はじめての競馬入門―実践編―

★いよいよ実際に馬券を買ってみよう                 

こんにちは。きんいろ旅程です。
この記事に来ていただき、ありがとうございます。

今回は前編の続きとなりますので、前編を未読の方はぜひこちらからお読みいただければ幸いです。

「競馬のことを知りたい」という方へ、わかりやすく、競馬の知識と魅力を発信していきたいと思います。

さて、前回は競馬というギャンブル・競技の基本をお話ししました。今回は実践編として実際に馬券を購入しレースを観戦してみよう、というテーマで進めていきたいと思います。

では今回も最後までよろしくお願いしますね。

※なお馬券の購入は20歳からとなっています。自己責任でほどほどに楽しむ大人の遊びになりますので、その点ご承知おきください。

★馬券を買う場所と方法                       

それでは、ここからは実際に馬券を購入するためにはどうすればよいか、みていくことにしましょう。手段はいくつかあります。

・競馬場に行く

いちばんおススメなのは、やはり競馬場に行って生の競馬を観ることです!

実際に競争に出走する馬たちを間近で見ることができますし、レースの迫力、数万人のお客さんとの一体感などは競馬場に実際に足を運ばなければ味わえないからです。

指定席を購入すれば、ガラス張りの屋内から、快適に座ってレースを楽しむこともできます。また女性専用スペース「UMAJO」では女性が気兼ねなくスイーツなどを楽しむことができますよ。ご当地グルメを販売しているコーナー、特設イベントの開催などもあるので、正直レースを見なくても楽しいです(笑)。こういった点から、親子連れやカップルにもおススメできるスポットになりますね。

馬券を購入するときは、専用のマークシートに記入します。はじめは慣れないかもしれませんが、そんなに難しいものではないので大丈夫です。後ほど詳しくお話ししますね。

魅力あふれる競馬場へぜひ一度、足を運んでみてください。

・インターネット投票

最近主流になっているのがインターネットを使った投票方法です。

この買い方のメリットは、とにかく手軽に馬券が買えること。

インターネット投票は数種類ありますが、代表的なのが「即PAT」。即PATは指定された銀行の口座を持っていて、登録さえ済ませれば、その日からインターネットで馬券を買うことができます!口座を持っていない方でも、すべてオンラインでの申し込みで口座を開設できるのでとても便利ですよ。PC・スマートフォン両方に対応しており、操作もいたってシンプルなので、初心者にはむしろおすすめかもしれません。自分も馬券の購入はこの即PATで行っています。

・場外馬券売り場

競馬場が近くになくて、ネット投票もできない!そんな方には場外馬券売り場があります。JRAの場外馬券売り場はWINS(ウインズ)と呼ばれており、日本各地にあります。また、数は少ないですが地方競馬の場外発売所もあります。ウインズでは馬券の購入のほかレース映像も大きなスクリーンで見られるため、競馬場へ行けない人に人気がありますね。馬券の購入方法などは競馬場と同じマークシート方式になります。

★馬券を当てるための情報                   

では、実際に馬券を買うとき、どのような買い方があるでしょうか。

・パドックで気に入った馬を買う。
・気になった名前の馬を買う。
・自分の好きな番号の馬を買う。

競馬には人それぞれ買い方があり、競馬を楽しめればどんな買い方でもかまわないと個人的には思います。ただ、競馬には「予想そのものを楽しむ」という側面もあり、人によっては予想をしているときが一番楽しいという人もいるので、そんな予想を楽しむためにどんな情報が必要になるのか、お話ししておこうと思います。

・最近の成績

一番わかりやすいのが、前走やその前の競争が何着だったか、着差はどれくらいだったか、を見ることです。できれば過去5走くらい見られればベストです。そのクラスでどれくらい走れているのかはまず知っておきたい情報です。

また、着順も大切ですがそれと同じくらい大切なのが「着差」です。同じ2着でも、1着との差がわずかなのか、1秒近く離されているかで評価はだいぶ変わるでしょう。成績を見るときは着差にも注目してみてください。

・血統

競馬はブラッドスポーツともいわれるくらい、血統は重視されます。専門的な話は避けますが、競走馬の得意な距離や条件などは、血統に左右されるところが大きいです。血統は専門的で奥が深く、勉強には時間がかかります。ただ、出走してくる条件に血統がマッチしているかどうかチェックすることは一般的に行われています。特に前走芝を走った馬がダートレースに出る、というように大きく条件を変えてくる場合は要注意です。血統的には芝よりダートのほうが断然得意という場合もあるからです。そのような馬はガラリ一変するときがあるので、狙ってみても面白いと思います。

・調教

競走馬のトレーニングは調教と呼ばれる、というお話をしたと思います。調教の様子は馬の調子を見るうえで欠かせない情報ですが、特に最終調整の調教を追い切りと呼び、最も重視します。新聞には追い切りのタイムやどのようなコースでどのように追い切ったのかが載っていますし、競馬専門チャンネル・Webなどでは調教の録画も放送されますので、見てみるのもいいでしょう。

調教ではとても走るが実戦はそうでもない、というケースもあるにはありますが、一般的に好調な馬は調教もよいことが多いです。新馬戦などは実戦のデータがありませんので、調教がかなり重視される傾向があります。

・得意条件

競走馬には一頭一頭個性があり、得意不得意な条件というのも一頭ずつ違います。東京競馬場だとめっぽう走るとか、馬場が悪くなる(水分を含んだり、馬が走ることによって馬場が傷んだりしてくる)と成績が上がる馬というのもいます。また、右回りか左回りかというのは競馬場によって違うのですが、左回りがどうしても苦手という馬もいたりします。注意が必要なのは、人気はなくても得意な条件のレースに出てくるときです。思わぬ激走で波乱の結果に…なんてことも。こういう点も見抜いて予想を組み立てられるようになると予想が楽しくなりますよ。

・騎手

競馬には「人馬一体」という言葉があるように、騎手の腕はかなりレース結果に影響します。というのも馬は今から自分の走る距離がわかりませんし、どの位置につければいいのか、いつスパートをかければ勝てるのかということがわかりません。こういうことを馬に教えてあげるのが騎手(ジョッキー)の仕事です。

成績の良い騎手は、やはり馬の力を引き出したり、レースの流れを読んだりするのが上手いです。また騎手にも人それぞれ得意な条件もあります。レースを予想するうえで、馬と騎手というのは切っても切り離せないものなのです。

・展開と脚質

レースがどのように流れるのかを展開と呼びます。展開はレースの結果を大きく左右するので重要な要素です。

特に重視されるのがレース前半のペースです。ペースを作るのは先頭に立つ馬(逃げ馬)ですが、逃げ馬がゆっくり逃げるのか、それとも速い流れで逃げるのかでペースは全く違い、ひいては最後の結果にも影響を与えます。基本的には前半がスローペースだと前につけた馬が有利。ハイペースなら後ろで足をためていた馬が有利になります。基本的に前につけられるほうが有利なのはマラソンなどを見てもわかると思います。しかし、ハイペースになると前に行っている馬たちはスタミナがなくなってバテてしまい、後ろでスタミナを温存していた馬たちが差してくるという流れになりやすいのですね。

レースの展開を読むことは特に、どの馬が勝ち馬になるかを予想する際にはきちんと行ったほうがよい作業です。

・馬場読み

レースが行われる馬場のコンディションもレースの結果に影響します。

コンディションは水分をどれくらい含んでいるかによって、良、稍重(ややおも)、重、不良の4種類に分類されて主催者から発表されます。雨などが降ると馬場のコンディションも悪くなっていくのですね。

またこれとは別に、多くレースが行われていくと芝が馬たちに掘られて荒れていきます。特に多くの馬が通る内側の傷みが進んでいくため、外側を通る馬が有利になったりします。レースを見て、馬場の内側と外側どちらが有利か見極める必要があるのです。

基本的には、馬場が悪いときは予想も難しくなります。なぜかというと悪い馬場を苦手とする馬と得意な馬がいるためです。この差によって、最近の成績がパッとしない馬が激走したり、逆に人気馬が惨敗したりするケースがあります。馬場のコンディションは、時にはレース結果がガラッと変わってしまうほど大きい要素といえます。

・当日の調子

アスリートなどにも言えることだと思いますが、どんなに強い選手であっても当日のコンディションが悪ければ100%の実力を発揮できませんよね。競走馬も同じで、当日食欲や元気がなかったり、下痢をしていたりしたら本来の実力を出せないままレースが終わってしまうこともあります。また落ち着いて平常心を保てていないとレース中に騎手の指示に従わないこともよくあります。当日のコンディションはしっかりチェックしたいですね。

これら馬の状態を確認するのがパドック返し馬です。パドックについては後で説明させていただきますね。

★情報の集め方                        

では馬券を買うための情報を集めていくことにしましょう。ここではかんたんに4つの方法を紹介します。

・競馬新聞

まずは競馬専門の新聞です。有名なところでは「競馬ブック」「勝馬」などが発行されていますね。コンビニでも売っているので見かけた方は多いのではないでしょうか。最近ではコピー機からプリントして購入できるサービスも始まっています。1部は500円ほど。スポーツ紙と比べるとやや割高ですが、全レースの情報、調教師のコメントなどが詳しく載っているのが特徴です。全部のレースを買いたい、なるべく詳しいデータが欲しい、というかたは競馬新聞をおススメします。

・スポーツ新聞

コンビニなどで手軽に買える「日刊スポーツ」「東京スポーツ」などのスポーツ新聞にも競馬の情報が載っています。スポーツ新聞は何といっても150円前後で買えるのがリーズナブルでいいですね。また各紙に、TVでみかける有名な記者がいるのも特徴です。情報量はやや抑えめですがメインレースだけ買いたい、シンプルな情報だけでよい、といった方におススメです。

・インターネット・YouTube・SNSなど

最近ではWebやYouTube、Twitterなどでプロ顔負けの予想を発信されている方も増えました。独特な予想方法で予想動画をアップする、パドックでよく見えた馬をTwitterでツイートしてくれるなどインターネットならではの情報発信が多いです。また芸能人など多彩な予想家たちがいるのも特徴的ですね。

最近ではネット上で競馬新聞を購入することも可能になりました。こうしたインターネット情報は、自分も予想するうえで大変参考になっています。ぜひこうしたメディアも予想に活用してください。

・予想屋さん(地方競馬限定)

JRAでは禁止されていますが、地方競馬には競馬場に公認の予想屋さんが軒を連ねているところもあります。1レースから予想を購入でき、プロの予想なので信頼性は高いです。地方競馬場に行く機会があったら利用を考えてみるのもありだと思います。

★競馬新聞・スポーツ新聞の見方                   

「実際に新聞を買ってみたけれど、字がびっしりでさっぱり見方がわからない」

こういう声をたまに耳にします。たしかにこれでもかと情報が詰め込まれているので、初心者にはハードルが高いですよね。

ここでは基本的な新聞の見方をすこしだけ、おはなししてみようとおもいます。

・かんたんな馬柱の見方

※新聞によって異なります。今回は日刊スポーツ紙を参考に作成しました。

★パドックをみてみよう                    

馬券を買う前にパドックで馬の当日の調子を見ておきましょう。同時にその日の馬体重も知ることができるので、なるべくパドックは確認することをおすすめします。また、すぐ近くでサラブレッドを鑑賞することができることもいいですね。馬はとても繊細な生き物なので、なるべく静かに観察してください。

パドックで見るべきポイントは主に以下の3つです。

・馬体

まずは馬体をよく見てみましょう。はじめはわかりにくいですが、何頭も見ていると馬体が太い・細いというのがなんとなくわかってきます。太く見えるときはまだ仕上がり途中かもしれませんね。逆に細いときはレースに使いすぎか、食欲がなくて元気がないのかも。体調は良くなさそうです。

また汗にも注目してください。白っぽい汗は馬具と汗がこすれて白く見えるのです。あまりたくさん汗をかいていたら緊張してしまっているのかもしれません。少し割り引いたほうが良いです。

好調な馬というのは筋肉がパンと張っていて、毛ヅヤがぴかぴかしています。こういう馬は見ていて見栄えがしますし、レース結果もいいかもしれません。

・歩き方

歩様(ほよう)とも呼ばれます。要はきちんと歩けているかどうかです。ここで見るべきは後ろ足。しっかり後ろ足を踏み込めて歩けているか、見てみてください。慣れてくれば「柔らかく歩けている馬」にも気付けるようになります。その馬は柔軟性があって調子もよいでしょう。

また、パドックのどのあたりを周回しているかというのもポイントになります。元気よくキビキビ歩く馬は、前の馬を抜かさないようにパドックの外側を回っています。これは調子のよいサインですのでチェックしておいて損はないです。

・馬のメンタル

パドックでは馬のメンタル面も見ることができます。ここはとても大切です。

サラブレッドは繊細なので、平常心でレースに集中して臨めるのかどうかはレース結果にも大きく影響します。ですので落ち着いて集中して歩けているか、まずはしっかりチェックしましょう。たまに暴れていたり、きちんと歩けず、なんだかチャカチャカ歩いている馬もいます。あまりいい雰囲気とは言えないですね。またまっすぐ前を向かず、引いている人に頭を向けている馬もいます。これは人に甘えているサイン。まだ精神的に幼いのかもしれません。

同じように、キョロキョロ、ソワソワしている馬はレースにむけての集中力はいま一つという感じですね。割り引いたほうがいいと思います。

一番いいのは、まっすぐ前を向いて、頭を少し下げグッと引いている人を引っ張るくらいしっかり踏み込んで歩いている馬。個体差はありますがこういう馬はレースに向かう準備はしっかりできているといえます。

★購入できる馬券の種類                    

実際に購入できる馬券の種類を説明します。なお記載しているのはJRAのもので、地方競馬では多少異なりますので注意してください。

※見方

当てやすさ…初心者が的中させやすいかどうか。星の数が多いほど当てやすい
爆発力…的中したときに期待できる払戻金額の多さ。つまり儲かりやすさ 

・単勝(当てやすさ★★ 爆発力★★)

そのレースで1着になる馬、つまり勝つ馬を当てる馬券です。シンプルで初心者向けではあるのですが、レースというのは展開に大きく左右されるものなので、勝つ馬を当てるというのは意外に難しいものです。配当=払い戻しはオッズ(倍率)によって大きく変わりますが1番人気で2倍前後がふつうです。

・複勝(当てやすさ★★★★★ 爆発力★)

3着以内に入る馬を当てる馬券です。馬券の中では一番当てやすいですが、その反面オッズが低く、配当はあまり期待できません。

よくあるのが1頭馬を選んで単勝と複勝をセットで買う方法です。選んだ馬が1着になれば単勝と複勝が。勝てなくても3着以内に入れば複勝が的中します。いわば単勝の保険的に複勝を使うということですね。同じことはこの後お話しする、馬連とワイドにも応用できます。

・馬連・枠連(当てやすさ★★★ 爆発力★★★)

馬連は昔からとても人気のある馬券種です。2着以内に入る馬を2頭選びます。選んだ馬がワンツーフィニッシュすれば的中です。この時、着順は関係ありません。配当的にも、人気馬と人気のない馬の組み合わせなどはけっこう配当が期待できます。オッズにもよりますがだいたい10倍から20倍前後の馬券が取れればよいのではないでしょうか。プロの予想屋さんも買い目として提示することの多い馬券です。

枠連は馬番とは別に枠番というものが設定されていて、そちらで選びます。

1枠にはだいたい2頭くらい設定されているので、意図しない形で馬券が的中することもあります。

・ワイド(当てやすさ★★★★ 爆発力★★)

考え方としては馬連の拡大版。3着以内に入る馬を2頭選びます。配当は馬連より低くなってしまうものの、選んだ馬が1着と3着あるいは2着3着でも的中となります。馬連を買っていると選んだ馬が1着と3着だった、ということは割とあるので、そういう時の保険として買う人もいます。ワイドはやはり的中しやすい、ということが大きな魅力で、「まずは馬券を当ててみたい」という初心者の方にもおすすめの馬券といえますね。

・馬単(当てやすさ★★ 爆発力★★★★)

馬連の上位版といえる馬券です。馬連は1着と2着の着順は問いませんが、馬単は1着2着の順位まで指定しなければならない馬券です。馬連よりも的中しにくいですが、その分配当は高くなっています。とくに、人気薄が1着で人気馬が2着の場合、配当がかなり高くなります。当てにくい馬券なので1着と2着の表と裏両方を購入する方もいます。馬券としては玄人向けになるかもしれません。

・三連複(当てやすさ★★★ 爆発力★★★~★★★★)

正式名称は「三連勝複式」。読み方は「さんれんぷく」です。三連系の馬券は比較的新しく導入されました。三連複は3着以内に入る3頭を順不同で当てる馬券です。3頭を選ばなければならない分、馬連などより当てにくいイメージですが、逆に考えれば1頭目が3着に入ればいいので場合によっては当てやすい時もあります。配当もそれなりにつくこともあるので、愛用されている方も多い馬券種です。ただ、三連系の馬券はどうしても買う点数が多くなってしまうため、投資資金が多くかかりがちなので注意が必要です。

・三連単(当てやすさ★ 爆発力★★★★★)

正式名は「三連勝単式」。読み方は「さんれんたん」。です。3着以内に入る3頭を着順まで当てる馬券で、しばしば数十万円もの高額配当が出ることでも有名な馬券種です。というのも数多くの買い目の中から一通りしか的中がないから。上級者でも的中させるのは困難で、買い目点数も多くしなければなりません。ハイリスクハイリターンを地で行く馬券ですね。ただ高配当の夢を見ることができるので、人気は高いです。

・WIN5(ウィンファイブ)

日曜に組まれていることが多いです。対象になっている5レースの勝ち馬をすべて当てると的中になります。過去には数千万~数億円の配当が出たことも。まさに一獲千金を狙えるドリーム馬券です。一生に一度でいいからそんな馬券当ててみたいですね。

・控除率について

控除率(こうじょりつ)は、馬券を買ったお客さんから、主催者(ここではJRAとします)が得るお金の割合のことです。馬券によって比率が違い、単勝で20%…というように決まっています。基本的には高配当が望める馬券ほど控除率も高くなっているのが特徴です。控除率を差し引いた投票金額からオッズがつくられ、それをもとに的中者に配当金が支払われます。競馬は控除率が比較的高く設定されているため、儲けるのは難しいギャンブルといわれています。

★実際の馬券の組み立て方                      

・馬券種・買い方をきめる

レースに向けて予想が整ったら、実際に購入する馬券の種類と買い方を考える段階です。馬券の種類については上でお話ししましたので、ここではそれらをどのように買えばいいのか、見ていくことにしましょう。

なお、馬券は1点100円から購入できるようになっています。

・一点買い

文字通り買い目を1点だけ購入する買い方です。単勝や複勝は人気馬の場合、オッズがあまりつきません。そういう馬券を何点も買ってしまうと、的中したとしてもトータルでマイナス収支になってしまいます。これをトリガミともいいますが、それを防ぐために単勝・複勝は1点買いのほうがいいとおもいます。逆に馬連や三連複では的中率が下がるため控えたほうがいいでしょう。

・流し

馬連やワイドなどで主流の買い方で、個人的にもおすすめの買い方です

軸になる馬を1頭決めて、そこから他の馬へ流す買い方です。例を挙げると①の馬を軸にして②③④の馬へ流すとします。見方としては①-②③④ですね。この時購入される馬券は①-②、①-③、①-④の3点となります。買い方としては①を信頼して買うのでそこが来ないと外れてしまいますが、1頭馬券内は堅いだろうという馬がいるときは買い目を絞れる有効な買い方です。

・BOX

何頭か馬を選んで、その中のどの組み合わせが来ても的中となる買い方です。

例として馬連の5頭BOXを挙げます。

[①②③④⑤]

この組み合わせだと10通りありますね。この中であれば1着、2着が①-③でも②-④でも的中です。かなり当てやすい買い方ですが、頭数を選べば選ぶほど買い目が増えるのでトリガミに陥りやすい点に注意が必要です。事前にオッズの確認は必須といえます。個人的にはあまり使いませんが、出走馬の実力が拮抗していて混戦ムードのレースでは有効だと思います。

・フォーメーション

三連系の馬券で使われる買い方です。わかりやすいので三連単で例を挙げますね。

1列目(1着) ①
2列目(2着) ②③
3列目(3着) ②③④⑤

買い目としては①→②③→②③④⑤です。

①が1着になり、2着3着も指定した馬が来れば的中です。三連系の馬券は買い目が多くなりやすく、流しより点数を絞れるフォーメーションが使われることが多いです。

ここでは三連単でお話しましたが、三連複でも基本的な考え方は同じです。三連複は軸馬が3着内に入れば着順は問わないので、仮に①が3着で②が1着、⑤が2着でも的中です。

フォーメーションについては軸1頭、軸2頭などいろいろな組み方があるので、気になった方は調べてみてください。

・オッズについて

実際に払い戻される倍率です。例えば単勝オッズが2.0倍で100円購入して的中したとすると200円払い戻しを受けられます。配当表示画面では200円と書かれていますね。これは2.0倍と同じですよ。

重要なのは自分の使ったお金より、オッズが低くならないようにすること。

的中しても結果マイナスになってしまうからです。オッズはモニターやインターネットで調べられるため、馬券購入の時にはチェックするようにしましょう。

★専用マークシートへの記入のしかたと購入              

いよいよ馬券を買う準備が整ったので買ってみることにしましょう!

ここでは専用マークシートの書き方と自動発券機での購入のやり方をかんたんにお話しします。

・マークシートへの記入

馬券を購入するマークシートは上の画像のものが一般的です。

今回は試しに「東京11R 5番の馬の単勝100円」を購入してみることにします。

まず上の段、左からマークしていきます。レースが行われる競馬場が示されていますので「東京」をマーク。次にレースを選びます。「11」をマーク。次に馬券の種類です。今回は単勝ですので「単勝」をマークしてください。

そうしたら下の段へ行きます。1着(1頭目)の欄の「5」のところをマーク。最後に金額の入力ですので、右に行って「1」「百円」とマークします。これで「東京11レースの5番の単勝100円」を購入することができるようになりました。馬連の場合は2頭、三連系の馬券では3頭マークすることになるので注意してください。なお間違えた場合は「取消」をマークするとその欄は無効になるので活用して下さいね。

・馬券購入

では、馬券を買ってみます。先ほど記入したマークシートと現金をもって自動発券機のところへ向かいましょう。

よく間違えるのですが、馬券を購入するときは先にお金を入れ、そのあとにマークシートを読み込ませます。わかっていてもついついマークシートから入れようとしてしまうんですよね(笑)。手順通りおこなえば、すぐに馬券が発行されます。何があっても無くさないようしっかり手元に置いておきましょう。

これで実際に馬券を買うことができましたね。あとは的中を祈るのみです!

★おわりに                          

二回にわたってお送りした「初めての競馬入門」いかがでしたでしょうか?

ここまで読んでいただきありがとうございました。読者の皆さんに少しでも競馬の面白さ、奥深さが伝わっていたらうれしいです。

最後に少しだけ、競馬を楽しむうえで覚えていていただきたいことをお話しさせてください。

・ギャンブルとしての競馬とは

これはある競馬YouTuberの方がおっしゃっていたことで、個人的に強く印象に残ったので、ここで紹介させていただきます。たまに勘違いされている方もいるのですが、競馬というギャンブルをする上で相手にしなければならないのはJRAでも馬でもなく、同じように馬券を買って競馬を見ているお客さんなのです。というのも、競馬のギャンブルのシステムというのは「お客さんが出したお金から控除率を差し引いた残りのお金を奪い合いするマネーゲーム」になっているからです。

相手が人間である以上、他の人より抜きんでた何かを持っていないと、たまに馬券を当てるということはできても、競馬で勝ち続けることは難しいと個人的には思います。それは優れた相馬眼(馬を見極める力)であったり、過去のデータをうまく使いこなせる能力などかもしれません。しかしその中に「これが絶対だ」というものはないと思うのです。ぜひ、自分なりの予想スタイルや得意とする手法を見つけ出し、それを使って馬券的中をめざしてください。きっとそれが、あなたにとっての「正解」になることでしょう。

・自分なりの楽しみ方を

いろいろお話ししてきましたが、前編でも言った通り、競馬の魅力はギャンブルだけではありません。人それぞれの楽しみ方があって全く問題ないのです。たとえば、好きな馬をひたすら追いかけていれば、その馬にしかないドラマに気づくことができるでしょう。そうした馬のグッズを集めたり、競馬場へ応援に行く、といったことも立派な競馬の楽しみ方です。

ぜひ、みなさんなりの競馬の楽しみ方を見つけてください

競馬がこれからも、ひとびとに興奮と感動を与えられる存在であることを祈って、この記事を終わります。

最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました!

おわり

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きんいろ旅程

きんいろ旅程(りょてい)と申します。おもに歴史や競馬などをテーマに、幅広く記事を執筆中。「どんな人にも読みやすい記事を書く」ことをモットーに、日々WebライティングやSEO、Wordpressなどを勉強中です。名前の由来は競走馬「ステイゴールド」から。Twitter→@kinniro_ryotei アイコン:畦ノつぶて様 @azeno_tsubute22

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