サツマイモのお話

我が家では主に製菓材料の「サツマイモ」

皆様は、これからの季節においしくなる「サツマイモ」はお好みでしょうか。

筆者は、焼き芋や、サツマイモを使ったお菓子が大変好きです。

サツマイモの画像

昨今は、「マカエンセ料理」の本に書いてあった「バタターダ」というケーキや、サツマイモのプリンなどを作っております。

大航海時代以前に南太平洋に伝播

サツマイモの原産地は南米ですが、古くから南太平洋地域に広まった作物でもありました。

コロンブス以前の南太平洋の方々が、おそらくはカタマラン型(双胴船)のカヌーで南米に到達し、サツマイモを持ち帰って伝播したものと考えられております。

その証拠と言われているのが、この南太平洋地域、ポリネシア文化圏でのサツマイモの呼び名が、原産地の一つであるケチュア語と同じ「クマラ」である事だそうです。

日本でのサツマイモの歴史

日本に伝わった経緯は、中国から琉球にもたらされ、それから薩摩に入ったので「サツマイモ」と呼ばれております。

中国に入った経緯は、大航海時代に東南アジアに欧州人が持ち込んだものが中国に伝播したという説が有力です。

江戸時代に西日本で大飢饉があったとき、薩摩地域ではこの芋のお陰で餓死者が出なかったことから、幕府に救荒作物として注目され、徳川吉宗様が青木昆陽先生に命じて、日本各地の風土に合うように栽培法と品種を確立する努力により、今、筆者の家のベランダでも植木鉢に間違えて埋まったサツマイモの切れ端から植物体になるほど日本の風土に適応した作物となっております。

江戸時代の改良以前の「サツマイモ」は、植えても腐ってしまい、あまり収量が見込めなかったとの事です。

また、先の大戦の折と戦後暫くの頃には、学校の校庭一面がサツマイモ畑になっていた、と家人が申しておりました。

日本に適応したサツマイモ品種がなければ、何人がこの栄養不足の時期に死亡したか、と考えると、大変に有難く、先人の苦労に感謝するしかありません。

最近のサツマイモのトレンド

その頃は、サツマイモの根だけではなく、つるも「仕方なく」食していたそうですが、いまは、香川県で「すいおう」という葉やつるを食用にする専門の品種まで開発されていると聞きます。

また、戦後は「収量の多い」サツマイモ品種が主流だったのですが、今は「味が良い」サツマイモ品種が一種のスイーツとしてブランド化されつつある傾向があります。

とはいえ、今後の食糧危機に備えて、多様な品種を保存しておく必要があるのだろうと筆者は考えております。

サツマイモについて

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%83%84%E3%83%9E%E3%82%A4%E3%83%A2

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モーニング

朝が弱く、空気が読めないキャラクターです。食べ物についてのコラムを中心に書かせて頂きたいと思います。 好きな事は、読書と料理、菓子作りです。

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