【書評】まんがで読めるドストエフスキーの罪と罰


まんがで読破のドストエフスキーの罪と罰を読みました。罪と罰を書いたドストエフスキーは、ロシア人で空想社会主義サークルの一員となった為に死刑判決を受けましたが、刑の直前に特赦され、シベリアに流刑された事がある作家です。その経験から罪と罰、死の家の記録、白痴などの傑作が生まれました。

登場人物

罪と罰の主要人物を紹介します。まずはラスコーリニコフ(ロージャ)です。

貧困のため、大学を中退した頭脳明晰な青年。自らを天才と信じ、独自の理論に基づき殺人を犯すが、良心の呵責に苦しみ始める。

引用:株式会社イーストプレス

次はソーニャを紹介します。ラスコーリニコフに自首するように勧めます。

娼婦となり家族を養う娘。その献身的な生き方がラスコーリニコフに多大な影響を与える。

引用:株式会社イーストプレス

最後はラスコーリニコフを精神的に追い込む、判事ポルフィーリです。ラスコーリニコフの友人であるラズミヒンの親戚で警察一のキレ者です。この判事ポルフィーリはラスコーリニコフを犯人として探っており、ラスコーリニコフの論文に興味を抱きます。そして尋問していくのです。

あらすじ

独自の理論を考え出したラスコーリニコフは、自分が天才と信じて老婆殺害を企てます。そして、実行に移した後に老婆の妹も殺害してしまいます。妹の殺害に葛藤して体調を崩していきます。体調を崩している時、友人のラズミヒンに助けられた後にポルフィーリの事を知りポルフィーリが、ラスコーリニコフに会いたがっている事を知ると疑われていると考えます。そしてソーニャと会いソーニャの家族を守る献身的な生き方に影響されて自首を決意していきます。

ラスコーリニコフの思想

ラスコーリニコフはすべての人間は凡人と天才に分けられて、凡人はただの材料であり服従を好む存在、そして天才は全てを踏み越える事ができる存在、すなわちナポレオンやマホメットのような世界を変える思想を敷き、新しい世界を作るためならば人を殺してもいいし新しい法を作る権利を持っている存在と説きます。

まとめ

最後、ラスコーリニコフは自首してシベリアに行きます。シベリアにて、ラスコーリニコフは一人ツンツンとして周りから変人扱いされます。シベリアで過労がたたってか寝込み夢をみます。その夢とは、

自分だけが正しいと思いこむ病い すべての人々は他人の考えを軽んじ

互いに相手を理解できず 自分だけが真理を知っていると勘違いして 

つまらない恨みで殴り合いをはじめ互いに殺し合った

これほど自分だけが絶対と信じる人々はかつていなかった

すべての人々が罪のなすり合いを始めてついに何もかも滅びてしまったんだ

そのバカバカしい夢から目を覚ますと

ソーニャがいた

窓からの

暖かい春の陽ざしが

俺たちを包みこみ

その時 俺は

人生には耐え難い苦しみと

限りない幸福がある事を知ったんだ

引用:株式会社イーストプレス

そして最後に、判事のポルフィーリが「償うんだ…立ち直れるさ」と言い。この物語は終わります。

私はまんがで読破の罪と罰を読んで思った事があります。それは、人間は貧すれば鈍するで、考えが邪な方向に行くのではないでしょうか?ラスコーリニコフは学費が払えなくなり大学を退学しました。そして質草を預けて金を借りていたのです。そうゆう生活をするうちに、事件を決行していく土台を固めていきました。人間は環境によってどうにでもなる存在です。ラスコーリニコフのような思想に憑りつかれる人は少ないでしょうが、人間を大切にする思想が大事だと思いました。

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仙台の人

図書館にある、まんがで読破シリーズを全て読みたいと考えています。

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