レジンのタツジン!
―その親子は果てしない冒険へと旅立つ。
知識も計画性も持たず、ノリと勢いだけで―
見てくださって、ありがとうございます。もちだ ちよ子です。
不器用を煮詰めたような私(ちよ子)が、クリエイティブすぎる7歳の娘(くるみ)とハンドメイドしました。
不出来さも幼さも、成長の過程としてお楽しみくださればうれしいです。
娘がブレスレット作りにハマってしばらくして。穴のあいていないビーズに気付いたんですね。
くるみ 「これ、糸に通しても、まっすぐ向かないよね。」
ちよ子 「それはブレスレットとかネックレスとかにはあまり向かないかも。
どうしてもなら、小さい金具に通してチャームとして使うとか。」
しかしそれでは納得しない娘。
くるみ 「チャームじゃダメだよ。あっちこっち向いちゃうし、脇役になるし。
ちゃんと正面向きで、レギュラーメンバーとして使いたいの。」
ちよ子 「ものには向き不向きがあってだな。
適材適所で使ってあげればいいんじゃないかと。」
くるみ 「いや、それは怠慢でしょ。
アクセサリー作家たるもの、どのパーツも一番美しい角度で
魅力最大限にして使おうとしないと。
だから、ね。もっとちゃんと、そうできる方法を考えて?」
ちよ子 「意識だけが無駄に高い!!」
そこで私は考えました。赤い魚の中で泳ぐ某黒い魚並みに考えました。
親友のために命懸けで走るあの人並みの体力気力を使って考えました。
というのはさすがに嘘ですが。
そのへんに転がっていたペットボトルでサンキャッチャー作ったら、「こんな子供だましには引っ掛かりません」とか言われてさんざん怒られたので。
どうにか、穴のないタイプのあれらをブレスレットにすべく。
ホルモンの乱れで眠れなくなったついでに夜通し考えて。
ついに分かりませんでした。
これは。自分のやったことないこと、知らないことの中に答えがあるのではないか。
そして、思ったのです。スターターキット買って放置していたレジンが、今こそ役に立つのではないかと。
とは言っても、すべてが「なんのこっちゃ」からのスタートです。まずはレジンのなんたるかを知るべく、一番簡単そうなことをやってみます。
①キットに付いてきたシリコン型を軽く拭いて
②色素を入れた薬剤(ハードタイプ)を流し、
③専用の機械(UVとLEDが出る、手のひら大の比較的安価なの)の光に当てて固める。
ビーズがどうにかなるかは、一旦置いておきます。
どのくらい光に当てればいいのかなどは、部屋のコンディションや染料(多く入れると固まりにくくなります)の割合で違うため、時間も「目安はありますが、自分で判断してください」というものらしく。しかしその判断がつかないからこそ困っているのですが、やらかしながら覚えましょうか。
目安時間くらい光に当てた薬剤は、プラスチックくらいの硬さになったようです。爪でコツコツ叩くと乾いた音を立てます。うむ、仮に良しとする。
出来立てほやほやのそれらは、ほの温かく艶々としていて、自宅で作ったとは思えないほどに美しい。そっと型から外します。いや外れない。型に力を入れて引っ張り、コロッと取り出しました。いいのかな?いいんだよね。
※後から知りましたが、レジンは硬化するとき熱を発するので、いったんアツアツになるんだそうです。アツアツのときはもちろん、熱を感じるうちは硬化途中なので、触ってはいけないんだとか。触ると怪我や型崩れの原因になるため、この段階での取り出しは間違っていたようです。
型から外したものには、透明な油のようなものがまとわりついています。
これは拭くべきものなのか?
放っておけば乾くのか?
とりあえず型からは外しちゃったけどもう一回光に当てとくか。
三回くらい追加で光に当てたらどうにか硬くなりました。
いつまでもにちゃにちゃしているものは一旦アルコールのウエットティッシュで拭いてから光に当てたら小マシになりました。
※本当は、型から外す前にひっくり返して光に当てる方がキレイに固まるのだそうです。
そうこうしているうちに、「元薬剤」たちは、空気中の埃を吸着し、あるいは拭いた後が濁り、どんどん汚くなっていきます。
加えて度重なる光の照射により、いい感じのはかなさに調整したはずの色が抜けて、間抜けな感じになっています。
紫が青になってる!色も薄くなってる!
型から多少溢れた薬剤は普通はハサミで切ったりやすりで削ったりできるようなのですが、今回は溢れすぎた薬剤が多すぎて、削ったら不本意すぎる出来(白濁してしまい、ゼリーのような透明感になるはずが水まんじゅうに。いや、水まんじゅうは好きだけれども)。
「トップコートレジン」を塗ると艶が出て、少々の濁りが解消できると聞いて、塗ってみます。
確かに効果はある。だが元が元だと限界もあるようです。許せ、水まんじゅう。(後日キーホルダーにしときました)
最後に、ビーズを入れたレジン作品を作ってみましたが、娘一言。
「これじゃない。」
そうか… そしてもう一言。
「それはそれとして、レジンで色々作りたいんだけど。」
そこから我々の、無謀すぎる創作の旅が始まったのでした。続く。





