海外では通じない「シュークリーム」という言葉
皆様の中には、「シュークリーム」がお好きな人も多いことでしょう。
筆者も、カスタードクリームが入ったシュークリームが好きです。
しかし、海外、欧米、英語圏のお方に「シュークリーム」という単語を伝えても通じないということはご存じでしょうか。
この言葉はよくありがちな「和製英語」で、フランス語でキャベツを意味する「シュー」と、英語の「クリーム」を接続したものになります。
シュークリームの画像
アメリカ等の英語圏では、シュークリームが食べたくなったら、菓子店に行って「クリーム・パフ」と注文すると出てまいります。英国に行った場合は、「プロフィットロール」と注文すると分かっていただけるでしょう。
最初に作られた土地であるフランスでは、「シュー・ア・ラ・クレーム」と呼ばれているのですが、これが日本人には難しいというか面倒だったので、「シュークリーム」と呼ばれるようになった模様です。
シュークリームの歴史
そのフランスでの起源といわれているのは、フランスの王妃としてイタリア・メディチ家のカトリーヌ様が嫁いで来られた際に連れてきた菓子職人様がシューの生地をオーブンで焼くことを考案し、ジャン・アヴィスという人が完成させたということが定説になっているようです。
それ以降の時代から、クロカンブッシュという小さなシューを積み上げたお菓子が祝い菓子として結婚式や大事なイベントでフランスでは作られているそうです。
山積みになった飴で接着されたシュークリームなど、大変に美味しそうで興味をそそられますが、まだ日本ではお目にかかったことがありません。これも、比較的コストパフォーマンスがよく、豪華に見えるので、そのうち結婚式などの定番ケーキになったら面白いのに、と思っております。切り分ける作業も楽なので、ホテル等でもメリットがあるのではないかと考えます。
日本に於けるシュークリームの変遷
大昔のイタリアの揚げ菓子に起源があるものなので、フランスのシューはカリッとした歯ごたえの皮であるものが多いのですが、日本では独自に開発されたやわらかい皮にカスタードクリームをたくさん詰めた大きいものも人気があったりします。これも、独自の日本的進化といえるでしょう。
昔、白鳥型のシュークリームにロマンを感じた方も多かったと思いますが、今年の辰年に合わせて、「竜クリーム」を作った洋菓子店もあったと聞いております。それも興味深いものです。そのうち、干支の概念のある国にて、十二支のシューなどが販売されると面白いと思っております。
イタリアの揚げ菓子の生地から発展してきた「シュークリーム」ですが、今後どのように発展していくのか、目を離さずに見ていこうと思います。
シュークリームについて
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%A0