうんです。これが。
両軍副将の「かかれー!」の声とともに合戦が開始!総勢30人以上はいるであろう兵たちが入り乱れて刀や槍を捌きまくる光景に思わず興奮!ドラマや映画とは全然違う「生」の迫力を全身で味わえる体験ができました!鉄砲隊の発砲演舞、本当に目の前で火縄銃撃ってて空気振動がすごかった…弓兵の矢を射る実演、皆ドンピシャで的に当ててた…どっちも「気合い」が伝わってくる…!負けじと真田軍も隠密集団を手配。片倉軍の攪乱を目論むのですが…
ここで観衆が一気に白石城へ目線を向けたので、何事かとスマホを構えなおすと…
忍者がロープアクションで城から降りてきた!!!
しかも5人くらい連続で降りてきて、特撮ドラマ大好きな私、大興奮。
よみうりランドのショーで見たもん!!!この動き!!!
猿飛佐助率いる真田隊の忍集団…に扮する地元高校の新体操部の皆さんの見事な体操パフォーマンス披露もあり、物語はいよいよ佳境に入っていきます。
両軍の副将による一騎打ち、再びの合戦を経て、幾度となく軍勢を退けてきた真田軍も段々と消耗していきます。ボロボロになって陣に帰還した兵が、真田軍が劣勢に立たされている事を息も絶え絶えに伝えた後、倒れ伏してしまいます。
「最早これまで」と西軍の殿として覚悟を決めた幸村は、娘である阿梅を重長に託します。「敵ながら貴殿の武勲、天晴なり。」幸村は敵でありながら、片倉重長の勇猛果敢さを認めていたのです。こうして阿梅の方は片倉家に身を置き、後に継室として迎えられることになりました。ちょうど阿梅の方が入場してくるタイミングでそれまで曇っていた空が晴れ、光が差し込んできて偶然にもドラマチックな演出となっていました。
こうして道明寺の戦いは幕を閉じ、「時代が違えば、彼らは良き友として巡り会えていたかもしれません」のナレーションと共に幸村と重長が互いの肩を抱き武勇を称え、エンディングとなりました。双方の一番隊から五番隊までのエキストラが前に出て、シャッターチャンスを逃すまいとスマホカメラの音が響き渡っていたのが印象深いです。ちなみに私は完全に位置取りをミスってほぼ見えない所にいたので、動画はおろか写真の一枚も撮れませんでした…泣
というわけで、終日大変な盛り上がりを見せた鬼小十郎まつり、その熱気や楽しかったところを書いていたら筆者自身が盛り上がり過ぎて若干引く文章量となってしまいましたが…いかがでしたでしょうか?このレポートを通して祭りの存在を知った、あるいは来年行ってみたくなったと思ったらぜひ、宮城県白石市・白石城まで行ってみてください!
生身でしか体感できない経験がある事を知っていただけること間違いなしです。
おまけ:鷹を連れている方がいらっしゃったので許可を取って写真を撮らせていただきました。