毎度皆様こんにちは。今回も私が考察を積み重ねた末にたどり着いたモノの言語化をしていこうと思います。
前回も書きましたが、創作をしていると「この話ホントに面白いか?」とか「何故こんなに読まれないのか?」とか日常的に悩むものです。
なのでいつも通り人気作や話題作を読みまくり様々な創作論や作品レビューを読み漁り私はひとつの仮説を立てました。
「クリエイターが提案できる価値とは”自分特有の現実感から生まれる物語性”である」です。
結局のところ「自分の抱えている感情由来のモノを共有すること」こそ娯楽そのものだと私は考えました。
用例を挙げましょう。
集英社週刊少年ジャンプ「鬼滅の刃」。
主人公である竈門炭治郎は理不尽に家族を虐殺されて妹も人間ではなくなる、というあまりにも過酷な宿命を背負うことになります。
正にこの現代日本の閉塞感や理不尽さと重なるところがあり作者の日常的心象風景そのものなのでしょう。
そして炭治郎は鬼殺隊の富岡義勇と出会い、自分の弱さを切り伏せられることで自分の宿命に立ち向かう覚悟が決まり物語が始まります。
主人公である炭治郎の現実が塗り替わったのです。
そして様々な出会いや戦いを通して炭治郎は人の想いを受け継ぐことや人を護れる強さとは何かなどを知っていく。
これらは単なる作者の空想や絵空事と言えない迫力で多くの読者の胸を貫きました。
どうしてか?
それらが作者が現実から得た感情や現実感由来のモノだからではないか、と私は考えます。
そこから鑑みるに物語の魅力とは「作者が感じた”現実像”」なのではないでしょうか。
正にそれがありふれた日常を作品世界に変える第一の必須要因であり物語価値の源泉だと考えるものです。
今回はここまで。
毎度のお付き合いありがとうございました。