LSS #14-21

LATER SEQUELS SERIES #14

2025年6月  後年になって続編orリメイクが作られたシリーズ  愛及屋烏

戦姫絶唱シンフォギア(2012)

戦姫絶唱シンフォギアG(2013)

戦姫絶唱シンフォギアGX(2015)

戦姫絶唱シンフォギアXD(2017~2024)

戦姫絶唱シンフォギアAXZ(2017)

戦姫絶唱シンフォギアXV(2019)

Continuation from last page. 14-20 https://no-value.jp/column/119022/

シェム・ハ

CV.日髙のり子(未来憑依時:井口裕香)

小日向未来を依り代として顕現した先史文明期の神・アヌンナキの一柱。

アダムが「神の力」を手に入れた後、抹殺しようとしていた存在。

フルネームは「シェム・ハ・メフォラシュ」。

肉体は未来のままだが、リボンがなくなり目が赤く変化。右腕に「棺」から遺骸と共に発見された「シェム・ハの腕輪」を装備し、大きな襟を持つ黒い衣装を身に纏っている。

本来の外見は、白く長い髪と爬虫類のような目、人形の様な白い肌を持つ人物。

先頭の「遺憾である」をはじめ、会話をする際は先頭に何かしらの一文を添える口調が特徴。なお、依り代である未来の意識は残っているが、シェム・ハの力が強すぎる為か、腕を震わせる程度しか肉体へ干渉は出来ておらず、表層意識には出られない状態になっている。

ラスボス系ヒロインだの何だのと呼ばれ続け、遂にガチラスボスとして降臨した未来さん。四期の時点でフラグは丁寧に建っていたものの、展開と演出で視聴者の度肝を抜いた。更にひびみくのこれまでの思い出を通しで振り返る、追悼EDが用意される悪辣振りだった。

来歴・能力

先史文明期における、アヌンナキに依る地球生命の進化と滅亡に大きく関与し、「改造執刀医」と称される程の科学者であると同時に、その立場を利用して地球を支配しようとし、アヌンナキに戦いを仕掛けた裏切者。

未来を依り代とした現状ではかつての万分の一ほどにも満たないと発言しているが、それでも人間の力では成し得ない「埒外物理学」と呼ばれる力を有する。

AXZで登場したヨナルデパズトーリディバインウェポン・ティキが使った様な「並行世界の自分にダメージを押し付ける」だけでなく、「力ある言葉」の意味を持つ彼女の名前が示す様に能力の本分は「言語」を由来とするものであり、言葉によって存在の構造式を書き換える事が出来るというもの。

物や概念をコンピュータのプログラムに例えれば、シェム・ハは既に形を持っているプログラムに自分(シェム・ハ)というプログラムを割り込ませて、相手を全く別の形に書き換える、云わば存在のハッキングとも呼べる不条理を起こすというものである。

作中の描写から判明している物を挙げると、

  • 展開した紋章から放射したエネルギーに触れた物を錬金術師の黄金錬成の様に銀光沢の物質に変換する。(聖遺物の銀腕・アガートラームは文字通りこの攻撃で銀に変じたエンキの左腕であった)
  • ネットワークにアクセスし自分の断片を入り込ませ支配する。
  • 殺害したノーブルレッドから人間部分を排除し、怪物部分を完成させて蘇生する。
  • 軽く握っただけでテレポートジェムに月遺跡への座標を刻みこむ。

等々、様々な力を行使するが、彼女の最も恐るべき能力は別にある。                                         それは自らをプログラム言語化し、あらゆるシステムに侵入、潜伏し、例え自己を保てないレベルの断片となっていようとも、それが繋がりさえすれば何度でも再生し、更には増殖、進化さえ可能とする事である。

これによりシェム・ハは「人類という脳波ネットワーク」を汚染、神と称されたアヌンナキでさえも分断と封印という不完全な決着に留めるしか無かった惑星級の生きた「特異災害」となった。

この復活能力は皮肉にも、シェム・ハの事を知る術もなく、エンキに拒まれたと誤解したフィーネが取った不滅の手段(リインカーネーション)と似通っている。

約5000年前の先史文明期、エンキが率いていた部隊との戦いの末に最後の一人となった彼と刺し違え、シェム・ハは絶命。                                                                   その後、瀕死のエンキが月遺跡こと観測ベース「マルドゥーク」から発生させたネットワークジャマー「バラル」により、人類から統一言語を奪いネットワークを分断する事で封印され、これによって倒されたシェム・ハが別の器で復活する手段は封じられた。

これこそが「バラルの呪詛」の真実である。

そして、シェム・ハの遺骸は腕輪と共に「棺」に収められ、南極の厚い氷の下に封印されていた。

彼女の反乱によって、アヌンナキ達は地球を放棄せざるを得なくなり、エンキの真意を知るよしもなかったフィーネの行動により「シンフォギア」の物語が幕を開けた。

行動・目的

フロンティア事変において、マリア達の一族に伝わっていた統一言語の残骸から紡がれた歌である「Apple」によって全人類が僅かに繋がった事で、南極の厚い氷の下、メガラニカから覚醒。

パヴァリア光明結社が壊滅してしばらくして「」が浮上し、調査を試みた人類に対し防衛機構が発動するも、その真相を知らない装者達によって「」は破壊され、内部からシェム・ハの遺骸も取り出されてしまう。

そのまま腕輪と共にアメリカのロスアラモス研究所へ運ばれたが、遺骸は検査中に灰と化す。

残った腕輪も起動実験の最中、神の力を欲する風鳴訃堂の命を受けた結社残党の一人ヴァネッサによって強奪されてしまった。強奪後は、ヴァネッサらノーブルレッドの手により腕輪が起動、顕現の準備が進められる。

依り代として選ばれたのは、神獣鏡の凶祓いの光によって、立花響と同様に原罪——つまり、バラルの呪詛から解き放たれていた小日向未来であった。

装者達の奮闘も虚しく、拉致された小日向未来を依り代にシェム・ハが顕現。                                その直後、ダイレクトフィードバックシステムの起動によって動きが鈍った所をミラアルクが打ち込んでいた刻印によって操作された翼に確保される。

その後は風鳴本邸の地下で、護国の為の完全な兵器として調整を受けていたが、訃堂逮捕の依頼を受けた日本政府の捜査チームが屋敷へ突入。

その隙を狙い、訃堂の裏切りによって満身創痍になりながらも、「神の力で人間に戻る」という望みを捨てきれないノーブルレッドが潜入、システムを停止させてしまう。

その所為で束縛から逃れ覚醒したシェム・ハはノーブルレッドを殺害し、自らの権能で彼女らを「怪物」として完成させ、自らの手駒としたのだった。

それ以降、バラルの呪詛解除=月遺跡の破壊をノーブルレッド達に命じながらも、呪詛解除によって、人類をユグドラシルをフルドライブで稼働させる為に必要な生体端末として使用し、星と生命を改造しようとしていると予想していたエンキ(を再現したAI)の推測に反し、自身は呪詛の解除を待たずして、人間が作り出したコンピュータネットワークを、「人類と言う生体端末ネットワーク」の代替として利用し、地球全土に根付かせた惑星環境改造装置「ユグドラシル」を起動。                                                              先史文明では果たせなかった地球の改造に着手する。

地球と人類を戦力として改造した後、外宇宙に生存していると思しきアヌンナキを滅ぼす事を企んでいた。

シェム・ハ究極の目的は、ヒトもカミも区別なく、全ての知性体をひとつに統合させる事であり、即ち、この宇宙に全能の「唯一神」を誕生させる事である。

独立した意思を持っている限り個体同士での食い違いや衝突は避けられず、それは神であるアヌンナキも例外ではない。その「わかり合えない」という、知性体だけが持つ「痛み」に抗うべく、シェム・ハは地球を実験場として、個の統合を試みた。

小日向未来がシェム・ハを刹那に受け入れ、その依り代とされてしまったのも、不完全な言葉では伝えきれない響への想いを抱えていた為である。

ファウストローブ・神獣鏡

かつて失われたシンフォギア「神獣鏡」を模したファウストローブ。

ヴァネッサがロスアラモスの研究所を襲撃した際に「シェム・ハの腕輪」と共に強奪した神獣鏡(の破片)と、神獣鏡のシンフォギアの資料を元に作られた。

ファウストローブと呼ばれているが、実態は櫻井了子のシンフォギアシステム、ウェル博士のダイレクトフィードバックシステム、錬金術師のファウストローブシステムの3つを組み合わせて作り上げられた異端技術のハイブリッドである。

ギアと近しい機能を備えてはいるが、主にダイレクトフィードバックシステムによる「神の拘束具」としての運用が想定されている。                                                          神の力そのものを制御する事は、響の一件からも不可能と判断され、依り代たる未来の脳を制御する事で、間接的にシェム・ハを制御下に置く事には成功、一度はディバインウェポン――次世代抑止力としての完成直前までこぎつけた。

しかし、操作を少し誤っただけで容易くその制御から解き放たれてしまうのは、ノーブルレッドが身と命を以て証明した通り。

その上シェム・ハは、ダイレクトフィードバックシステムから「逆流」する事で風鳴本邸地下の電算室をも掌握、ユグドラシルシステムの起動に利用している。

しかも、復活したキャロルとの戦闘で彼女の分解を神獣鏡の元々持つ特性である「施された術式や呪いを退ける力」である「凶祓い」で防御させてしまった。                                                  訃堂もノーブルレッドもシェム・ハの能力を知らなかったとはいえ、結果的にはシェム・ハを御する「神の拘束具」どころか彼女を助ける「最高の神器」として機能する事になった。

to be next page. 14-22 https://no-value.jp/column/119029/

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愛及屋烏

ゲーム好き、小説好き、アニメ好き、三役揃いの物書きの端くれ。 ピンチに陥っても、それはそれで気楽にやるタイプ。 ●好きな言葉:続編・クロスオーバー・オールスター・アンサーソング・データ引継ぎ ●好きなゲーム:DQ・軌跡&イース・スパロボ・ゼルダ・神宮寺・逆裁・ラチェクラ ●好きなサブカル:ロボ全般・特撮全般・少、青年誌系 ●好きなドラマ:科捜研・相棒・CSI・キャッスル・十津川警部・赤い霊柩車 ●利用ソシャゲ:へプバン・ギアスロススト・Dr.STバトクラ・シンフォギアXD・スパロボDD・うたわれLF・ギター少女・勇者の飯 ●経歴:宮城出身、30代、なろう出版経験有 ●現在:脳梗塞療養にともないリハビリ&失業中

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