旬を迎える筆者の好物
この季節になると、トマトが食卓にのぼる機会が多くなると思います。
皆様は、トマトはお好きでしょうか。
筆者は大好物の野菜の一つです。
嫌いな人は嫌いなゼリー状の果実と青臭い香りがまた好きなのです。
トマトの画像
トマトという言葉の語源は、ナワトル語の「膨らんだ果実」を意味する「トマトゥル」だという説が主流のようです。
イタリアでは、ポモドーロ(金色のリンゴという意味)という別名もあります。
トマトがイタリアで食用になるまで
トマトは、昔の欧州では果実が毒と思われていた為、観賞用作物として栽培されていました。
これにはまったく根拠がないというわけでもなく、鉛の食器で食するとトマトの酸が鉛に反応してイオンを作り、鉛中毒になることがあった為と思われます。
しかし、イタリアで大飢饉の時期に、貴族の庭を管理していた園丁が飢えに耐えかねてトマトの実に手を出し、欧州でも食用になる事が発見されたといわれております。
当時の貴族階級以外の人は、木の皿を使って手づかみで食事をしていた為、鉛中毒とは無縁だったのです。
トマトが起こしている現代の食文化問題
しかし、トマトはイタリアの現在の食文化でも議論の種になっているようです。
トマトを食卓にのぼらせる機会が多いのはイタリアでも南の方の地域なのですが、トマトを使ったパスタはわりに簡単にできる料理なので、イタリア全土の給食メニューとして採用されました。
その結果、子供たちが大人世代の北イタリア風の煮込み料理を嫌がるようになった、とクレームがついて問題になっているそうです。
いろいろなトマトの可能性
また、トマトは比較的「水耕栽培」が簡単にできる果物なので、日本各地の野菜工場で作られています。大変効率よく栽培ができているようです。
土で栽培していて、肥料もほとんど与えない筆者の家でも結構果実ができる作物なので、本格的に効率化すれば、さらにとれるものと思われます。
また、「プチトマト」は、飛行機のメニューにトマトを供する為に、大玉トマトから品種改良を重ねて小さいトマトにしたという経緯があるのですが、もともとのトマトはプチトマトの大きさだったので、何やら無駄な努力だったように筆者には思えてなりません。
昨今のニュースを見ていて気になったのは、エクアドルのガラパゴス諸島では、野良トマトの果実が毒を持つ方向に進化している、というニュースでした。果実を毒にしてなんのメリットがトマトにはあるのか、これからの科学者の論文の推論を待ちたいと思います。
トマトについて