LATER SEQUELS SERIES #09
2023年9月 後年になって続編orリメイクが作られたシリーズ 愛及屋烏
蒼穹のファフナー(2004年・第一期)
蒼穹のファフナー RIGHT OF LEFT(2005年・前日譚)
蒼穹のファフナー HEAVEN AND EARTH(2010年・劇場版)
蒼穹のファフナー EXODUS(2015年・第二期)
蒼穹のファフナー THE BEYOND(2019年・第三期 OVA)
蒼穹のファフナー BEHIND THE LINE(2023年 スピンオフ OVA)
前述
早過ぎた名作に時代が追いついたのか、
かつて『それ』に触れた人物が次代の作り手になる程の時間が経ったのか。
続いた作品が評価される保証はない。
でも、そこにある熱量が新しい波を作ることは、きっとある。
自叙
学生時代、わざわざ電車を乗り継いで利府に劇場版を見に行った作品。
続編が出る=誰かが死ぬ的なアニメなんで、
もう勘弁してくれとも思うんだが、つい見てしまう。
蒼穹のファフナー
「俺達は、どこへ行くんだ?」
「楽園だよ」
正式名称は『蒼穹のファフナー Dead Aggressor』
2004年7月~12月に放送されたロボットアニメ。全26話。
制作会社はXEBEC。監督は羽原信義。脚本は前半が山野辺一記、後半が冲方丁。
キャラクターデザインは平井久司。メカニックデザインは鷲尾直広。
OP・ED等の楽曲はangela。
2005年に前日譚のTVスペシャル『蒼穹のファフナー RIGHT OF LEFT』が放送。
2010年に劇場版の『蒼穹のファフナー HEAVEN AND EARTH』が公開。
2015年に第二期の『蒼穹のファフナー EXODUS』が分割二クールで放送。
2019年から最新シリーズOVA『蒼穹のファフナー THE BEYOND』が順次、劇場公開され、2023年にはアニメエディションの放送が開始。
また同年に平和な幕間期のOVAの『蒼穹のファフナー BEHIND THE LINE』が公開された。
キャデザの平井久司氏が『機動戦士ガンダムSEED』のデザインも担当しており、SEEDの熱烈なアンチがファフナーをも批判することがあった。
「中学生パイロット」、「敵の力を利用したロボット」、「拠点に隠された何かを狙って襲いかかる敵」(実際はそうでもないのだが)と設定がエヴァンゲリオンに似ている、と当時のロボットファンに批判され、前述のガンダムSEEDの話と合わさって「エヴァンダム」と蔑称をつけられた。
もちろん、ファフナーはオリジナルのアニメであり、ストーリーは独創的なもの。強いて言えば、エヴァの様なセカイ系の作品ではなく、敵性異種との対話・生存競争系のロボアニメである。
また、主要人物の中の人として(当時)マイナーな声優を多く起用したため、演技がおぼつかないという批判もある。
最近、CMとドラマで有名になった「松本まりか」も、この作品でTVアニメの初レギュラーを獲得し、ヒーローの様なヒロインをしている。女優としては六番目の小夜子、声優としてはFF10とかあるのだが…。
16話以降、脚本が『山野辺一記』から『天地明察』や『十二人の死にたい子どもたち』の『冲方丁』冲方丁氏に交代(正確には、12~15話の脚本は山野辺・冲方両氏が担当している)
冲方に変わってから、加速度的に話が面白くなると評価される事が多いが、山野辺のパートに問題があったかと言われると、それは違うと判断しているファンの方が多い。
ファフナーは積み重ねの物語であり、鬱アニメの傑作と言われるのも積み上げたストーリーの中ですっかり馴染んだキャラクター達が容赦なく散華するえげつなさとそれでも次に繋げ様とするキャラクター達の気高さが胸を打つのである。
山野辺のパートは閉鎖された竜宮島の平和な日常と島の大人たちが子供達に隠していた世界の陰鬱さが丁寧に描かれている、ストーリーの土台の部分であり、これがあってこそである。
あらすじ・1
太平洋に浮かぶ孤島、竜宮島(たつみやじま)。この島は平和な楽園だった。
ある夏の日、好奇心に駆られた少年達は
ラジオから流れ出す未知なる者の声を聞く。
「あなたはそこにいますか……?」
少年たちは、その言葉に答えた。
それから数年後、竜宮島に同じ声が響く。
それこそ正しく未知の生命体“フェストゥム”による侵攻の合図だった。
仮初めの平和は破られ、竜宮島と少年たちは、
フェストゥムとの戦いに身を投じていく。
angela
ヴォーカルのatsuko、ギター&アレンジのKATSUから成るユニット。
2003年、『明日への brilliant road』(『宇宙のステルヴィア』OPテーマ)でメジャーデビュー。
以降も『蒼穹のファフナー』『K』『シドニアの騎士』など数々の人気アニメシリーズの主題歌を担当する実力派アーティストである。
『蒼穹のファフナー』シリーズに関しては、OP・ED・挿入歌の全てを担っており、19年にもわたる、長い歩みがある。何気にギネスになっている。
逆に言えば、続編の度にアンサーソングの様な集大成チックな楽曲を作る羽目になっている。
なのに毎回、そのハードルを超える名曲を出してくる凄い人たち。
to be next page. 09-2 https://no-value.jp/column/43865/