THRILL SHOCK SUSPENSE #10

2023年12月　　変わらない評価を受ける名作推理ADVを紹介　　愛及屋烏

探偵 神宮寺三郎シリーズ

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探偵 神宮寺三郎DSシリーズ

概要

『探偵 神宮寺三郎DS』は、ゲーム「探偵 神宮寺三郎シリーズ」のニンテンドーDS（以下DS）作品である11作から13作目と15作目に冠されたタイトル。

「DS」はDetective Story（探偵小説）の略であり、プラットホームであるニンテンドーDSの名前とかけられている。

11作目『いにしえの記憶』より発売元がアークシステムワークスとなった。

DS作品4作はいずれもオリジナルストーリー1作と、携帯アプリ用に配信された5作に加え、「謎の事件簿」6作の計12作を収録している。作中の随所にムービーが収録されているが、声は収録されていない。

また、シリーズ14作目『探偵 神宮寺三郎 灰とダイヤモンド』はプラットフォームがPlayStation Portableでのリリースであったが、15作目『赤い蝶』は再びDSで発売された。

探偵 神宮寺三郎DS いにしえの記憶

概要

シリーズの第11作目にあたり、DSでの第1弾ソフト。

シリーズ生誕20周年記念タイトルとして発表された。

背表紙には「探偵 神宮寺三郎DS」のみで「いにしえの記憶」の記載がない。

神宮寺を陥れようとする勢力に利用される青年が、神宮寺が解決した過去の事件ファイルに目を通す形でアプリ版の過去作をプレイするという、ゲーム的には二重構造になっている。

あらすじ

愛車のドアに手をかけた瞬間、突如警察に取り囲まれる神宮寺。

囚われの身になった彼の運命は…？

その様子を見守る一人の青年は…？

 かつて解決した事件を発端に神宮寺は新たな事件に巻き込まれる。

携帯アプリ作品(いにしえの記憶)

No.1~5を収録。No.1～4までは本シリーズの過去作品のリメイクだが、当時まだ普及していなかった携帯電話や、小林や三好といった後の作品に登場するレギュラーキャラクターが登場するなどストーリーや設定に大幅な変更点がある。

新宿中央公園殺人事件

携帯アプリシリーズNo.1。シリーズ第1作のリメイク版。トリックや犯人も異なる。

新宿中央公園で遺体となって発見された人気ホステスの捜査が難航する中、新宿淀橋署の刑事、熊野は友人である探偵の神宮寺三郎に捜査の協力を依頼する。

横浜港連続殺人事件

携帯アプリシリーズNo.2。シリーズ第2作のリメイク版。計８回も移植されている。

行方不明のバラカ共和国領事館員エバ・クリスティーナの捜索依頼を婚約者の航海士・日之出から受けた神宮寺は土地勘のある助手の洋子を伴って、異国情緒漂う横浜へ向かう。

リメイクによって殺人事件がそもそも連続しなくなっている。

危険な二人

携帯アプリシリーズNo.3。シリーズ第3作のリメイク版。

洋子の友人からの誘いで訪れたサーキット場で替え玉レーサー事件が発生。

それと同時に宿泊施設であるホテルで友人が殺害される事件が発生する。

時の過ぎゆくままに

携帯アプリシリーズNo.4。シリーズ第4作のリメイク版。

新宿中央公園に訪れていた神宮寺は、熊野に「とある犬」と「とある家族」にまつわる、1年前の夏の日に起こった2つの事件について語りだす。

アカイメノトラ

携帯アプリシリーズNo.5。初の携帯アプリオリジナル作品。

かつての恋人と再会した神宮寺は、地下カジノで起こった強盗事件の捜査を依頼される。

依頼を承諾した翌日、事務所に彼のことを「パパ」と呼ぶ少女が現れる。

探偵 神宮寺三郎DS きえないこころ

概要

シリーズの第12作目、DS第2弾ソフト。前作では廃止されていた捜索システムとTPS（トークプロファイルシステム）が復活している。

前作『いにしえの記憶』同様、本編はモバイル版からの移植作5篇と新作の表題作『きえないこころ』の計6篇、さらに「謎の事件簿」6篇が収録されている。

あらすじ

神宮寺の元に訪れた松田武史は、妹・沙織が20年前に自殺した原因の調査を依頼する。

調査を進める中、神宮寺は沙織が生前書いていたという詩に秘密があると突き止めたが、松田は突然依頼の取り消しを申し出る。

やむなく申し出を受ける神宮寺のもとに、今度は学校の備品が傷つけられるという別の事件の調査の依頼が入る。

携帯アプリ作品(きえないこころ)

携帯アプリシリーズのNo.6～No.10を収録。

6枚の犯行

携帯アプリシリーズNo.6。

神宮寺の元にある事件を起こした本人から手紙が届く。

それはある有名写真家の作品が次々と切りつけられた事件が発端だった。

手紙を読み進めながら、事件の推移を回想する神宮寺。

密室殺人、偽装殺人……次々に起こる不可解な殺人の数々。

神宮寺が手紙を読み終えたその時、すべての謎が明らかになる……。

手紙での文章表現による叙述トリック要素のある作品。

亡煙を探せ!

携帯アプリシリーズNo.7。

数日前から突如姿を消してしまった神宮寺を探すため洋子は新宿の街を彷徨う。

一方、熊野も普段と異なる事務所の雰囲気に戸惑いを覚えていた。

洋子・熊野視点で話の進む変わり種。

アオイメノリュウ

携帯アプリシリーズNo.8。

新宿歌舞伎町に事務所を構える神宮寺三郎。
池袋を中心に活動する’竜’こと、榎本竜太。

失踪した暴力団員の兄を探すという調査を勧める中、神宮寺は「榎本竜太」と邂逅する。
二人に、次々と降りかかる出来事。すべては見えない糸で繋がっていた。
それらの背後に暗躍する黒い影の存在を、二人の探偵は追いつめる。

タイトルのリュウが何なのか、といった回収も見事な作品。

キトの夜

携帯アプリシリーズNo.9。

「ある女の話をしよう。不幸な一人の女の話を。」

ある日、ふらりと立ち寄った一軒のバーにて、ホセ・レアスコという男と知り合いになる。

共に酒を飲み明かすにつれて、神宮寺は不思議と彼とウマが合うようになった。

時を同じくして、神宮寺は後に新宿中を震撼させる、出会い系サイトを悪用した無差別殺人の調査を依頼される。そして、温厚なホセ･レアスコには、冷酷な裏の顔があることを知る…。

果たして、ホセと事件の繋がりとは一体何か？
捜査の中で明かされる、凶悪な事件の結末とは……。

事件が2人の友情を狂わせて行く。

四角の罠

携帯アプリシリーズNo.10。

ケースに入った金をある者に届けるという依頼を受けた神宮寺は、指定の場所である大阪に向かう。容易に終わると思われた依頼であったが、一瞬の油断が神宮寺を窮地に追い込む。

格闘技界とその闇を描いた異色作。当然、神宮寺のパンチも大活躍する。

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