ヨーロッパやアメリカのテーブルマナーの多様性
ひとくくりに「欧米のテーブルマナー」と言っても、地域や階級によって違うものです。
細かく言ってしまうと、ナプキンの使い方も、色々あります。
ナプキンの使い方についてのマナー
襟元に挟むか、全部広げて膝に置くか、2つ折りにして置くか。
2つ折りにして置く場合にも、折った輪を膝の方に置くか、その逆に置くか。
と、いろいろとバリエーションがあります。
場合によっては、ヨーロッパやアメリカのお人はこのナプキンの扱いで相手が育った家のグレードを推測する材料にしたりもするので、怖いものです。
日本人が人の箸使いを見るようなものでしょうか。
テーブルナプキンの画像
お皿のソースについてのマナー
また、お皿のソースをパンで拭って食するかどうかも、場合によって違います。
そうすることが下品とされる高級レストランや正式な席もあります(高級ホテルのフレンチレストランでは、大概の場合マナー違反です。)
しかし、家庭に招待された場合は、ソースをパンで拭って食べないと一家の主婦が機嫌を損ねる場合もあるので、注意が必要です。
某高校のホームステイの時、ドイツ人のホストマザーが日本人がその点で無礼だと言って怒りまくって大変だったそうです。
本人たちは行儀よくふるまったつもりなのですが・・・。
フランス料理を盛り付けた皿とカトラリーの画像
こういう盛り付けをする欧州のお店では、パンでソースを拭って食べない方が無難です。
若しくは、ウェイターに失礼だと知っているがソースがとても美味しいから。
と一言付け加えてから行いましょう。
シェフが喜ぶ可能性はあります。
喜ばれる確率が高い「魔法の言葉」
しかし、欧米系のどこの家庭、大概のレストランに於いて、この発言をすると好意を持たれる、というフレーズはあるものです。
「デザートがとても美味しかった」と言うと、一家の主婦の方や料理担当者、お店なら、パティシエ様やオーナー様がとても喜んでくださる傾向があるのです。
レストランのデザートの画像」
「デザート」が腕の見せ所
ヨーロッパで一般家庭に招待された時、日本の人が行いがちなのが、「メインのお肉が豪華だった」と言う事なのですが、
実は、一家の料理担当者が一番力を入れて作っているのは、「デザート」なのです。
コーカソイド系の人にとって、肉は「常食」で、オーブンに入れてしまえば作れるものです。
そして、オーブンで肉を焼くのは大概男性です。
欧米の家庭でも、普段は果物やヨーグルト等の甘いもので食後を締めている家庭も多いものです。
しかし、人を家に招いた時こそ、一家の主婦が気合を入れてケーキなどのデザートを作るものなのです。
そこのところを押さえておかないといけません。
ホームメイドケーキの画像
日本の家庭の場合、「炊飯器で炊いたお米が美味しかった」と言ってもてなし料理をほめてもあまり喜ばれないのと同じような感覚でしょうか。
その他、シチリアではパンを裏表逆に置くと激怒される。
とか、
フランスでは料理をシェアするとおかしい人と思われるなどのローカルルールもあります。
海外旅行に行く前には、必ずテーブルマナーやタブーの検索をしてから行く方がよろしいでしょう。
その他の各地のマナー豆知識
ついでの各地の豆知識です。
中近東やインドでは、食事は右手「だけ」を使って食べるのが常識です。
ポーランドでは、「先ずビールで乾杯」するとお店の人にいやな顔をされます。
皆様もお気をつけて、海外旅行を楽しまれてください。
エーゲ海の夕焼けの画像
参考にしたURL
フランスのマナー
イタリアのマナー
ドイツのマナー