鮭はないけれど、サーモンはある状態
20年ほど昔の事でしょうか。
筆者は鮭のムニエルが作りたくなり、
市場に行って鮭を買う事にしました。
ところが、その日はたまたま鮭が入荷しておりませんでした。
そこで市場の人に、「鮭はないけれど、サーモンはあるよ。」
と言われたのです。
サケの切り身の画像
そのころには事情を知らず、冗談のように聞こえたので、
その言葉に笑ってからサーモンを買ってきてムニエルを作りました。
サケとサーモンの明確な違い
その後、しばらく時間が経ってから分かった事なのですが、
魚市場の業界筋では、「鮭」と「サーモン」はまったく別の魚なのです。
「鮭」は主に海に生息しているものか、河口にいるものを捕まえた野生のものの事で、
「サーモン」は淡水域か汽水域で養殖されたサケ科の魚全般をさす言葉として使われているようです。
それゆえに、本当なら鮭がくるはずもない香川県でも、「さぬきサーモン」なる魚が売られていたりします。
各地に「ご当地サーモン」がいる状況なので、「しめじ」の時のように水産関係のお役所からそのうち注意がいくのではないか、と心配もしております。
また、サケは加熱しないで食するのは危険ですが、養殖サーモンなら生食できる、という大きな違いもあります。
ちなみに、サケもサーモンも、「白身魚」になります。白身の魚に、餌から身体に入った「アスタキサンチン」という成分が紅色のお肉に見せているのです。
ストレス疲労の改善、認知機能の改善などにも効果があると言われているので、昨今疲れ気味の筆者は、近いうちにまたサーモンのムニエルでも食べてみようか、ともくろんでおります。
サケとサーモンの違い