実態にそぐわない博物館の説明文
皆様は、博物館にはよく行かれますか。
筆者は、特別展がある時には結構な割合で足を運びます。
年に数回程度になるでしょうか。
筆者の住んでいる街の博物館の上の方の学芸員様は、アンデス文明のスペシャリストらしく、結構な頻度で南アメリカの企画があるので、エキゾティックな面白さを楽しませて頂いております。
そのためか、古代ローマ時代に噴火で滅びた町「ポンペイ」の企画展の時には、説明文の1つに少々おかしな点がありました。
フレスコ画法で描かれた静物画に、「かぼちゃと壺の静物画」というような説明がついていたのです。
かぼちゃの画像
よく見てみると、確かに「ペポカボチャ」のような植物の果実と壺というか水差しのようなものが描かれているのですが、この時代のポンペイにかぼちゃはなかったはず、と、筆者は思いました。
かぼちゃがイタリアに来たのは、大航海時代になってからで、この時代には存在しなかったと記憶していたのです。
疑問を解決するための問い合わせ
そこで、展示を見終わった数日後に博物館に電話してみたのですが、そこで電話対応してくれた係員は、「イタリアの博物館から来た説明文をそのまま翻訳したのですが。」と仰っておられたので、そちらの学芸員様に確認してみてください。と言って電話を終えました。
それから数日後に電話が折り返しで来て、よく調べたら「ひょうたん」の事だった、という説明がありました。
確かに、この時代に当時のローマ帝国はアフリカを版図に納めていたので、アフリカが原産地のひょうたんだとすると説明がつくのです。
その後、説明文の表示が変わったかどうかは知りませんが、筆者は納得したので確認しに博物館には行きませんでした。
今一つの対応だった隣の市の資料館
ついでに申し上げますと、この前、隣の市の資料館に行った時にも、子年の守り本尊の英語解説文に「ドブネズミの神様」と書いてあったので、ちょっとまずいのではないか、という連絡をしましたが、「ネイティブスピーカー」に聞いたので確かだと思います、というお返事だったので、これ以上はもめないでおこう、と思って電話を切りました。
「ミッキーマウス」は「ハツカネズミ、クマネズミ」の類で、「ラット」が「ドブネズミ」なのですが、海外の日本語が読めないお客様が誤解して帰らないといいのだが、とひそかに思っております。
学芸員様、と言っても、結構自分勉強の範囲外のことは知覚していないのかな、と思った出来事でした。