もうフランスでは残っていない「ラ・フランス」の樹
皆様は、洋ナシはお好みでしょうか。
ヨーロッパの巨匠が描かれた洋画の中にも、
あのような形の洋ナシが頻繁に出てくるので、
ヨーロッパでも一般的な形のもの、
と思っておられるお方がいのではないでしょうか。
ところが、日本で「ラ・フランス」と呼ばれ、高評価を得ているあの洋ナシは、
現在は日本だけで栽培されているものなのです。
ラ・フランスの画像
栽培されなくなった経緯
確かに美味なのですが、現地フランスの気候にあまり合わず、
見た目も悪く、栽培も難しかったので、他の品種にとって変わられた模様です。
日本の産地でも、洋ナシが缶詰として盛んに販売されていた頃は、
授粉用の木でしかありませんでしたが、
生食用の洋ナシの需要が増えるにつれて、「ラ・フランス」の
栽培も盛んになっていったそうです。
「ラ・フランス」の再発見
見捨てられていた樹種が、高級贈答品として使われる果樹の樹になる、
まるでシンデレラのストーリーのようです。
これからも、今まで注目されていなかった品種が高級食材になったり、
その逆の現象がおこったりする事でしょう。
次は何が起こるのか、その意味では未来が楽しみです。
筆者の好みの「ラプンツェル」も、
近いうちに人気の野菜になる日がくるのかもしれません。
「ラ・フランス」について