「硬水」と「軟水」の特徴
皆様は、日本の水は大概の場所で「軟水」に分類され、海外の水には「硬水」に分類されるものが多い事はご存じと思います。
ペットボトルに入った水の画像
一般に、「硬い水」は、ミネラルが豊富で、煮込み料理を作ると灰汁がよく出て美味しくできるといわれております。
そして日本で一般的な「軟水」は、素材の味を生かした料理などに向いているといわれております。日本料理が素材を生かすベクトルで発達したのは、水の影響が大きかったのかもしれません。
日本で「軟水」が多い理由
そして、日本で軟水が多い理由というのは、「雨水が地下水になって水道に届くまでの時間が短いから」という物理的な理由が主因となります。
面積が小さく、山がわりに険しく、水の流れが早い日本ではミネラルが水にしみこむ時間が短く、軟水のままで都市部に届くのです。
ちなみに、同じように山が多いネパールやヒマラヤの国々でも、山が日本よりはるかに高く、国土が広いため、日本の2倍程の硬度がある水が水道から出てまいります。
ですから、海外旅行に行かれた時には、うかつに水を飲まない方が、日本人にとっては安心でしょう。
水道水がそのまま飲める国は日本以外には数えられる程しか無く、また、その水も硬度が違うので、体調不良の原因になりかねません。
昔の知人は、自分は海外の硬度が高い水で日常的にシャンプーをしていたから髪が薄くなった、と主張しておりました。あながち間違いでもないのかもしれないと、この原理を知った今となっては実感が湧きます。
日本の中でさえ、戦国時代頃は「水に気を付けて」という挨拶があった程です。日本各地でも水の硬度や成分が違うので、体調を崩さないように、という意味の挨拶でした。
今は、日本ではどこでも水道水が飲める時代になったことをありがたいと思う今日この頃です。
硬水と軟水の違い