おいしく作れないスパルタのスープ
歴史料理研究家の遠藤様というお方が、「古代スパルタの豚の血のスープ」について
「おいしくするのに苦労した」と書いてありましたが、
もしかすると、ヨーロッパのシェフなら味の調整にもう少し苦労しなかったかもしれません。
豚を扱いなれていて、どう調整すればいいのかというのが感覚的に分かっているからです。
もっとも、古代スパルタのスープ「メラス・ゾーモス」は、
誰が作ってもおいしく作れないと昔から有名だそうです。
スープつくりの画像
「最後の晩餐」の再現料理
また逆に、どこかのテレビ局にて、レオナルドダヴィンチの絵の主題にもなった
昔、「最後の晩餐」の食卓を再現する、という企画が行われておりました。
ヨーロッパのシェフに作ってもらっていましたが、
どうも日本人の感覚からすると、魚を生かし切っていないような料理に感じられました。
マトウダイをオリーブ油で調理しても、持ち味を生かしきれないように思いました。
そもそもマトウダイがキリストの在住地にいたのかどうかが調べてもわかりません。
同じ「最後の晩餐」の料理でも、
日本人のシェフが作った「鰻とオレンジの料理」の方がよさそうに見えました。
もっとも、これは魚食の多い日本人だからそう感じるので、
ヨーロッパの方々から見るとまた違う感想があるのかもしれません。
揚げた魚料理の画像
怖いと思った感覚
以前に、「牛肉は牛の味、豚肉は豚の味、魚は魚味」と言っていた西欧出身の知人の話を聞いていて、ある意味で怖いと思った事があるので、西欧人と日本人の感覚は、いろいろな面でかなりずれているのかもしれません。
普段から扱っている料理の食材によって、感覚が養われ、それぞれの民族の料理の適性や特性というものができてくるようです。
ローストビーフの画像
スパルタの食事について
メラス・ゾーモス
「最後の晩餐」の再現料理