過去に読んだ本 悩んだとき

 スタッフの方に自己啓発本について話をしてもらったとき、どんな本を読んできたか問われ、答えることができませんでした(忘れていました)。そこで本棚を見てどんな本があったか思い出してみることにしました。タレントのYOUさんが何かの番組で、本棚を見せるのはわきの下を見せるより恥ずかしい、という意味のことをいっていたような気がします。ネタがない。ネタがない。ネタがない。そして、こういう本を持っているということ自体を自慢したくなるのがつまらない者の特徴でもありまして。少ししか読んでいない本も上げています。もしよろしければ知らないタイトルがあるかどうか確認してみてください。

『こころの処方箋』(河合隼雄 著、新潮文庫)

 「ふたつよいことさてないものよ」という言葉を覚えていました。覚えやすい言葉ですね。さてその言葉の意味するところは。
 また最初にいきなり「…人の心がいかにわからないかということを、確信をもって知っているところが、専門家の特徴である…」と書いてあります(傍線は書籍では傍点になっています)。気になった方はぜひ本をお読みください。
 自分が読んだ本だと、1つの項目が4ページで終わるので、短めの文章を少しずつ読みたい方にもおすすめです。

『まちがったっていいじゃないか』(森毅 著、ちくま文庫)

 解説に「…なかにはちょうどまんなかでゆれてる大きい人(あえてオトナ、とはいいたくない気がする)もいるかもしんないからね」と書いてあって、ああ、自分のことだなと恥ずかしくなった思い出があります。時間がたったいまも「大きい人」から変われていない。
 若い人向けに書かれた本です。解説では親や先生にも勧めています。自分のように当てはまらない人もぜひ。

『小説 身上相談』(遠藤周作 著、文春文庫)

 狐狸庵先生が相談者からの悩みを解決していく様が書かれています(編集者にそういう手紙が送られてくるという設定になっています。狐狸庵山人と呼ばれています)。なかなか友達ができない男性のことと、急に英語を話さなければならなくなった内容があったことを覚えていました。なかなか友達ができない相談者の話は、とても気になって読みました。友達を作る人は行動を起こさないと、また行動を受けた人の中にそれに応えてくれる人がいないと孤立は解消されないことが書かれてありました。話しかけられてもツンとして相手にしなかった方に狐狸庵先生がとった行動とは?急に英語を話さなければならなくなった相談者への助言は、実際はちょっと無理があるのではと思いました。コミュニケーションが得意な人は自分のできる方法でまずコミュニケーションをしてみるという気持ちでいるのでしょうか。海外旅行に行ったときボディランゲージでなんとかなるという話をテレビで聞いたことがあったように思いますが。日本語でもコミュニケーションをとることが苦手な自分には不思議な話です。

『光あるうち光の中を歩め』(トルストイ 著、原久一郎 訳、新潮文庫)

 自分は無力という自動思考をしているときに読むといいかもしれません。読後、えっ、それだけ、と思ってしまうこともあるかもしれませんが。老人の話を聞いてみましょう。その話から何かを感じる方もいるのではないでしょうか。
 自分は終わりの部分しか読んでいません。それだけでも名言風に読むことができると思います。老人の話もそこに出てきます。

『死ぬ瞬間―死とその過程について』(E・キューブラー・ロス 著、鈴木晶 訳、中公文庫)

 本文が始まる前に引用されている文章からとても強い意思を感じます。本文もそうです。すがすがしい。長い本なので、引用されている短い文章だけ読んだ感じです。

『はれときどきブタ』(矢玉四郎 著、岩崎書店)

 文章を書けず悩み、論文の書き方について書かれた本を読んでいたときに紹介されていた本。

『自分の中に毒を持て』(岡本太郎 著、青春文庫)

 新装版も売り出されている本。自分のような、でたらめな者でも参考になる部分がありました。そこで逃げなければまた違った人生を歩んでいたかもしれません。

『できればムカつかずに生きたい』(田口ランディ 著、新潮文庫)

 『コンセント』の著者が書いたエッセイ。ひきこもりぎみだった著者の兄のことについても書かれてあります。

『生の短さについて 他二篇』(セネカ 著、大西英文 訳、岩波文庫)

 古い本を読むと空気が透き通るような気がします。長年読まれ続けてきたからなのでしょうか、それとも翻訳者にそういう方が多いのでしょうか。この本を読んだときもそういうことを感じました。
 人生は短いと思っている方向けです。古い本なので目新しいことは書いてないと思う方もいるかもしれませんが。

『あまのじゃく人間へ』(遠藤周作 著、青春文庫)

 自分にはそういうところがあるな、と題を見て思い購入した本。トマトについて書かれた部分に、制約という言葉が出てきました。自分にとっての制約は何かと考えました。現在の環境、現状維持の気持ちというありきたりな考えしか浮かびませんでした。間が空いて、自分は何がしたかったのかと思う夢を見ました。テレビでSUGIZOさんを敬愛している専門学校生がご本人と会うという番組が放送されていました。その専門学校生はSUGIZOさんのコピーをしてきたが、それでいいのか悩んでいると話していました。SUGIZOさんは自分が何になりたいか、と返答していました。誰かのコピーを極めたいと思ったらそうすればいいと。まっすぐに夢を追いかけている人でも、夢について悩むことがあるようです。あまのじゃくはなおさらですね。『自分の中に毒を持て』ではなるべく若いうちにその日その時やりたいとおもったことを行った方がいいと書いてありました。一貫性はなくていいと。初めてその本を読んだとき、もう遅いなと感じました。上記のような夢を見た今は、やりたいことを探すだけで何か少し違うと思い始めています。

『くるい きちがい考』(なだいなだ 著、ちくま文庫)

 精神科医は患者が異常か正常かを判断するのではなく、当事者間にある葛藤を解決することが仕事だというようなことが初めのほうに書かれています。自分は、自らにくるっている面があると思ったので読みました。前に読んだ本ですが、現在もその気持ちは変わっていません。ちゃんと読み直さないと、と感じました。

『悩む力 べてるの家の人びと』(斉藤道雄 著、みすず書房)

 北海道浦河町「べてるの家」について書かれた本。たしか「べてるの家」では「三度の飯より話し合い」というような考えがあったと思います。ほかにも普通では考えられないような言葉がこの本には載っています。こういう考えで暮らしている人がいるということは参考になります。自分は言ってもらいたい言葉を言ってもらった気がして、妙に落ち着いたりしながらこの本を読みました(読みとおしたわけではないですが)。

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カサネムカイ

考えることが苦手です。イラストを描くほうは全然だめで、ましなほうの文章の方を書いていこうと思っています。ただ、文章作成も苦手で、返信に30分かかったこともあります。この記事を少しずつ書いていくことで考えることの苦手が改善されていけばいいなと思っています。

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