「食べ放題」のレストラン
皆様は、ホテルのビュッフェやバイキングはお好きですか。
たくさんの種類の料理やスウィーツの中から食べたいものを食べたいだけとってきて席で食べられる、メインだけ注文してあとは食べ放題、若しくは、時間限定で食べたい料理を何度でも注文できてウェイター様が持ってきてくれる高級ヴァージョンなど、いろいろなパターンの食べ放題メニューの業態の飲食店が今の日本にはあります。
ホテルのビュッフェに並ぶパンの画像
しかし、その業態の原点になったのは、かなり荒々しかった昔の北欧の食習慣でした。
ヴァイキングの食べ放題
昔の北欧では、ヴァイキングという習慣があり、詳しくいうと、普段は農民や漁民を行っていた北欧の人々が、船で別の地域に赴いて、状況が良ければ交易をし、状況が悪ければ海賊行為をする、という少々怖い慣習でした。
その時、船に残っていた食料を景気づけに食べ放題に食し、戦いに赴く、という習わしがあり、それをスモーガスボードと呼んでいたようです。
その習慣が、アメリカや欧州のレストランで洗練された立食パーティー形式になり、戦後に帝国ホテルが「スモーガスボード」では日本人になじみがないので、「インペリアル・バイキング」と銘打って始めたのが今の日本の食べ放題レストラン文化のさきがけといえるようです。ちょうどこのころ、古代北欧のヴァイキングの映画が上映されていた事もあり、なじみやすかったのでしょう。
最も、昨今はホテルで行われる食べ放題は、「ビュッフェ」(フランス語で「立食パーティー」の意味)と呼ばれる事が多い感があります。
割と大衆的な感じのお店では、「バイキング」が使われる事が多いようです。
だんだんと、「バイキング」の実態を知っている人が多くなってきた為、ホテルではこの文言を避けるようになってきたのでしょうか。
幼いころの記憶とレストランがつながった時
筆者は小さいころに北欧文学の「ヴィッケ」シリーズの邦訳を読んで楽しんでおりました。
しかし、バイキングレストランがこの「ヴィッケ」の時代の名残だと知ったのは、ずいぶん年をとってからのことでした。
それと、普通の人が「元を取る」まで食べることはまず不可能だということを知ったのは、さらに年をとって、経理や営業の勉強を始めてからのことでした。皆様も無理をしておなかを壊さない程度に食べ放題を楽しんでください。
バイキングレストランの発祥について