TSS #10-6

THRILL SHOCK SUSPENSE #10

2024年1月  変わらない評価を受ける名作推理ADVを紹介  愛及屋烏

探偵 神宮寺三郎シリーズ

Continuation from last page. 10-5 https://no-value.jp/column/47779/

探偵 神宮寺三郎 灰とダイヤモンド

概要

『探偵 神宮寺三郎』シリーズの第14作品目でプラットフォームはPSP

『KIND OF BLUE』以来のソニーハードでの作品である。同作以来となる、ムービー部における声優の吹き替えとエンディングのボーカル曲が復活した。

マルチシナリオを採用しており、作中の選択肢によって異なるストーリーが展開する。

シリーズ3作目『危険な二人』、シリーズ4作目『時の過ぎゆくままに…』以来の沢田研二による楽曲と同名のサブタイトルが採用された。

おまけとして謎の事件簿「雪山!? ペンション殺人事件」を収録。

予約特典としてアプリ作品を含む、過去の楽曲のメドレーを収録したサウンドトラックCDが付属した。イメージガールの募集や歌舞伎町に実在するバーとタイアップする等、大々的なプロモーションが行われた。

あらすじ

歌舞伎町のビル買収に絡む巨大な陰謀……遺産相続に関して依頼をする双子の兄弟。

失踪したホームレスと、明らかになる彼の過去。事件にかかわる謎めくホステス達。

そして……神宮寺の前に立ちはだかる、新たな登場人物。調査会社与那国コンサルティングを営み、言葉巧みに周囲を翻弄する元ホストと、謎を秘めた美形の部下…。

神宮寺の新たな活躍が幕を開ける!

進行シナリオ

前述の様にゲーム内での行動でシナリオ・調査する事件が分岐する。

遺された風景・遺された想い

性格の違う双子の兄弟からの依頼は、父親の遺言状に示された遺産を見つけ出すこと。

しかし、兄の方は傲慢な態度で、弟の方は依頼そのものに積極的ではない。

調査を進めていくうちに、遺産に込められた父親の想いが紐とかれていく。

記憶の行方

遺産探しと並行して、知人の元助教授のホームレス・前田から行方不明のホームレス・小早川の捜索の依頼を引き受けた神宮寺。途中から調査を洋子に一任する。

しかし、遺産探し解決後、小早川を名乗る男が与那国と共に栗田法律事務所を訪れる。

猫の街

神宮寺が繁華街を歩いていると、ペットの猫を探している女性と出会う。

親切心から声をかけた神宮寺だったが、妙に警戒されてしまい、正式な依頼という形で猫探しに奔走することになってしまう。

偽りの形

神宮寺が行きつけのバーかすみに寄った帰り道。

女性が首を絞められ倒れている現場に遭遇する。

命に別状はなかったものの、大事にしたくないと警察の調査を拒否する被害者。

しかし、心配になったかすみは神宮寺に事件の調査を依頼する。

灰とダイヤモンド

歌舞伎町を舞台にした謎の陰謀劇。暴力団・政治・そして夜の女達。

複雑に絡み合う人々の思惑が“眠らない街・新宿”で焦点を結ぶ…

灯火では照らされることのない、新宿に生きる“オトナたちの世界”が明らかに。

そして……彼らが「遺したいもの」 とは?

探偵 神宮寺三郎 GHOST OF THE DUSK

概要

コマンド選択式の探偵物アドベンチャーゲーム『神宮寺シリーズ』の第17作目で、シリーズ30周年記念作品。

前作まで開発を担当していたワークジャムの解散に伴い、発売元であったアークシステムワークスが事業権利を取得、また開発を主導した初の神宮寺シリーズとなる。

最初、アークシステムワークスはシリーズ無体財産権を保有するエクスプライズから版権を借りて企画を進めていた。

その後、2017年2月にアークシステムワークスへ無体財産権が譲渡されたのに伴い、アークシステムワークスを主導とする開発体制に移行した。

表題作に加えCS移植されていなかった、携帯アプリ版の『鬼姫伝』『愛ゆえに』『勿忘草の想い』『揺らめくひととせ』の4作品が収録。

謎の事件簿も新作が1作品収録されている。ロボ洋子のビジュアルが急激に可愛くなった。

初回生産特典として、懐かしの『横浜港連続殺人事件』FCアレンジ版のダウンロードコードが付属していた。これの為に私は速攻で買った。

開発元は変わったが、シナリオやBGMはいつもの神宮寺シリーズと呼べるほどの安定の出来。

本作は原点回帰をコンセプトとしており、過去作のスタッフを起用したり、過去作との整合性をとるなど、シリーズのファンから違和感を抱かれないようにするための工夫が施された。

基本がアプリ版の移植のため移植元の作品をプレイ済かどうかでボリューム感は変わるものの、表題作単独で見ても致命的なボリューム不足で批判を浴びた前作と比べれば、十二分にボリュームアップしており、見事汚名返上に成功したと言える。

シナリオを手掛けた金子光恵は、「過去作は一通りプレイしたが、一言だけ出てくるような設定などもあるため、記憶違いが怖かった。なるべく再プレイするなどし、自分が怪しいと感じたところは確認した」とファミ通とのインタビューの中で話している[3]。

また、金子は特に苦労した点として、「本作のストーリーには30年前に発生した事件も組み込まれており、神宮寺がその時まだ赤ん坊だった、という発言をしてしまうと、新宿中央公園の事件を解決したという事実がなくなってしまう為、そこを溶け込ませることに苦労した」と述べている。

原点回帰の一環として、渋い男性キャラクターを多く登場させているが、物語の進行やバランスをふまえ、一人だけ若い男性キャラクターを登場させている。

あらすじ

西新宿にある謎の屋敷で起きたホームレス男性の事故死。

何の変哲もない事故現場に、不思議な違和感を覚える神宮寺。

一人捜査を進める神宮寺は、旧友の力も借りて、見事真犯人を突き止めることに成功する。

そんな彼の能力を見込んで屋敷の主・矢上は、とある依頼を持ちかける。

「また、近いうちに連絡をする」

そう話す矢上と別れ、一人帰途につく神宮寺。

次の日、事件は思わぬ方向に急展開を迎える…。

30年前の事件をきっかけに、いま再び新宿に激動が走る!

とある“屋敷”に隠された秘密と“亡霊と呼ばれた男”の苦悩を、神宮寺はまだ知らない…。

携帯アプリ作品(GHOST OF THE DUSK)

鬼姫伝 No.21

結城水穂の依頼によって、水穂の夫・俳優の結城圭一と自身の助手である、御苑洋子との浮気調査をする事になってしまった神宮寺。

あの洋子君がまさか……と狼狽しつつも調査を続ける神宮寺。

その調査の中で神宮寺は元警部の風見に会う。そして、調査は昭和中期に書かれた小説「鬼姫伝」と6年前「鬼姫伝」の映画撮影現場で起きた事故へと繋がっていく。

事故の被害者で主演女優だった、洋子の同級生・冴月千夏の手帳に残された「ようこ」の正体とは。

長き時を経て、「鬼姫伝」に隠された真実が神宮寺によって紐解かれる……。

愛ゆえに No.22

情報屋でもある不動産業者・伊藤との飲み会の帰り。                                        神宮寺はバーのママ、槙野薫を暴力団から助ける。                                                      彼女はオリンピック招致に絡む再開発で、地上げ屋に店を狙われていた。

神宮寺はその息子・槙野真一から「母を守って欲しい」と依頼され、離婚後一人で息子を守って生きて来た自負から、強情を張る薫をなんとか説得する。

神宮寺は警察も手が出せないヤクザを操るデベロッパーを見張り、社長の弱味である浮気現場を抑える事で地上げ行為を撤回させ、その為だけに作られたヤクザの組も解散させる。

だが、数日後、槙野薫は自宅で刺殺されて見つかる。

神宮寺は真一に報酬を返し、犯人を見つけると約束する。                                   献身的に母を支えた真一に本物の笑顔を取り戻す為に。

勿忘草の想い No.23

8年前、新宿で事務所を開いたばかりの神宮寺の元にナンバーワンホステスにして、情報屋の本城玲菜が現れる。

彼女は養女に行った娘、都築琴音が18歳になったら封筒を渡す、8年越しの依頼をしてきた。

現代、神宮寺は琴音の誕生日に封筒を渡そうとするが、死んだ実母へ憎しみしかない琴音は、封筒を受け取る事を頑なに拒否。

仕方がないので失踪した息子探しの依頼に取り掛かる神宮寺。

しかし、そこに琴音がバイトをしたいとやって来て、神宮寺に同行する、と言い出す。

8年前と現在を行き来する、一つの悲しい物語が紡がれていく……。

揺らめくひととせ No.24

夕暮れの日差しがまぶしい中、古びた骨董屋の前に2人の若い男が佇んでいる。

「神宮寺さん…間に合わなかったな…」

片方の男が落胆した様子で呟くと、もう片方の男は最後の望みを掘り起こす様に言った。

「それでも、僕は…僕は神宮寺さんを信じてるんだ。」

果たして、神宮寺が交わした約束とは何か?

骨董屋「春夏秋冬(ひととせ)」を巡る、新たな事件が幕を開ける……。

to be next page. 10-7 https://no-value.jp/column/51846/

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愛及屋烏

ゲーム好き、小説好き、アニメ好き、三役揃いの物書きの端くれ。 ピンチに陥っても、それはそれで気楽にやるタイプ。 ●好きな言葉:続編・クロスオーバー・オールスター・アンサーソング・データ引継ぎ ●好きなゲーム:DQ・軌跡&イース・スパロボ・ゼルダ・神宮寺・逆裁・ラチェクラ ●好きなサブカル:ロボ全般・特撮全般・少、青年誌系 ●好きなドラマ:科捜研・相棒・CSI・キャッスル・十津川警部・赤い霊柩車 ●利用ソシャゲ:へプバン・ギアスロススト・Dr.STバトクラ・シンフォギアXD・スパロボDD・うたわれLF・ギター少女・勇者の飯 ●経歴:宮城出身、30代、なろう出版経験有 ●現在:脳梗塞療養にともないリハビリ&失業中

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