目次
- はじめに 隠れた名作も多いノベルゲーム
- ①「パルフェ」
- ②「車輪の国、向日葵の少女」
- ③「家族計画〜心の絆〜」
- ④「Ever17 -the out of infinity-」
- ⑤「シンフォニック=レイン」
- おわりに お気に入りを「布教」してみませんか?
・はじめに 隠れた名作も多いノベルゲーム
こんにちは。
今回は、よそのサイトではあまり見かけない、「隠れた名作」ノベルゲームをご紹介します。その中でも特に「感動できる」「泣ける」ゲームをセレクトしてみました。
「CLANNAD」をはじめとしたkey作品などは有名なので、プレイされた方も多いでしょう。でも名作=有名とはかぎらないところ。意外と知られていない名作も多いものです。
「もっと感動できる作品をプレイしてみたい」あなたや、「有名どころは大体プレイしてしまった」というあなたにおすすめの作品を5点集めてみました。もちろん、すべて自分がプレイしたゲームです。今となってはちょっと古い作品が多いですが、間違いなく今でも泣けます!
✅「パルフェ」
✅「車輪の国、向日葵の少女」
✅「家族計画〜心の絆〜」
✅「Ever17 -the out of infinity-」
✅「シンフォニック=レイン」
気になった作品があったら、ぜひ遊んでみてくださいね。
それではさっそく紹介していきます!
「パルフェ」
・メイド喫茶店を盛り上げてヒロインと仲良くなるノベルゲーム
「パルフェ」は、メイド喫茶店「ファミーユ」を運営してライバル店と競い合い、その過程で女の子と仲良くなっていくノベルゲーム。2021年にPS4・switch版が、22年にPCリメイク版もリリースされている人気のある作品です。
マイナーかといわれると微妙ですが、これは外せないので入れてみました。個性的で魅力的なキャラクターがメイドコスで多く登場するので、メイド好きには特におすすめできるゲームになっています。
・シナリオライターはあの丸戸史明氏。
後にライトノベル・TVアニメ「冴えない彼女の育て方」でブレイクした丸戸史明氏がシナリオを担当。魅力的なヒロインキャラクターを作るだけでなく、シナリオ全体の完成度も高いのはさすがですね。キャラクター同士のやり取りもパンチが効いていておもしろいです。
発売当時、丸戸氏は一部では名の知られたシナリオライターでしたが、この作品で一気に知名度を上げました。そんな丸戸氏の出世作ともいえる作品です。
・里伽子編は最後に残しておくべき攻略ルート
このゲームは基本的にどのヒロインから攻略してもOKなのですが、夏海里伽子というヒロインのルートだけは最後にクリアした方がいいです。というのも「パルフェ」が高い評価を受けているのは、この里伽子ルートのストーリーが非常に良かったからなのです。
ネタバレになるので多くは話せませんが、彼女は過去にあったある出来事を主人公に隠しています。それがどういったことで、どのような展開でそれが明らかになっていくのか、という点についてはぜひご自身でプレイして確かめてみてください。きっと感動できて印象に残るエピソードだと思いますよ!
「車輪の国、向日葵の少女」
・独特な世界観で繰り広げられるヒューマンドラマ
続いての作品はこちら。
この作品の舞台になっているのは、表面的には日本とよく似ていますが、罪を犯すと特別な義務を負わされる国。その義務を破ると問答無用で強制収容所に送られる。このゲームで描かれるのは、そんな社会を舞台に繰り広げられる恋愛ADV風のヒューマンドラマです。
プレイヤーは罪人を監視する「特別高等人」を目指す青年となり、最終試験として罪人である少女たちを更生させるために交流していくことになります。
原作はPCゲームでしたが、のちにPSPやPS3にも移植されました。移植版には本編の前日譚に当たる「法月編」も収録されています。
・手に汗にぎるストーリー展開からの伏線回収が秀逸
シナリオは全5章構成。「社会」や「人間」をテーマに描かれています。
ほんわかとしたキャラクターデザインからは全く想像がつきませんが、よくある恋愛ADVとは異なり、全体的なテイストはかなりハードボイルドですね。特に試験監督官とのやりとりはとても緊張感があります。
一方で日常パートでは、監視対象である少女たちとの交流が描かれます。このバランスが絶妙で、最後まで飽きさせません。プレイヤーは「次はどんな展開になるんだ?」とひきつけられます。
そして終盤の衝撃的な展開にはおそらく全プレイヤーが絶句したのではないでしょうか?前半の伏線がきれいに回収されただけでなく、予想の斜め上を行くストーリーはいまでも称賛されています。
主人公の熱い行動もプレイヤーの支持・共感を集め、本作はヒューマンドラマとして高く評価されるようになりました。
気になった方はプレイすることをおすすめします!
「家族計画」
・前半コメディ、後半シリアスの王道ADVゲーム
いわゆる社会的弱者達が寄り集まり築き上げた相互扶助計画=「家族計画」で、過酷な運命から互いに身を守っていく姿を描いていくストーリー。
シナリオ担当は「cross♰channel」などで有名な田中ロミオ氏(クレジット名は山田一)とされています。
シナリオ全体を見ると、前半はドタバタコメディ色が強く、キャラクターごとのシナリオに分岐する後半以降はシリアスになっていくという王道の構成。それゆえ「ど真ん中の名作」と称されることも多い作品です。
発売から20年たった今でも、その輝きは色あせていません。
・個性的なキャラクターが際立つ名作
天涯孤独、リストラ中年おやじ、密入国者、家出娘といった個性的なキャラクターがとても魅力的です。そういったキャラクターたちが、ぶつかりあったり支えあったりしながらひとつの疑似家族を作り上げていくストーリーは、笑いあり涙あり。
前半こそコメディ色が強いですが、後半はキャラクターごとのストーリーに分岐し、それぞれの苦悩や葛藤などの描写が増えます。そこに主人公や他の登場人物が影響を与え、結果として一人一人が壁を乗り越えていくさまがじっくり描かれています。
エンディングはどのキャラクターも感涙ものですね。ぜひ全員分攻略してみてください。
・オリジナルはプレミアが付くも移植やリメイク作もある
「家族計画〜心の絆~」はPS2版のタイトルになります。
オリジナルはかなりのプレミアがついており入手困難ですが、PS3版、PS VITA版、さらに新PC版などもリリースされており、追加要素などもあるので今からプレイするならそちらをプレイされることをおすすめします。
「Ever17 -the out of infinity-」
・海洋テーマパークで起こった事故を生き抜く謎解きゲーム
舞台は近未来の日本。そこで話題になっている海洋テーマパーク「LeMU(レミュウ)」。そこを訪れた一人の青年ともう一人の少年。物語はこの二人の視点から進んでいきます。
そこへ突如テーマパークが浸水するアクシデントが発生。生存者を見つけた二人は、なんとか共に脱出を試みますが、待っていたのは想像を超える事実でした。
本作は謎解きがメインのノベルゲームであり、進めば進むほど謎が増えていくという仕掛けになっています。個人的にはその謎解きがたまらなく楽しい作品でした。ミステリーや謎解きが好きな方に特におすすめのゲームです。
・劇中に仕掛けられたトリックがすごい
このゲームのすごいところは「ゲームでしかなしえない演出を使ったトリック」にあります。
この作品が映像化できず、したがって知名度があまり高くない「隠れた名作」的なポジションになってしまっているのもやむを得ないところでしょうか。
この点に関してはネタバレに直結してしまいますので、あまり細かくお話しできないのがなんとももどかしいですね。
ただこれだけは言っておくと、謎が解けた時、あなたは「そういうことだったのか!」と心の中で叫んでいることでしょう。
・ラストはまさに大団円
すべての謎を解いた先にあるのはグランドフィナーレ。つまり大団円です。最後までプレイすればこのゲームをやってよかったという気持ちになっていると思います。
その結末はぜひあなた自身の目で確かめてみてください。きっと感動できると思いますよ。
「シンフォニック=レイン」
・グラフィック、シナリオ、音楽が奏でる珠玉のハーモニー
最後に紹介するのはこちらの作品です。
一年中雨の降り続ける街「ピオーヴァ」。主人公はその音楽学校に在籍している生徒となり、パートナーを選んで卒業試験に挑みます。果たしてどんな結末が待っているのでしょうか。
今回、個人的に一番おすすめしたい作品です。これぞまさしく「隠れた名作」に他なりません。
やわらかく温かみのあるグラフィック。心揺さぶられるストーリー。岡崎律子さんのやさしい音楽。その3つが合わさってハーモニーを奏でているような作品です。
街の雰囲気などもどこか幻想的でいいですね。いわゆる「音ゲー」的な要素もあるので、その手のファンにもおすすめです。
・音楽だけでも聴いてほしい!岡崎律子サウンドの完成形
この作品を語るうえで外せないのは、やはり岡崎律子さんの楽曲です。これが彼女の遺作となりました。
全10曲。アルバムも出ていますので、それだけでも聴いてみてほしいです。岡崎さんや女性声優さんのウィスパーボイスがすばらしいですよ。心が癒されますし、キャラクターの心情を細やかに歌い上げているのが胸の奥に響きます。
演奏パートではその歌声に合わせて自分の楽器を演奏できるので、そこもおすすめポイントです。ぜひ演奏パートをオンにして楽しんでみてくださいね。
・感動必至のエンディングと2週目プレイのすすめ
本作にも謎解き要素があります。
丁寧に張られた伏線と、終盤でそれらを明らかにしていくシナリオはクオリティが高いと思いますよ。
そしてすべての謎が明らかになる最後のエンディングは必見です。私は最後までプレイして、感動とせつなさで胸がいっぱいになりました。こんな余韻を残してくれる作品はそう多くありません。ぜひ最後までプレイして真相を確かめてみてくださいね。
そしてもう一度最初からプレイすれば、物語がまったく違って見えてくるはずです。そういう意味では一本で2度楽しめる作品といえるのではないでしょうか。
・おわりに お気に入りを「布教」してみませんか?
いかがだったでしょうか?気になる作品は見つかりましたか?
私の独断と偏見で選んだ「隠れた名作」5点を紹介させていただきました。個人的にはもっと評価されてもいいと思う作品ばかりです。
今となっては入手が困難な作品もあるかもしれません。逆にsteamなどでリメイク版が発売されているゲームもあります。いずれにしても、ぜひ多くの人に遊んでもらいたいですね。もちろん、あまりADVゲームをプレイしたことのない人にもおすすめです。
そして「これはいいな」と思う作品があったら、友人やまわりの人にも教えてあげてほしいのです。もちろんSNSで発信してもOK!ここに挙げたのは埋もれていくには惜しい作品ばかりですから。
以上、ちょっとマイナーだけど感動できるノベルゲーム作品をご紹介させていただきました。最後までお付き合いくださりありがとうございました!
おわり