#17 カンタ君逃亡劇

前回の話

我の名前は、ネアデフ・・・・・。ライザック様の配下。
幼き頃の我を拾って育ててくれたのもライザック様故に、ライザック様以外の人物に従ったことがない。
我はライザック様のことに、反論を1度もしたことがない。
普段はライザック様の秘書としてお傍に居させてもらっているが、ある日を境に我の日常は崩れ去った。

姫路幹汰…

なんです?人間の名前なんて口にして…

この少年は、ただの人間ではない…私の宝だ……

宝・・・・・・・???
ライザック様のジョークに聞こえないジョークか・・・??

この少年のデータを集めてほしい…できるか?

ライザック様のご命令とあれば、このネアデフ承ります

頼んだぞ…

この少年は一体なんだ??
いままで受けてきた仕事のなかで、人間のデータを収集する仕事は一度もしたことがなかった。気に食わないことに、ライザック様はこの少年の写真を見たとき笑顔だった。それがなんとも、腹正しく……徹底的に調べてやろうと思った。

お気に入りは1人でいい

それから我は“姫路幹汰”について徹底的に調べたが、電話番号から調べられることは限りがついていて、住所や生年月日くらいしか調べることができなかった……。
いまどきの若者にしては、ネットをしていないのでアカウント追跡することも近状が分からなかった。

出来上がった資料をライザック様に渡しに行ったら、怒られると思っていたのに褒められた…

よくやった!!住所が分かれば上出来だ…どこにいるのかがこれで分かる

また、いままでに我が見たことのない笑顔。
そうさせているのは、我ではなく“姫路幹汰”なのも知っている。
だから余計…気に食わない、腹が立つ、許せないーーーーー

悔しかった。ライザック様を1番よく知っているのは、我・ネアデフだ!!
姫路幹汰には、一生後悔させてやる人生√を思い知ってもらう…
ライザック様は我だけ見ていればいいのだ。

翌日____

ネアデフ!!何をしている?!

ライザック様ぁ~♪ライザック様がだ~いすきな姫路幹汰を
ネットに晒しているところです…これで住所がわかっても、家にはいないでしょう??

勝手なことを!!貸せ、広まる前にすぐに消して……

我は、ライザック様が大好きな”姫路幹汰”の平穏な日常をぶち壊して填めてやろうと企んだ。
ライザック様は、住所が分かったとき”姫路幹汰”に会いに行きそうだったのを防いだ。
禍を転じて福と為すとは、まさにこのことだな!!
ネットの反応は、思ったよりも早く広まった。ライザック様に重複ビンタをされたが、それくらいどうってこともなかった。

あの子を頼るしかないか

だが、ライザック様にはまだ”頼みの綱”があった。
それからすぐに衣装や誰かと関わっているのか、連絡を毎日とっていて我に構ってくれなかった…………
ライザック様が休憩をしているときに、ひっそり部屋に入り込んでライザック様の電話に出た。着信画面には”ゴールドレイン”と書かれてあって、電話に出ると透き通った青年の声がした。

もしもし、ライ~?大丈夫か?

この男は、もしかして”姫路幹汰”なのか??
写真でしか見たことないから声までは知らない。我だということは伏せて質問を繰り返した。

貴様は誰だ?ライザック様のなんだ?

答え次第では、相手がバカかどうかは簡単にわかること。
我は、相手の返事を待った。そしたら…

Who are you? What about Rye?

・・・・・?日本語で話せよ!!

Who are you? What about Rye?

なんなんだ、おまえは!!

電話の相手はバカではないが我をバカにしているということが分かった。
我が別な問いをすると相手は、やっと日本語で喋ったが取引を持ち掛けられた。

名乗らない奴にはこちらの情報は明かさない。
が、ライのことについて知りたい。そこでだ、取引をしないか??
お前が持っているライの情報を全て俺のほうに連絡すること。そうすれば、お前の知りたい情報も教えてやる。
さしずめ、お前はライの配下か秘書だろ?ライが構ってくれないから部屋に1人で入った。違うか・・・?

な!!
だが、当たっていたので言い返すことができなかった。我が知りたいこと、それは…

姫路幹汰だ。この男の情報が知りたい!!
我が知っているライザック様の情報であれば何でも教える。それでいいな?

交渉成立だな…
鉛筆とメモを用意して、いまから言う英単語をメモしてくれ。この電話が終わったらその英単語にメールを打ってくれればいい

取引は、成立し我らは1日1回お互いの持っている情報をメールにて交換した。
この青年の名前や情報は一切分からなかったが、ライザック様の携帯には”ゴールドレイン”とあったので我もそう呼ぶことにした。
やがて、ライザック様は我が持っている姫路幹汰の情報の入手先を不審に思い、
ライザック様の情報のことはかくしてゴールドレイン”と情報交換をしていることを喋った。
ライザック様は、ゴールドレインの仕事っぷりを気に入りこちらに来ないか?と彼を誘ったがそれはできないと断られてしまった。
仕入れたい情報さえ手に入ればそれでいいものだと思ったが、どうやらゴールドレインのことも気に入ったらしい。

君と私は1度会っている。そうだね?

まだまだ、我が知らないライザック様の情報は無数にあるがいまは姫路幹汰に後悔させることと、謎の人物、”ゴールドレイン”の正体を暴くことが我の目標になって、ライザック様の…ライザック様についての1番になりたい。
そのためなら、敵も味方も関係なく利用する。たとえ、ライザック様に隠し事をしていても…ライザック様の命令に背いででも成し遂げることはする。それが我の流儀だからだ…だが、ゴールドレインは姫路幹汰と一緒にいる…あいつは…何が目的なんだ?

第18話へ続く

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水樹

最初に絵を描き始めたのは小学生の頃でした。 それから、自分の世界観を文字におこしたり、絵にするのが趣味になっています!!

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