香りのよい紅茶は色が出にくいという不都合な真実
皆様は、紅茶はお好みでしょうか。
今は、第3次紅茶ブームというものに突入している、と、ウェブ上の記事に書いてありました。

紅茶の画像
今の紅茶売り場をざっくりと見ていると、「香りのよい紅茶」が好まれているという感じがします。
しかし、香りの良い紅茶というのは、淹れても色や味が出ないことが多く、なかなか難しいものです。例えば、ダージリンは飲むのに良い濃度で淹れると、色が薄くなってしまうものです。適切な色にすると、苦みがあって飲むのに適さないのです。
紅茶や緑茶のブレンドが行われる理由
そこで、大手の紅茶メーカー様では、香りの良いインドのダージリン、味と色の出が良いケニアのケリチョーをブレンドする、という事を行って、味と香りのバランスを保って出荷販売しておられます。
世界各地のお茶を持ち寄って、感覚の鋭いプロフェッショナルが慎重にその年ごとのブレンドのバランスを決めた上で、大量生産に踏み切っているようです。
世界中からの輸送費と人件費で、そういった有名メーカーのブレンド紅茶は必然的に高価になる傾向があります。
日本茶で行われる「合組」
日本茶でも、あまり知られていないようですが、合組といってブレンドが行われております。
とはいえ、日本国内の日本茶である場合が多いので、輸送費はいくらかお得といえるのかもしれません。
「和光茶」が作られるようになった背景
そして今、「和光茶」が世界的に注目されている、という嬉しいニュースもウェブサイトなどで見ることができます。
少し前まで、緑茶の売れ行きが悪くなってきたので、世界的なシェアを誇る紅茶への転換が図られ、日本各地で作られるようになった感があります。その製品が評価されるようになったのは嬉しいことです。
ただ、味を決める日本の茶師の方々の中には、「どんな味の紅茶がおいしいと評価されるのか」がよくわかっていない方がまだおられるようで、たまに外れた和光茶にあたることがあります。
そういう場合には、ハーブ店で購入した「ヤグルマギク」のドライを入れて飲むと、香りが補充されて結構おいしく飲むことができたりします。これからも、おいしいお茶を作り続けていただきたいものです。
紅茶について
https://uchi.tokyo-gas.co.jp/topics/7214
合組について
