こんにちは、架空の歴史が好きなきんいろ旅程です。
今年も8月15日の終戦記念日が近づいてきました。太平洋戦争のことを考えたり、思い出したりする人も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、「もし1945年8月15日に太平洋戦争が終わっていなければどうなっていたのか?」という、歴史のifについて考えてみたいと思います。
太平洋戦争は、第二次世界大戦の一部として、1941年から1945年まで日本とアメリカを中心とする連合国軍との間で行われた戦争です。ご存じの通り、太平洋戦争は1945年8月15日に日本政府がポツダム宣言を受諾して無条件降伏したことで終結しました。
しかし、もしもその日、日本が降伏せず戦争を続けていたとしたら、歴史はどのような展開になったのでしょうか?
この記事では、その可能性についてさまざまな視点から分析してみます。どうぞお付き合いよろしくお願いします。
日本本土で激戦が行われていたかもしれない
まず、日本が降伏しなかった場合、連合国軍は日本への攻撃を強化することになります。
アメリカ軍は、原爆投下によって日本の降伏を促すとともに、日本本土への上陸作戦(ダウンフォール作戦)の準備を進めていました。この作戦は、1945年11月に九州への上陸(オリンピック作戦)と、1946年3月に関東地方への上陸(コロネット作戦)からなる予定でした。
この作戦は、ノルマンディー上陸作戦以上の、史上最大規模の上陸作戦となる可能性があります。アメリカ軍は約100万人の兵力を投入する計画で、一方の日本軍は特攻兵器を中心とした約300万人の兵力を動員する計画でした(本土決戦)。
仮に本土決戦が実行されていた場合、両軍は激しい地上戦を繰り広げることになり、多くの死傷者や捕虜が出ることが予想されます。少なく見積もっても日本側で数百万人、アメリカ側で数十万人の戦死者が出ていたでしょう。民間人の死亡者もかなりの数に上ったはずです。
さらに原子爆弾が使われていたかもしれない
アメリカ軍は広島・長崎への原爆投下後も原子爆弾の製造を続けており、9月以降も日本各地に原爆を投下する可能性がありました 。
実際9月には第3の原爆が完成する予定で、どこに投下されるかは決まっていませんでしたが、候補地として小倉や新潟などが挙げられていました。もしこの原爆が使用されていたら、さらに多くの犠牲者が生まれていたでしょう。
またB29による空襲も引き続き行われたはずなので、日本側の被害はさらに広がっていたと思われます。
ソ連が日本領への侵攻を続けた
次に、日本が降伏しなかった場合、ソ連も日本への侵攻を続けることになります。
ソ連は1945年8月8日に日ソ中立条約を無視して対日参戦し、満州や朝鮮半島、樺太などに侵攻しました 。もし日本が降伏しなかった場合、ソ連はさらに北海道や北方領土へ侵攻していたでしょう。
ソ連軍は約100万人の兵力を投入する計画でした。一方、日本軍は約30万人の兵力を防衛に当てる計画でした。しかし、満州方面で関東軍が総崩れになったように、日本にソ連軍を止められる力はもはや残っていなかったと思います。この作戦でも、日本側に多くの死傷者や捕虜が出たでしょう。
また、ソ連は占領地を自分の勢力圏に組み込むことを目指すでしょうから、北海道や東北などの北日本はソ連の影響下に置かれることになります。
日本国内でクーデターや内乱があった可能性もある
そして日本が降伏しなかった場合、日本国内ではさまざまな変化が起きたかもしれません。
日本政府は、ポツダム宣言を受諾しなかった場合、国民に対して一億玉砕の覚悟を求めることになります。日本軍は、本土決戦に備えて特攻隊や国民義勇隊などを編成したでしょう。日本国民は、飢餓や空襲などに苦しみながら戦争を継続することになります。
しかし、このような状況では、日本国内では反戦運動やクーデターなどの動きや社会的・政治的な変革も起こる可能性があります。これらの変化は、日本の歴史やアイデンティティに大きな影響を与えかねません。日本が今のような姿になっているかは全くの未知数と言っていいでしょう。
日本は分断国家になっていたかもしれない
最後に、日本がドイツや朝鮮半島のように分断されていた可能性についても言及します。これは日本が8月15日に降伏せず終戦が遅れた場合、連合国による分割統治がされていたのではないかというもの。
この場合、日本は北海道と東北地方がソ連、本州中央部がアメリカ、四国が中国、西日本がイギリスにそれぞれ占領されることになっていました。東京はベルリンのように四カ国に分割統治されることになったでしょう。
このような分割占領は、冷戦の激化や各国の利害の対立によって長期化する可能性があります。また、各地域では占領国の影響を受けて政治・経済・文化・社会などの面で大きく変化することになります。具体的にはソ連統治領では共産化が進むなどするでしょう。
このように、日本が分断国家になっていた場合、日本は東西冷戦の最前線となり、ドイツや朝鮮と同様の歴史を辿ることになる可能性があります。朝鮮戦争のように南北間での軍事衝突が内戦に発展していたかもしれません。そう考えると恐ろしいですね。
おわりに
ここまで8月15日に戦争が終わらなかったらどうなっていたのか考察してきましたが、いかがでしたか?
以上のように、もしもの歴史=仮定史は、様々な視点から考えることができます。この記事では、太平洋戦争についてのifを紹介しましたが、もちろん他にも考えられるシナリオはたくさんあります。興味があったら、ぜひご自身で調べたり考えたりしてみてください。
もし8月15日に日本が降伏せず戦い続けていたらどうなっていたのかは誰にもわかりません。ただ一つ言えるのは、今の日本の姿とは大なり小なり異なっていたであろうということ。特に朝鮮半島のように内戦が起こり、分断が固定化されていたかもしれないと考えると恐ろしくなりますよね。
私は今回の記事を書いて、今の平和を大切にし、次の世代に受け渡していかなければならないと痛感しました。みなさんはどのような感想を持たれましたか?
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
次回もお楽しみに!
☆参考サイト
本土決戦ーWikipedia
ダウンフォール作戦ーWikipedia
もし本土決戦が行われていたらーChakwiki
アメリカ軍の日本本土上陸作戦ー静岡平和資料センター
日本の分割統治計画ーWikipedia