フランス初代皇帝の小さい頃の「おやつ」

上流階級の方々の「おやつ」

皆様は、上流階級の方々がどんな「おやつ」やデザートを食していたか、興味はございませんか。

有名な王妃マリー・アントワネットの好物のお菓子はクグロフだった事は結構有名ですが、

その後の動乱を経てフランス最初の皇帝になったナポレオン・ボナパルトの小さい頃のおやつは、結構質素なものだったと推測されます。

この人はもともとコルシカ島というフランスでは田舎に分類される地域の、貴族ではない家柄の出身だったからです。

フランス皇帝の出身地のお菓子

そこで、いろいろと文献を調べてみると、

ナポレオンが育った地域にあったお菓子の代表は、「フィアドーネ」というヤギや羊のお乳を使ったリコッタチーズのようなブロッチュと呼ばれるチーズを使ったシンプルなケーキと、カニストレリというクッキーを見つけました。

ナポレオンのご母堂様がパリでフィアドーネを作ろうとしたけれど失敗した、という記述がある本もあるので、ナポレオンが小さい頃の味を食べたいと所望した可能性もゼロではありません。

チーズケーキの画像

贅沢な食事の中の郷愁の味

ナポレオンの宮廷では、よくゼリー菓子がデザートに供されたそうです。当時はゼリーはぜいたく品の部類に入っていたので、権威を見せつける為にそうしたのでしょうか。

そのためか、今でも欧米系の方々はゼリーが好きで、欧米系のスーパーに行くとゼリーの素がたくさん販売されています。

そういう製品をみる度に、ナポレオンの影響がこんな所に出ているのかな、と筆者は考えたりもします。

ゼラチンが工業的に作られるようになり、お安いお菓子になる前は、果物をじっくり煮詰めてペクチンで固めたものがゼリーだったので、手間も時間もお金もかかるものだったのです。

おそらく、シャーロック・ホームズやワトソン博士の時代の人に、300年後はゼリーが一番安いお菓子になる、と言っても、笑い飛ばされたと思います。

昔は食卓の花形だったゼリーを作る型も凝ったものが数多くあり、筆者はアンティーク店で眺めるのが好きです。

しかし、そんなぜいたくを極めた食事を囲んでいても、ナポレオン皇帝の頭の中では、羊のチーズケーキがよぎる瞬間が確かにあったのではないかと思います。皆様の頭によぎる「郷愁の味」にはどんなものがあるのでしょうか。

フィアドーネについて

https://tomosukeparis.com/2022/02/10/specialite-corse-fiadone/

カニストレリについて

https://www.imokurinankin.jp/ss/?p=649

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モーニング

朝が弱く、空気が読めないキャラクターです。食べ物についてのコラムを中心に書かせて頂きたいと思います。 好きな事は、読書と料理、菓子作りです。

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