2023年08月 日常生活アウトプット系コラム・映画編 愛及屋烏
グリッドマン ユニバース
Continuation from last page. 01-3 https://no-value.jp/column/38908/
⑧カオス化を始める日常
前のアニメシリーズにもあった、特殊な世界に囚われている様な描写が続く。
六花の父に配役されるアレクシス、学校をうろつく怪獣優生思想の面々。
蓬達の存在を加えて、混沌となる脚本にリンクする様に変容する日常に違和感を覚える裕太。
⑨遂に再会した「姫」
六花ママに荷物持ちとして、北海道の物産展に連れられた来たガウマと暦。
カニを購入しようとすると何故かその店員はガウマが生前、仕えていて恋仲だった「姫」だった。
ダイナゼノンでも語られたが、原作の『電光超人グリッドマン』に登場した竜(怪獣)使いのミイラ=ガウマが生前に仕えていた古代中国の王女である。
恋人の竜使い=ガウマが優生思想を含め毒殺された後に自害している。
ちなみに昔話として存在が語られるも劇中では登場しなかった。
また怪獣の影響で現代に蘇った龍使いのミイラが、原作ヒロインの井上ゆかを恋人であった姫だと勘違いしていたので、ゆかに似ている可能性があったが→全然、似てなかった。
グリッドマン原作と違って、ダイナゼノンの世界ではミイラが行方不明のまま(ガウマが復活して、活動しているので)のニュースになっており、その時点でこの世界は、近似平行世界か原作18話の舞台となった、考古学研究所内のCWではないか?と言われていた。
⑩実際の姫
高貴な身分ながら、かなりフランクな性格であったことが判明。
物産展で北海道から取り寄せた蟹を販売しており、六花ママの付添で買い物に来たガウマと奇跡的な再会をした。
その際に、5000年前にガウマと一緒に蟹を食べていた事を語りながらも、過去の出来事を引きずっているガウマに対して「前を向け!」とアドバイスしていた。
前述したが、姫以外にも死者が蘇っていたらしく、一瞬だけだが怪獣優生思想を含め、南香乃、Arcadia、問川さきるが映っているシーンもある。
⑪判明した3つ目の約束
「世の中にはなぁ、人として守らなきゃいけない物がな、三つあるんだよ」
ダイナゼノンの劇中でガウマが度々、発言していた約束事。何故か3つ目を語ろうとすると邪魔が入るのがお約束となっていた。
3つの「人として守るべき物」は、1つ目が約束で、2つ目は愛である。
最終回の末期の言葉ですら、三つ目を言う前にガウマは力尽きた。
だが映画でようやく3つ目が判明。それは、【賞味期限】だった。
5000年前に賞味期限という概念あるの?と、ツッコんでいいのだろうか……。
小説版ではやんごとなき身分でありながら美食にこだわらない彼女が断じて厳守すべきものとした定めとのことで、賞味期限だけでなく健康のための消費期限の厳守も盛り込まれているのかもしれない。
一部のファンからは、「賞味期限」というのは文字通りの意味だけではなく、「大切な時期を逃してはならない」「すでに『賞味期限』切れの物事に拘るべきではない」というニュアンスも含んでいるのではないか、という考察もある。
未来で守る事であると同時に過去として振り切るべき事なのである。
確かに、再会したものの、ガウマと姫の関係は、二人が死んだ5000年前に既に「賞味期限切れ」になっていると言える。
そして、レックスとして蘇ったガウマとは違い、カオス化した世界での仮初の存在である姫はもう同じ時を歩むことはできない。
だからこそ、姫は領収書の裏に「いつまで引きずってんだよ、バーカ」というメッセージを残したのかもしれない。
to be next page. 01-5 https://no-value.jp/column/44464/