ヴィーガンって何?
こんにちは、kontakaです。いきなりですが、ヴィーガンをご存知ですか?
ビーガンとよんだり、英語のveganがそもそもの由来なのですが。
日本ではまだ馴染みが無いですよね。テレビや雑誌またはインターネットなどで見聞きしたことがある方がいるかもしれませんが。
ご存知の方も、何となくだけど肉を食べない野菜中心の健康志向の人だよね?ベジタリアンとどう違うんだっけ?と思われたはずです。
私は最近知りました。そしてそう思っていました。そこで興味が出てきていろいろ調べてみたんです。
最初はコラムを書くための興味本位でした。
しかし、調べたり書いたりするうちに気付いたり、ある人との出会いがあったり、社会に対して私自身と向き合うきっかけになったことがありました。それは最後に書きたいと思います。
ヴィーガンは個人の好みの問題ではなく、賛否両論ある大きな社会問題なんです。なぜなんでしょう?
今世界でヴィーガンが注目されています。
例えば2020年のハリウッドのアカデミー賞という世界中で話題になる場所のレセプション(公式の歓迎会)の料理でヴィーガン料理が提供され大きな話題になりました。
アカデミー賞の主催者は次のような声明を出しています。
「アカデミー賞は地球を守るための声明を出さなければなりません。過去10年間、アカデミーは二酸化炭素排出量の削減に取り組んでいます。今年アカデミーではペットボトルの使用を廃止しイベント全体を通じてエネルギー効率の高いledライトを使用します」
要するに地球環境に配慮した行動をアピールしたのですが、なぜヴィーガン料理が提供され、そして大きな話題になったのか? いったい何の関係があるのでしょう?
ハリウッドスターの中にも多数のヴィーガン実践者がいるようです。
あの有名なレオナルド・ディカプリオはヴィーガンブランドに多額の投資をして次のように述べています。
「動物肉から植物ベースの肉に移行することは、気候への影響を減らすための最も重要な対策の一つです。」
また、マイクロソフトで有名なビル・ゲイツは投資だけでなく開発もしています。そして次のように述べています。
「今後世界の人口は90憶人以上に増加し、肉の需要は2000年から2050年には倍増することが予想されます。90億人の肉を生産する方法はなく、資源を失くさないためには植物系ベースの代替品が必要なのです。」
つまり、これからくる最先端の文化でビジネスになっているのです。
ヴィーガンとベジタリアンの違いとは?
ヴィーガンはベジタリアンの中でも完全な菜食者のことをいいます。
ベジタリアンもいろいろ種類があるそうですが、卵や魚はもちろん、乳製品の牛乳やバターやチーズも食べないのがヴィーガンです。
考え方はキリスト教が原点でイギリスが発祥だそうです。
環境問題
地球上で起きている主な環境問題は大きく分けて5つあります。読むのが面倒な方は飛ばしてください。
①地球温暖化
人為的な活動の中で増え過ぎた温室効果ガスの影響により、地球全体の気温が上昇する現象です。
温室効果ガス自体は我々にとって必要で、増え過ぎるのが問題です。
②海洋汚染
人間の手によって海に廃棄された石油、ごみ、生活排水などの物質が海域を汚染し、巡り巡って海洋生物たちの生態系のバランスを脅かす現象です。
特に問題視されているのがマイクロプラスチック問題です。
主にペットボトルのふた、ストロー、ビニール袋だといわれています。
③水質汚染
海以外の河川、湖、池、地下水などに生活排水やゴミなどが流出し有害な影響が生じていることです。
④大気汚染
車の排気ガスや工場から排出される煙などの有害物質によって空気が汚れてしまう現象のことです。
有害物質が空気中に流出すると地球環境を壊すだけでなく、人体に多大な影響を及ぼすことがあります。
⑤森林破壊
人為的な森林伐採、または焼失などが原因で森林が劣化及び縮小してしまうことです。
森林破壊によって引き起こされることの一つに野生動物の減少あるいは絶滅があります。
森林の中では絶妙なバランスの中で共生しているため、森林破壊が進むことにより一種でも生物が絶滅すれば、芋づる式に他の種も絶滅してしまうおそれがあります。
もう一つは気候変動への影響です。
森林を構成する樹木には、光合成する過程で空気中の二酸化炭素を取り込み、蓄えるという性質があります。
森林には地球温暖化の進行を食い止める力があるということです。
以上、主な環境問題でした。
だから環境問題とヴィーガンに何の関係があるの?肉に何の関係があるの?
と思われますよね。実は乳製品、肉、卵、皮革などを生産する畜産業の暗い面が表面化しているんです。
①に書いた地球温暖化と⑤に書いた森林破壊が実は大きく関係しているんです。
地球温暖化の原因は温室効果ガスです。大半を占めるのが化石燃料由来の二酸化炭素(CO2)で約70%あります。
引き起こされるのが異常気象です。
巨大な台風や大雨や洪水、河川の氾濫などの大災害、熱中症の増加などが異常気象の現れです。
その人為的に排出されている温室効果ガス全体の18%がなんと畜産業から出されているんです。
これはイメージされやすい自動車産業よりも多いんです。驚きですよね。ちなみに自動車産業は13%です。
なぜ畜産業が高いのでしょう?
現在の世界の食肉生産量は、牛肉6000万トン、豚肉9600万トン、家禽(肉、卵、羽毛などを利用するために飼育する鳥の総称)1億トンで、合計約2.6億トンです。
まず、大量の牛が吐くゲップのメタンガスや、家畜が排出する大量のフンが原因にあげられます。
家畜を育て、食肉にするには膨大な量の飼料や肥料が必要で、加工や運搬、貯蔵の過程が必要となり大きなエネルギーを必要とします。これが世界中で大量の家畜のために行われています。
それに伴う森林伐採があげられます。⑤の内容です。
牛などを育てる牧草地を供給したり、家畜のための作物(大豆やトウモロコシなど)を育てたりするために大量に伐採されるのです。
森林は温室効果ガスの二酸化炭素を吸収してくれています。
人間が出したものを森林が吸収してくれることでバランスが取れるわけです。
つまり、温室効果ガスの排出を減らし、森林を増やすことが課題になってくるのです。
しかしながら、その森林がどんどん減ってきているんです。
特に中南米は深刻です。
具体的にはブラジルのアマゾンの70%が消えているんです。
ブラジルでは牛肉を作るためにとんでもない農地となり、そのためアメリカと世界一を争う牛肉輸出国になりました。
また地球温暖化問題だけでなく、水不足問題にも関わっています。
畜産業は果物や野菜の生産と比較し、大量の水を必要とするそうです。
2030年には水需要に対して水資源が40%不足するといわれているのでこれも重要な課題です。
長くなりますので今回はここまでにします。次回もご覧いただけられたらうれしいです。