アジア各地の「白い食べ物」
アジアのデザートの「白い食べ物」と言えば、
皆様は何を思い浮かべられますか。
中華料理では「杏仁豆腐」
インドのデザートでは、
「シュリカンド」や「フィルニ」というところでしょうか。
杏仁豆腐の画像
「シュリカンド」と「フィルニ」とは
ちなみに、「シュリカンド」とは、ヨーグルトを水切りしたものに、
砂糖とドライフルーツとナッツなどを混ぜたあまい食後菓子、
「フィルニ」は、牛乳を甘くして米粉で固めたデザートになります。
中国ではマイナーな「杏仁豆腐」
「杏仁豆腐」は、三国志の時代に中国で考案された、
という説がネット検索すると出て参りますが、
存外、中国ではメジャーなデザートでは」ないようです。
「薬膳」としての「杏仁茶」は、食間に提供される事は
たまにあるようです。
この理由を考えてみると、どうも中国の人は
「乳製品を飲食するのが嫌いだった」という時期が長かった
ということがあるようです。
乳製品というのは、
農耕民が大多数だった中国の方々にとっては、
「侵略してきて略奪行為を働く場合がある」遊牧民のシンボル、
という概念があったようで、
あまり乳製品の摂取は好まれていなかったようです。
乳製品は野蛮人のイメージ、というところでしょうか。
そのため、牛乳が入っている杏仁豆腐は普及が遅く、
むしろ日本からの逆輸入レシピ、という
イメージを持たれているようです。
日本では大正時代から食べられ始めて、
中華料理の締めのデザート、というイメージが強いものです。
中国でも、香港や台湾などでは美味しい杏仁豆腐を
食することができますが、
日本のものと違って柔らかく固めてあり、生クリームなどで
さらに滑らかな食感になっている場合もあるようです。
しかし、北京の中華料理店では、まず出てこないと思っていたほうが
良さそうです。
インドのたくさんある乳製品デザート
インドにおいては、また乳製品に対するイメージが違っているようで、
動物を殺さずに食べられるいい食べもの、と思っておられる節があります。
ヴェジタリアンが多い、という理由もあるのでしょう。
そのため、乳製品を使った食品やデザートが数多くあります。
その中でも、日本でも有名なものが、
「シュリカンド」と「フィルニ」になるでしょうか。
ペルシャ料理のレシピを見ていると、
「フィルニ」と発音も作り方もそっくりなデザートがあるので、
これはどうもペルシャからインドにムスリム軽油で伝わったものと
思われます。
あの有名な「タージマハル」を建設したインドの皇帝陛下も、
そのお妃さまも、ペルシャやイスラム文化圏のお方でした。
色々なレシピのバリエーション
どこの国でもそうですが、家庭の数だけレシピがありまあす。
日本の料理店でよく出てくる「シュリカンド」も、
サフランで色付けしたもの、そうでないもの、ナッツが入ったもの、
そうでないものなどいろいろあります。
日本の「白い食べ物」
日本でも、「白い食べ物」があると言えばあります。
マイナーなものですが、「峰岡豆腐」です。
日本で初めて酪農がおこなわれた「峰岡」という土地で作られはじめた
でんぷんで甘くした牛乳を固めて作るデザートになります。
滋養強壮のために、当時の日本人になじみのなかった牛乳を
(牛乳を飲んでいた江戸時代末期の福沢諭吉すら近所のうわさで
「変な人」扱いされていた模様です。)
美味しく夏場にいただくために、
葛餅やゴマ豆腐の要領で作られたお品のようです。
これも、いずれ作ってみたいと思っております。
杏仁豆腐の歴史
中国の杏仁豆腐事情
https://caledonia01.com/apricot-tohu-6283
シュリカンドについて
フィルニについて
https://www.sbfoods.co.jp/recipe/detail/07811.html
各国のライスプディング事情
峰岡豆腐について