はじめに
こんにちは、陽狩です。今回は俳句の約束事の一つである「季語」についてさっくりと紹介したいと思います。季語とは俳句において特定の季節を表すために使われる言葉です。冬なら「雪」、春なら「桜」など季節に応じた季語が使われ、読む人に季節感をイメージさせてくれます。
季語を集めた本である歳時記では、季語を下記のように分類しています。
春・・・立春(2月4日ごろ)から5月5日ごろまで
夏・・・立夏(5月6日ごろ)から8月7日ごろまで
秋・・・立秋(8月8日ごろ)から11月7日ごろまで
冬・・・立冬(11月8日ごろ)から2月3日ごろまで
新年・・・1月1日から1月15日まで
現在の太陽暦と1か月ほどズレが生じていますが、これは歳時記が太陰太陽暦という旧暦を採用しているためです。俳人(俳句を詠む人のこと)はこの区分をもとにして俳句を作っていきます。
俳句に季語が欠かせない理由
なぜ俳句には季語が必要なのでしょうか。その理由の一つに、俳句の前身といえる発句には、必ず「季の詞」(季語のこと)を入れなくてならないという決まりがあったからです。俳句はこの決まりを受け継いでいるため、季語が必要なのです。
もう一つの理由は、季語の持つ力です。俳句は17音という短い詩形なので、盛り込める情報量が限られてしまいます。それゆえ季語が必要なのです。季語が持つ様々な情報により、17音という短さでも読み手は様々な情景を思い浮かべることが出来るのです。
季語が俳句の中で使われている例
それでは実際に季語が俳句の中で使われている例を見ていきましょう。明治時代に俳句の革新運動に努めた正岡子規の句に、
柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺
というものがあります。皆さんも一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。この句の季語は「柿」で、季節は秋です。「柿を食べていると、ふと法隆寺の鐘が鳴り響いた」という素朴な内容の句ですが、涼しげな秋の夕暮れ時に鐘の音をしみじみと聞きながら真っ赤な柿を食べている子規の姿がありありと見えてくるようです。
まとめ
季語は俳句に彩りを加えるためのスパイスです。季語を用いない無季俳句というものもあるのですが、それは例外。やはり俳句にとって季語はなくてはならないものです。季語があることによって俳句に情感が生まれ、無限の広がりを見せてくれるのです。日本人が昔から大切にしてきた季節の風物を俳句で味わってみるのも楽しいですよ。
本日の一句
年玉や脚が棒のごとく病む 陽狩
参考にしたサイトや書籍
wikipedia 季語 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AD%A3%E8%AA%9E
日本俳句研究会 https://jphaiku.jp/how/kigo.html
佐藤郁良 『俳句を楽しむ』 岩波ジュニア文庫 2019年
