はじめに
こんにちは、陽狩です。本日は私の好きな俳人の一人である川端茅舎を紹介します。
川端茅舎について
川端茅舎(1897年8月17日-1941年7月17日)は大正から昭和にかけて活躍した俳人です。画家を志していた彼は洋画家の岸田劉生に師事していましたが、1931年に脊椎カリエスのため画業を断念し、その後は高浜虚子の下で病と闘いながら俳句を作り続け、虚子から「花鳥諷詠真骨頂漢」と評されました。花鳥諷詠とは、「四季の移り変わりによって起こる自然界の現象およびそれに伴う人間の営みを俳句に詠むこと」であり、虚子によって提唱された考え方です。茅舎の俳句には自然現象や人事が時に美しく、時に面白く表されています。
川端茅舎を好きな理由
自然を前に命のはかなさや美しさを詠んでいる点が、私が茅舎を好きな理由です。茅舎は44年という短い生涯の中で980ほどの俳句を作りました。有名なものとしては、例えば次のような句があります。
金剛の露ひとつぶや石の上
一粒の露がまるで金剛(ダイヤモンドのこと)のように石の上で輝いている様子を詠んだ句です。「露の命」「露の間」などのように儚いことの例えとして用いられ、触れれば壊れてしまうほどに弱々しい露を、ダイヤモンドのように硬く光り輝くものと茅舎は捉えています。まるで自分の儚い命も壊れずに燦然と輝いているものと例えているかのようです。
まとめ
今回は私の好きな俳人と題して、川端茅舎を紹介しました。彼の俳句の世界は「茅舎浄土」と呼ばれ、独特な雰囲気を醸し出しています。同時代に生きた俳人で親友の松本たかしは茅舎の句を「凄味がある」と表現しています。それほどまでに茅舎の句には読む人に感銘を与えるものがあるのでしょう。
茅舎が詠んだ句をいくつか紹介してこのコラムを締めたいと思います。それではまたよろしくお願いします。
ぜんまいののの字ばかりの寂光土
ひらひらと月光降りぬ貝割菜
咳き込めば我火の玉のごとくなり
参考文献
川端茅舎 『川端茅舎全句集』 角川ソフィア文庫 2022年
