兄弟の道 4章

「お兄ちゃん・・・。今日も走らないの?」

「・・・流日。ごめん。お兄ちゃんやりたいことができたんだ!だから昔みたいに走れそうにない!」

 俺はお辞儀をして謝罪した。これが俺のケジメだ。

「・・・いい加減にしろよ!!お兄ちゃんは怪我して2年も経ってるだろ!なのにまだ逃げ出すっつうのかよ!?」

 流日は今にも泣きそうな顔だった。

 ・・・そうだよな。ある意味お前のいう通り、逃げているかもしれない。

 だけどもうどんなことにもお前とは別の道に行く。

 自分も少し悲しそうな顔を漏れる笑顔をしてしまった。

「兄ちゃんの弱虫!!お兄ちゃんは忘れたの!?二人で世界に行こうって!!」

「・・・・・・約束は覚えてる。・・・でももう俺にはその約束は守れそうにない。」

「・・・この、兄ちゃんのクズ!!」

 ・・・バタン!!

 部屋を出て行った音は大きかった。・・・クズか。ある意味そうだろうな。俺は約束を守れなかった。

「・・・ひぐ、・・・ひっぐ!・・・ごめん!どうかしてるのはわかってるんだ。・・・でももう怖いんだ!走るのが・・・。」

 嗚咽が漏れるように体育座りで涙を流してしまった。ある意味弟に見せたくなかった涙だ。

 秋の高総体が終わり頃を迎えた。


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イッチー

 アニメやマンガに、ゲームに小説を読むのが好きです。色々なイラストを描くのと少しビターな小説を描くのが得意です。イラストは小さい頃から描いてて凄く好きです。小説は登場人物が思い通りにならない話を書いたりするのが好きです。

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