【つながる希望】君なら作れる障害者と健常者がわかり合う未来

破滅への道を歩んだ事もあったが、こうして誰かと「つながり」を紡いできた今、障害を抱えながらも希望への道を歩み続けている。

皆さんこんにちは。今回はある人物の壮絶な人生についてご紹介いたします。

その「ある人物」という方の名前は、Aさん。彼は幼稚園生の頃に自閉症と軽度知的障害が発覚し、色々ありながらも地元の幼稚園を卒業し、のちに誰かの希望になっていく伝説の存在のような人物です。Aさんは小学校入学後、特別支援学級として6年間の小学校生活を過ごし始め、健常者とのふれあいを期待しながら社会科見学や宿泊学習など、数々のイベントを同級生達とのチームワークで楽しんでいきます。こうして小学校を卒業したAさん、順風満帆に見えたと思いましたが、実は彼にも破滅の人生があったのです。

その最大のきっかけは、中学3年生の一年間にあります。最後の最後に憧れの同級生女子と同じクラスになる事は叶わず、一番一緒になりたくなかったいじめっ子の同級生男子と同じクラスになってしまい、更には過去にも違う学校で体罰等を犯した鬼気迫る男性教諭がAさんのマンツーマンの担任になってしまいました。Aさんと同じ最終学年のクラスメイトになったいじめっ子の同級生男子は過去にもすれ違っただけで舌打ちするなどAさんの存在を快く思わず、彼から友達を奪っていった上に執拗な嫌がらせ行為を行いながら「こいついじめるの楽しい」と絶対に聞き捨てならない暴言までAさんの前で直接口にするなど、彼の優しさや善意を理不尽なまでに否定してしまいます。当初はいじめとは認識していなかったAさんでしたが、大人になった今思えば、いじめっ子の同級生男子がAさんが健常者に失望したきっかけを作った張本人です。いじめっ子からの理不尽な嫌がらせの影響で同級生達は離れていき、Aさんは少しずつ孤立していっただけでなく、好意を寄せていた同級生女子に告白したところ、あっさりとフラれてしまい、彼にとっての唯一の光だった「会話」が無くなってしまった上、「ストーカー」「変人」といった心無い罵声を浴びせられてしまいました。更に度重なる失敗で男性教諭からのパワハラで精神的に追い詰められ、とうとうAさんは優しさをも完全に失ってしまいました。自閉症と軽度知的障害を抱えていたとはいえ、誰よりも優しいAさんといえども、こんな地獄のような学校生活は生まれて初めてでした。バットエンドという形で中学校を卒業し、とうとう友達の大半が離れ、仲直りを試みた同級生女子に絶縁されたAさんは、遂に生まれて初めて健常者を信じられなくなり、十字架を背負いながら破滅への道を歩み始めてしまったのでした。尚、のちに同級生女子とは成人式後に再会しますが、彼女に除け者にされた事から、Aさんは再び健常者に失望してしまいました。

中卒後、優しさを捨てたと思われたAさんでしたが、そんな破滅の人生を歩んでいる中でも、運命が再び動き始めた原点があります。それが中学卒業後の特別支援学校の3年間です。

特別支援学校への進学を機に、破滅の人生からの脱出に挑み始めたAさんは、障害者との共存に迷いながらも、朝の運動や作業など、高等部ならではの日課に新しい同級生達と手を繋いでチャレンジしていきます。校外学習・校内・現場実習・水泳授業・宿泊学習・学園祭など、特別支援学校ならではのイベントを経験していく中で、Aさんは色々な事を学んでいきますが、特に高等部3年生としての最後の一年間が、彼の中で一番誇りとなった日々となりました。社会人生活でお馴染みのオフィスによく似た就労継続支援・就労移行支援事業所での現場実習では、障害を持っても尚働きたいという情熱は変わらない事を実感した他、Aさんは更に特別支援学校卒業後の今後について考えるようになります。次の現場実習がラストとなった夏、待ちに待った修学旅行を迎え、いつもとは比べ物にならない程の炎天下の中ではありますが、Aさんと同級生達は違う都道府県での特別な宿泊学習を楽しみます。時代劇とゆかりのあるテーマパーク、高層ビル郡などの絶景に感動した超高層ビル、どこも見た事も無い景色ばかりで大興奮しましたが、一番興奮したのが世界的に有名なテーマパークを訪れた二日目でした。その後も水族館などで修学旅行最終日を楽しみ、最後は家族と共にそれぞれの自宅に帰っていきました。最後の学園祭では太鼓囃子や作業グループの商売もチームワークで大成功に終わらせましたが、中でも最終学年一同にとって最後の出場となったマラソン大会がAさんの中で最も印象に残った戦いの一日となりました。10kmコースに積極的にエントリーしたAさんは、いつもより厳しい毎日のランニングを乗り越え、本格的に10kmを走ったマラソン大会当日、最後まで歩く事無く59分20秒という記録で無事完走しました。最後の現場実習を経てオフィス形式の就労継続・就労移行支援事業所への配属を希望し、最後の校外学習など数々のイベントを楽しみながら、晴れて特別支援学校を卒業しました。この特別支援学校には感謝してもしきれない想いでいっぱいだったAさん。もし特別支援学校に進学していなかったら、Aさんは中学卒業後大人になった今も破滅への道を歩んだままでした。しかし、この特別支援学校の3年間はあくまでもAさんにとっての戦いのほんの序章に過ぎず、Aさんは自分自身の為に、そして特別支援学校に想いを馳せながら、社会人生活という名の新しい人生のドライブを楽しむのでした。

特別支援学校卒業後、希望通りオフィス形式の就労継続・就労移行支援事業所への配属が決まったAさんは、新しい仲間達と共に、新しい環境の中で職業訓練に臨み始めました。特別支援学校で学んだ事を活かして職業訓練や違う部署での外部実習にチャレンジしたり、自分から進んで積極的に新しい仲間達と年齢・性別問わず触れ合ったりして、自分自身の存在意義を少しずつ探していくAさん。しかし、配属している事業所が閉鎖する事に伴い、他の仲間達共々、初めて異動を命じられたのでした。別の部署に異動後、一般就労の事で気持ちが揺らいだAさんでしたが、そんな彼の運命が特別支援学校に続いて再び動き始めた出来事が起こりました。それは彼が別の部署に異動してから1年半近く経った時の事で、事業所の閉鎖に伴い、再び異動を命じられた事がきっかけです。こうして事業所閉鎖後の今後について悩んだAさんでしたが、他の仲間達宛てに自作の絵を添えたお手紙を作った際、たまたま趣味に着目したスタッフからの推薦で、イラストを作業内容に含む事業所への異動を心から希望するようになりました。

イラストを作業内容に含む別事業所に異動した事で、運命がいつになく大きく動いたAさん。主に過去から続けてきたイラストを貫き通す中で、イベント用イラストについてのオファーがやってきたり、ポスター用イラストのオファーなど、新たなるチャレンジもあって、更に自分自身の存在意義を探していくとともに、少しずつ誰かの希望になっていくAさんなのでした。

どんなに過去を悔やんでも、誰かの身代わりの青春時代はもう元には戻らない事は事実です。それでも、明るい未来を信じる限り、障害者と健常者がわかり合う未来は必ずやってきます。

  • 5
  • 4
  • 2

Ω・D・BUILD

東北出身の期待の新人。主にパソコンのペイントアプリで制作しておりますが、たまに手描きで描く事もございます。趣味はイラスト、お絵描き、漫画鑑賞、テレビゲーム、アプリゲーム。憧れの漫画家およびイラストレーターはゆでたまご先生、鳥山明先生、尾田栄一郎先生、荒木飛呂彦先生、あかつきひなさんです。よろしくお願いします。

作者のページを見る

寄付について

「novalue」は、‟一人ひとりが自分らしく働ける社会”の実現を目指す、
就労継続支援B型事業所manabyCREATORSが運営するWebメディアです。

当メディアの運営は、活動に賛同してくださる寄付者様の協賛によって成り立っており、
広告記事の掲載先をお探しの企業様や寄付者様を随時、募集しております。

寄付についてのご案内