アフタヌーンティーの由来についての2つの説
アフタヌーンティーといえば、英国のゆかしい習慣として日本では有名になっております。
ベドフォード侯爵夫人が始めた、という風にネット上では書いてあるものが多いのですが、アメリカや英国の文献では、「そうではない」と書いてあるものが多いのが不思議です。
アフタヌーンティーのセットの画像
そちらでは、ヴィクトリア女王の時代、女王陛下の夕食の時間が遅かったのでそれに倣って貴族たちの夕食の時間も遅くなり、お腹をすかせた貴族のご婦人たちが誰かの家に集まってお茶を飲んでお菓子を食して空腹を紛らわせる習慣が定着してアフタヌーンティーの習慣として成立した、というような事が書いてあったりします。
当時の喫茶店は英国でもコーヒーが主流で、階級ごとに利用している喫茶店が違い、貴族の殿方達は政治論議を喫茶店で遅くまで話しているか、狩りに出て遅くまで家に帰って来ないかという状況だったので、家にいるしかないご婦人達は、退屈な上に空腹だったので、どちらの説が正しいにしろ、夕食までにお腹が空いたのは確かな事でしょう。
それなら、ご婦人方も喫茶店に行けばいいというわけにもいきませんでした。
当時は喫茶店は女性は入れない状況だったのです。
そこで、知り合いの家に集まって「お茶と菓子を嗜む」という事になり、その習慣が洗練されてアフタヌーンティーになっていったのでしょう。
英国では結構大変な「アフタヌーンティー」
とはいえ、昔の貴族のアフタヌーンティーも、今の英国市民のアフタヌーンティーも、「社交場」という側面があります。
日本とは違って、親しい人を飲食に誘う順番というものが英国では少し違っております。
まず、パブでお酒、つぎに家で食事かお茶とビスケット、そして一番親しい人と社交をするために開くのが「アフタヌーンティー」となっております。
「アフタヌーンティー」に人様を招待する時には、正式な招待状が来る場合もある程です。
そこでは、服装、マナー、会話、家具のコーディネイト、食器や茶器のコーディネイトなど気合を入れた場となっているので、くれぐれも日本で「お茶でもどう?」と言われた場合のようにセーターで行ったりしないようにお気をつけてください。
日本の「抹茶のお茶会」に行くような感じで行くとよろしいかもしれません。
日本の気楽な「アフタヌーンティー」の進展への期待
とはいえ、日本でのアフタヌーンティーはホテルや喫茶店で気楽に楽しめるものなので、これからも日本独自の「ヌン活」とやらがもっと広がってほしいと筆者は思っております。
アフタヌーンティーについて