おしゃれな食べ物のイメージのクレープとガレット
皆様は、クレープやガレットはお好みですか。
今ではどちらも洒落た喫茶店などで出てくるおしゃれな食べ物、といったイメージがありますが、
昔の欧州では、クレープとガレットの立ち位置はかなりずれておりました。
「クレープ」という言葉は、フランス語で「ちりめん」という絹製の布地の事で、宮廷で食べられていた上等な食べ物、というイメージでした。
クレープの画像
やせ土の土地の産物
一方、ガレットは、フランス語の「岩」から出来た言葉と言われていて、フランスではわりに田舎のイメージがあるブルターニュ地方の郷土食でした。
ガレットとサラダの画像
もともと、ブルターニュ地方では土地が肥えていなかった為、そばの栽培が盛んで、そばがきのようなものやそばのおかゆが主食だったのですが、そばのおかゆを作っていたかまどの岩におかゆが張り付いて焼けたものを食べたのが美味しかったので、それからは粥の生地を平焼きにしたガレットが食べられるようになった、という通説があります。
そのガレットを、たまたまブルターニュを訪れた王族が気に入って宮廷にレシピを持ち帰り、宮廷では小麦粉を使ったクレープが作られるようになり、人気のデザートとなったようです。
上等なお菓子
また、東欧の国々でも、白く精製した粉を手に入れるのが困難だった時代があり、薄焼きのクレープを作るのが困難で、ハンガリーではクレープにジャムを巻いたりしたパラチンタというお菓子は上流階級のお菓子だったそうです。
薄く出来ているクレープとガレットですが、その歴史は分厚く複雑なようです。
クレープとガレットについて
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%97
パラチンタについて
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%83%A9%E3%83%81%E3%83%B3%E3%82%BF