イタリアとドイツとロシアにある「バラ型のケーキ」
昨今、NHKの某番組にて、「バラの形のケーキ」についての放送がありました。

バラを飾ったデコレーションケーキの画像
「ケーキ」といっても、パン生地にバタークリームを塗ってロール状に巻き、切り分けて切り口を上にしてバラの花のように円形の型に並べ、焼き上げてグレーズをかける、という現代としては素朴なものです。
その放送があった事を最近になって知り、調べてみたところ、「バラのケーキ」は、少なくともイタリア、ドイツ、ロシアに同じ成形法の菓子がある事を知りました。
どういう伝搬経路で、このように欧州中に広がっているのか、と興味はつきません。
欧州のあちこちに伝搬した経路の2つの推論
イタリアの話では、このケーキはある貴族の女性の結婚式の時に初めてお城のパティシエが考案した、という事になっています。その後、ドイツにお菓子のデザインがわたり、プロイセン王国時代のドイツから人の流入があったロシアにわたって、貴族の家や一般家庭でも菓子パンとして作られるようになった、というのが順当なルートなのかもしれません。
しかし、イタリアの貴族の家にスラヴ系の下働きがいて、そのアイディアを料理長が借用し、あちこちに広がった可能性も捨てきれないというのが面白いところだと思います。
皆様も、よろしければ「バラ型のケーキ」を作ってみてください。
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