「チョウザメって何ですか?」
昔の事です。
筆者が学生時代に、野生のチョウザメがいる北国の方が学校に留学していらした事がありました。
その方の出身地を聞いてみると、野生のチョウザメが生息する川のすぐ近くに住んでおられるので、
「川でチョウザメを見たことがありますか?キャビアも食べ放題?」とお伺いしたら、
「チョウザメって何ですか?」という返事がかえってきました。
英語でチョウザメを意味する言葉を言っても通じないし、
いろいろ努力して、チョウザメの写真を持ってきて見せたら、
「ああ、標本で見た事があります。」というお返事がかえってまいりました。
チョウザメの画像
チョウザメが取れる北国のお国事情
どうも、キャビアがその地域の重要な資金源になっている為、一般人がその場所に近づくのを厳しく禁じているようなのです。
概念を通じ合わせる難しさ
異文化圏の人と概念を合わせるのはかなり難しい、という事を、初めて痛感させられた若い日の出来事でした。
その後、日本人にしかない概念を海外の知人に説明するのに苦労したり、海外の人が持っている概念を理解するのに苦労する出来事があったりしましたが、そのたびに、この初めての当惑を思い出します。