日本の夏に麦茶が飲まれるようになった理由

「夏には麦茶」は何故か?

暑い日が続いておりますが、皆様は何を飲んで水分補給をしておられますか。

夏の定番といえば麦茶ですが、飲まれるようになった理由について考察してみる事に致しました。

氷の入った麦茶の画像

麦茶の画像

体に吸収されやすい

まず、筆者の実体験として、単に冷たい水を飲むより、冷たい麦茶の方が身体に吸収されやすく、消化器官に負担をかけない、という事もあると思います。

実際、冷たい水を飲むと、ミネラル分が少ない為なのか、吸収されるのに時間がかかり、消化器官にエネルギーを使って体力も少し弱ってしまうような感じが致しました。

昔は水質不安があった

また、夏に麦茶、という文化が確立した時代には、水道設備も技術も発達しておらず、一旦沸かした水でないと細菌の関係などで危険だった、という事も大きかったのでしょう。

せっかく沸かすのだから、何か味をつけた飲み物にしたい、と思うのが人情ではないでしょうか。

体力回復にも期待?

また、麦茶にする大麦にはでんぷん質も入っているので、麦茶を抽出した際にある程度は溶け出し、ある程度夏の暑さに奪われた体力を回復させる効果も期待できるのかもしれません。

税金の対象外だった「麦茶」

そして、なぜ「お茶」ではなく「麦茶」だったのか、という理由は、「税金」だったのでは、と筆者は推測しております。

同じように何か味をつけるなら、玄米のお茶でも、茶の木の葉のお茶でもよいと思うのですが、米やお茶は昔は年貢の一つだったり、生産量が少ないぜいたく品だったりしたので、お値段が高く、なかなか夏に気楽に大量に飲める冷たい飲み物には適さない、という事情があったのでは、と考えているのです。

その点、「大麦」に税金がかかっている藩はなかったはずです。

実際、年貢米制度がなく、また、お茶の葉の値段が下がった現代においては、アイスティーやアイスコーヒーを持ち歩く人もかなり多いので、この説はある程度の確度があるのでは、と密かに考えております。

「麦茶」の弱点

但し、夏に美味しく身体に良い麦茶にも弱点があります。

それは、「日持ちしない」事です。

作ったら、その日のうちか長くとも次の日までに飲み切らないと、細菌が繁殖して食中毒の原因になりかねません。そもそも主食にもなる「麦」の抽出液ですから、栄養分があり、「培養液」のようになってしまうのです。

実際、筆者の知っている会社でも麦茶による食中毒が発生した事例があるので、それ以来夏の来客にも缶飲料を出すようになったそうです。

皆様も、くれぐれもお気をつけください。

麦茶について

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モーニング

朝が弱く、空気が読めないキャラクターです。食べ物についてのコラムを中心に書かせて頂きたいと思います。 好きな事は、読書と料理、菓子作りです。

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